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仮面ライダー(新)~その2・Gモンスター 恐怖の正体!~


承前
 本作における仮面ライダーは、「スカイライダー」と呼称される。もちろん前回にもご紹介した重力低減装置による「セイリングジャンプ」という飛行能力ゆえだが、このセイリングジャンプが番組開始当初から足かせとなっていく。考えてもみてほしい。本来ライダーの移動手段はオートバイである。それが空を飛んでしまったら、オートバイに乗る理由がなくなってしまう。でもオートバイに乗るから「ライダー」のはず。しかも本作の特徴の一つである「ライダーブレイク」はオートバイによる荒技だ。仮面ライダーはスーパーバイク・スカイターボに乗る必然がある。つまり本作を特徴づける二大項目である「セイリングジャンプ」と「ライダーブレイク」は、二律背反の関係にあると見ていい。事実、本作のアクションを担当した岡田勝氏の弁によれば、このセイリングジャンプの能力を、ライダーのアクションに含めることに苦慮したというし、「ライダーブレイク」が物語展開的に有効であることは前回説明した通りだ。結果的に「セイリングジャンプ」自体の使用は、話を追うごとにどんどん目立たなくなる。

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仮面ライダー(新)~その1・ライダー復活の時~

 筆者が小学生時代を過ごした70年代末から80年代初頭、テレビ業界ではリバイバルブームが巻き起こっていた。テレビ黎明期のアニメである「鉄腕アトム」は80年に、ロボットアニメの草分け「鉄人28号」も同じ80年に「太陽の使者 鉄人28号」として復活している。また1979年に放送されたアニメ「ザ・ウルトラマン」の人気を受けて、翌80年には「ウルトラマン80」が製作され、特撮作品でもにわかにブームが到来していたのだ。これらリバイバルブームの先鞭をつける形で放送されたのが、今回取り扱う「仮面ライダー(新)」であり、ブームの火付け役を担っていたと考えていい。本作の製作経緯として多くの書籍に残されているお話として、1975年(昭和50年)に終了した「仮面ライダーストロンガー」以降、シリーズの継続はない状況下で、1978年のテレビマガジン誌上において、仮面ライダーに登場した怪人の特集をしたところ、読者である子供たちに大反響となったという。そもそもテレビマガジン誌ではウルトラマンのウルトラ怪獣やゴジラシリーズに登場した怪獣などの特集を繰り返していたから、その一環として特集を組んだと思われるが、最初の仮面ライダーシリーズが放送していた当時に見ていた子供たちが、少し大きくなったところでこれらの魅力ある特集記事を読んだとしたら、子供たちはどれほど歓喜しただろう。実際に誌面を見ていない筆者でも、そう思う。そして歓喜した子供たちの人気の後押しを受けて、「仮面ライダー(新)」の製作を後押しした。こうして本作は、以前のシリーズを制作したスタッフの手によって、「仮面ライダー」は再びコンテンツとして日の目を見ることになる。

新たなスタートを切った「仮面ライダー(新)」は、かつてのライダーが多く客演する作品として知られているが、作品開始当初は「仮面ライダー」を踏襲する形でスタートしている。では何を踏襲して、何を改めたのか? このポイントを明確にするために、前回「仮面ライダー」初期の13話を振り返ったのである。

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「仮面ライダー」初期13話~試行錯誤と展開と~

 現在、書店では「仮面ライダーDVDコレクション」が隔週刊で発売され、東京MXでは「仮面ライダー」の放送が続いている。2010年2月末の時点で、DVDコレクションは19巻となり、次巻にて「仮面ライダー」は完結し、4月を迎えるころには「仮面ライダーV3」が配刊となる。またMXの放送では、20話を超えたところで、一文字隼人の2号編が開幕し、昭和ライダーによる「変身ブーム」が到来を告げるころの作品が放送となっている。You Tubeの「東映特撮You Tube Official」では、「仮面ライダーストロンガー」が配信中であるから、こうした昭和特撮の再放送がなくなった時代を乗り越えて、ほとんどお金をださなくても、昭和特撮作品に触れることができるのは、実にありがたい話なのである。まあもっとも、そんなことをありがたがるのは、再放送もなくビデオデッキも買えずに苦労をしていたロートルだけで、インフラ整備が進み、データ化し、アーカイブ化された作品を、ネット上で当たり前のように享受できる環境の今となっては、このありがたみは実感してはもらえないだろうなとは思う。だがその作品を見て、感じたことはその人だけのものである。ネット上にありていに転がっている情報や感想を読んで、見た気になったのとは違う感慨があるだろう。感動も興奮も、感情を揺さぶられる事象は、すべからくあなた自身の経験だけに依存する。 そうはいっても、視聴するためのガイドは必要だろう。当ブログが、新作ではなく、あえて旧作を多目に選んでいるのは、そうした古い作品に、現在の作品群の源流があることを知ってほしいし、古い作品にふれるためのガイド役を筆者自身に課しているためだ。そして今回はタイトルにもあるように、語りつくされたといっても過言ではない、ビッグタイトルである「仮面ライダー」の初期13話のみをとりあげてみたいと思う。これをいしずえにして、更なる作品を重ねてきた歴史ある「仮面ライダー」シリーズの原点を、筆者の視点で振り返ってみたい。DVDやMXの放送のお供になれば幸いです。

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「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」~大怪獣祭りと共存~

 2019年に見ておかなければいけなかった映画を、積み残したまま年を越してしまった。これよりしばらくは積み残し映画を、いまさらながらお楽しみいただこうと思う。
 さて今回は2019年5月に公開された「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」だ。レジェンダリーのモンスターバースシリーズの映画は「ゴジラ」「キングコング 髑髏島の巨神」に続き3作目。前作は髑髏島という場所に限定して、人間たちと共存するキングコングを描き、外の世界とは隔絶した限定的な場所では、人間と巨大生物が共存できる道筋を開いたとすれば、1作目の「ゴジラ」ではどうしたって共存できるとは思えないゴジラとムートーの戦いを描いているのだが、さて本作では人間と怪獣たちはどんな関係を築いていくのだろうか?

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「スタートレック」(TOS)・シーズン2~詳細と展開と~

 前回のシーズン1の記事からだいぶ間が空いてしまったが、ここまで見てきた作品の合間に見てきたのと、筆者ももう年齢が年齢だけに、時が開いてしまった作品を思い出すために何度か見直したりしたのも、執筆が遅くなった遠因だ。いやもう、年は取りたくないものですなあ。
 さてこのオリジナルシリーズの第2シーズンであるが、こういっては何だが、SFの範疇を軽々と超えてくる不可思議な話が連続するので、見ていて楽しい。そのくせ話の落としどころはきちんとSFしてくるので、正直言って驚かされるエピソードが数多い。まあ中には腰を抜かすよりも顎が外れるといった類のエピソードもあるが、どうにも話の導入部分での見る者への興味の引き方があまりにも見事で、ものすごい勢いで物語に引き込まれるのだ。およそ1時間のドラマを、見る者を飽きさせることなく、これが「スタートレック」という作品の面白さなんだなと、改めて感心するばかりだ。カーク船長たちが行った5年間の調査航行は、本当に驚きに満ちた驚異の体験を、見る者に提示してくれる。バラエティに富んだ物語であるのは第1シーズンと遜色ないが、さらに深化を見せるキャラクターのやり取りが加わって、おなじみのドラマを見ている心地よさが、確かにある。今回も筆者が見ていて面白かったエピソードを紹介しながら、本作の魅力の一端に触れてみたい。

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機動刑事ジバン~その4・ホンネとタテマエ~

承前
 少しだけ本作の音楽について触れておきたい。本作のBGMを作曲したのは、名匠・渡辺宙明氏。DVD3巻のブックレットには考察が残されているので、そちらも参照いただきたい。日本コロンビアから発売されていたANIMEX1200シリーズでCD化された楽曲を聞くと、本作のために宙明先生が書き下ろした楽曲は、劇中でほとんど使われていない。この件については多くの憶測も含めて、様々な言説もあるが、現実にはこれまでの宙明サウンドの流用によって賄われており、その後、東映特撮作品から渡辺氏は距離を置くことになる。CDを聞く限り、特撮ヒーローらしい打楽器を多用した音楽でありながら、宙明氏の都会的センスが凝縮されたサウンドとなっており、音楽的な面でも「あぶない刑事」などの都会的な印象を目指したことが伺える。結果的には後半3クール目あたりから少しずつではあるが本作用の楽曲が使われ始めることで、多くのファンは溜飲を下げることになる。反面、劇中で使用されているかつての宙明サウンドが作品の印象を損なうことはなく、往年の東映作品のファンは様々な作品の楽曲の使用によって耳を楽しませることになる。

 一方の劇中曲については、番組当初より使用頻度が高いのは「吠えろジバン!」と「GOYOだ!」の2曲だ。「吠えろジバン!」は洋子ら人間たちがバイオロンに人質にとられ、間一髪という時に流れ、ジバンの登場を音楽で印象付ける力強い1曲。「GOYOだ!」はジバンの捜査開始に合わせて流れる印象が強いが、その一方で直人や洋子が捜査を始める際にも流れるので、捜査開始のイメージが去来する楽曲になった。また「ジバン3大メカの歌」も含めて、各曲のイントロ部分などもジバンの登場ブリッジや戦闘開始を告げるファンファーレとして使われていた。35話でパーフェクトジバンが登場すると、その登場や活躍に合わせて流れるのは「パ―フェクトジバン」という曲である。ジバンの新装備を紹介しながらその力強さを串田アキラ氏の声に乗せて押し出してくる。後半のバトルシーンを飾った名曲だ。

面白い楽曲の使用を紹介しよう。42話「怪物ロックンロール」では洋子が応援するデビュー前のロックバンドが歌う曲が、なぜか「バイオロン軍団現わる!」なのである。歌うは「超新星フラッシュマン」でブルーフラッシュ・ブンを演じた石渡譲だ。物語は恐竜型のバイオノイドを生み出そうとするギバの命令を受けて、必要となる電気を盗み出すナマズノイドの作戦を挫く話なのだが、バイオロンを称賛するこの歌を、なぜかナマズノイドはギバをバカにしたといってロックバンドを襲うのである。しかも「下手くそ」とこき下ろしてまでw
 清志郎の妹が上京するタイミングで時計が狂いだす事件に巻き込まれる40話、洋子の後輩婦警さんが奮闘する41話と、「機動刑事ジバン」最終第4クールは、こうして幕を開けたのである。

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機動刑事ジバン~その3・バイオノイドの可能性~

承前
 18話にて消息を絶ったまゆみ。19話ではまゆみへの想いが強すぎたために、せっかく手に入れたバイオノイドの怪物の元を、わざわざ警察の研究所に忍び込んで奪い返すほどの狼狽っぷりを見せるジバンであるが、その狼狽を微塵も感じさせることなく、ジバンの行動をとがめる柳田に向かって、これまでジバンが語ってこなかった対バイオロン法第3条に示されている「人命の尊重」を持ち出してくる。怪物の元の分析によってバイオノイドの弱点が解れば、ジバンにとって有利に戦えるはずだが、第3条を追加項目としたのは柳田自身であり、柳田は自身の信念をジバンという他人から教えられることになる。戦いの帰趨よりも人命の尊重。これが欠けてしまった戦いは、どこまでも転がり続け、やがて取り返しのつかないことになる。柳田の生まれがいつなのかは劇中判別できないが、少なくても日本がかつて経験した悲惨な戦争の経験が、こういうところで顔を出してくる。こんな形でしか戦争を伝えられないのかもしれないが、こんなやり方もないよりははるかにましだろう。

 19話でキーとなる少女・まなみは、たまさかバイオロンの運び屋にぶつかりそうになり、その時の落し物が「怪物の元」だったわけだが、この「怪物の元」がまなみの言葉通りに変態していく。ギバの言葉によれば「怪物の元」にギバ自身がなんらかの手を加えることにより、バイオノイドが誕生するのだが、この「怪物の元」が海底工場によって生産されていることも明かされた。これを先のジバンの示す「人命の尊重」との対比と考えると、バイオロンの研究やその成果とは、地球上の動植物の生命の神秘という方面ではなく、いたずらに他者の命を弄び、ギバの思い通りにその命を利用する方面となり、明らかな「人命軽視」なのではないかと思われる。

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プロフィール

波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
50歳になりました 
妻一人

戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
特撮は主食、
アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
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