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「機甲創世記モスピーダ」~その2・進化と闘争のタペストリー~

承前

 本作に関してよく取り沙汰されるのは、OPの映像の面白さだろうか。本作のOPの演出は、故・金田伊功氏が担当している。かねてより金田氏の演出するOPには定評があり、「サイボーグ009(新)」、「超電磁マシーン ボルテスV」、「銀河旋風ブライガー」「ふしぎ遊戯」といった作品のOPでも知られている。何が?と問われれば、カッコいい、としか形容しようがないのだが、タイミングにしろ、止め絵にしろ、大胆な解釈によるパースのつけ方、爆発や光線などのエフェクトなど、そのすべてが独特で、現在の目で見ても素晴らしいOPの数々だ。まさに異能という他はない。本作のOPに関して、スタッフの証言によれば、「設定画だけでよく作ったものだ」と言わしめている。つまり設定画をそのままセルに書き起こし、コンテに従って他の作画と組み合わせることで、あの傑作OPが出来上がっているというのだ。確かにOPの映像をよくよく見れば、現在発売中の「エンターテインメントアーカイブα 機甲創世記モスピーダファイル」(ネコパブリッシング)にも掲載されている設定画に酷似した絵が見られる。メカニックのほとんどは設定画から書き起こしているのがよくわかる。冒頭のモスピーダによるバイクチェイスのシーンの、めまぐるしく入れ替わるバイクの動きにドギモを抜かれるが、ラストあたりのレイやスティックたちの目の前で爆発する山に、宇宙の飛び立つ光の鳥だ。このあたりの作画の感じは、劇場作品「幻魔大戦」のラストバトルのシーンに酷似していて、よくよく時代を感じさせてくれる。金田OPはどの作品でも、いちいち止めながらソフトで視聴すると本当に面白いので、オススメです。

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「機甲創世記モスピーダ」~その1・ポスト・アポカリプスの人間たち~

 2020年の夏。みなさまにおかれましては、コロナ禍の中でどこにもお出かけできない状況下で、大変心苦しいのではあるが、それでもほんの心の慰めに、中野へ行ってまいりました。目的はとある展示会を見に行くためである。その展示は「機甲創世記モスピーダ展」だ。東京におけるオタクの聖地の一つと目される中野ブロードウェイの中にある「墓場の画廊」さんにて行っていた展示会で、7月31日~8月12日まで開催しておりました。展示内容は本作の設定資料の数々と、あとはグッズ販売でしたが、変形バイクのモスピーダやらレギオスのプラモデルが数多く販売展示しておりました。また8月11日には「エンターテインメントアーカイブα 機甲創世記モスピーダファイル」(ネコパブリッシング)が発売。プラモデルの作例写真を前半に、後半に多数の設定資料が掲載されている書籍であった。展示会でも書籍でも、かつてのモスピーダを製作していたメンツによる新作の構想が発表されており、コンテンツとしてはこれが目玉なのだろう。そんな状況下で、この作品を取り上げずにはいられないですねってことで、今回から「機甲創世記モスピーダ」を扱います。いやまったく単純すぎて、申し訳ないw

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「超時空世紀オーガス」~その4・SFでお話を畳もう!~

承前

 桂とミムジィは逢瀬を重ね、ついにミムジィは懐妊する。アテナは特異点警護のためにグローマに着任する。ミムジィの懐妊で湧くグローマの人々。だがアテナはこれを認めない。桂は事の重さに思い悩み、一人オーガスでグローマを離れ、オルソンとアテナはこれを追う。だが3人は転移現象に巻き込まれる。見知らぬ世界で3人は流星雨に巻き込まれるが、事なきを得る。オルソンとの会話で、ミムジィを愛しているという桂の言葉に、アテナは幼き日の母の姿を思い出していた。桂の深い愛に気づき始めるアテナ。流星雨が迫る中、転移現象に突入する3人は、元の世界へと戻ってくる。帰還を喜ぶミムジィを横目に、アテナを素直に受け入れられないオルソンだった。(31話)

 お話的にはミムジィの懐妊というトピックがあるだけで、大したお話ではないのだが、特筆すべきは作画がとーっても美しい回で(笑)、正直申し上げて、どのシーンをとっても額縁に入れて飾りたいほど美麗なシーンが数多く散見される回だ。いまひとつ、桂とミムジィの逢瀬を頭っから描いており、本作の1話以上に濃密に書きこまれたベッドシーン(ミムジィの触手の動きとか、もう)は、当時の日曜のお昼にふさわしかったかは、はなはだ疑問が残る。だがこれを見せきってしまう上に、続くミムジィの入浴シーンに浴場で倒れるシーンなど、実に肌色が多めのなまめかしいシーンが続出する。エロアニメを見慣れた目でも、中々に赤面させられるシーンで、現在の地上波環境では、おそらく放送できまい。80年代って、おおらかで確かにいい世の中だったのですなあ、と感慨深くなるお話。

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「超時空世紀オーガス」~その3・共闘と共存~

承前

 チラムではホワイト総帥指揮の下、時空震動弾の新型の開発に成功し、D計画は最終段階へと進んでいた。Dシステムをテスト運用すると、その場に現れたのは、桂がかつて時空震動弾を作動させてしまった作戦の直前の地球の姿であった。同時刻、グローマにいる桂とオルソンは、不可思議な光に包まれ、苦しみ倒れてしまう。システムを閉じたはずのチラムでは、その場にムーのロボットが現れて破壊活動を行い、計画推進に暗雲がかかる。一方、リーグが開発中の時空変換装置につられて、グローマにもムーのロボットが襲い掛かってくる。撃退しようと出撃する桂たちだったが、開発中の装置とともに、支援艦フドールは撃墜されてしまう。(23話)

 墜落した支援艦を見つめるリーグは、時空変換装置を失って失意の中にいた。一方ムーのロボットの攻撃によって、同士討ちの意識にさいなまれて悩んだ大尉は、モームのメンテナンスによって回復する。いらつく桂や落ち込むリーグを見て、シャイアは決断する。マニーシャ率いるエマーンの艦隊と合流し、再度マニーシャと会談するシャイアは、エマーンの艦隊の指揮権をマニーシャから譲り受ける。そして工作艦にてリーグは時空変換装置の開発に着手する。少しずつだが前に進みつつあるグローマの一行。大特異点、軌道エレベーターへの道のりは遠い。だがそんな艦列を見つめるチラム軍が動き出す。(24話)

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「超時空世紀オーガス」~その2・衝突と和解と人の想い~

承前

 前回ご紹介した10話までは、とりあえず世界観やキャラクターの説明に時間を割いていたが、そうはいうものの、特異点がどんな役に立つのか、この世界での軌道エレベーターはどうなっているのかなど、疑問点はいくらでもある。しかもテロップも流れず、ナレーションもなく、説明があまりに足りていないから、オルソンの再登場やエマーンの生活、チラムの危機的状況など、伝わるべきが伝わっていない気がすることが多いのが、「超時空世紀オーガス」という作品の開始当初の特徴だ。この点は放送当時でも、再視聴の現在でも、印象が変わらない。そんな状況下でも物語は展開をし出す。それが11話以降のお話のポイントとなる。

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「超時空世紀オーガス」~その1・時空混乱世界の歩き方~

 1982年に突如として現れた「超時空要塞マクロス」は、放送延長を経て翌年の1983年の6月に終幕する。劇場公開作品「超時空要塞マクロス 愛おぼえていますか」の公開が1984年の夏の公開で、ほぼ1年待つことになったが、ふくらみに膨らんだ我々ファンの期待は、存分に報われることになる。筆者は当時中学3年で、高校受験を控える受験生であったが、それでも劇場に駆けつけて、喜び勇んで劇場版を見た。想い出補正を疑われても仕方がないが、筆者にとってこの「愛おぼえていますか」という作品は、劇場用アニメ映画のベスト3をはずれたことがない作品で、思い入れもある。
 そんな劇場版マクロスを渇望していた時期、その渇きをいやすように見ていたのが、今回扱う「超時空世紀オーガス」という作品だ。当ブログでは2011年6月に、本作の続編にあたる「超時空世紀オーガス02」というOVA作品を扱っており、本作をご紹介していなかったばかりに、本作とのつながりをあまり説明せずに、劇中で積み重ねられた日常描写の表現によって設定や物語の背景を巧みに見せていく手法をご紹介したことがある。今回こそは本家本元のTV版を、たっぷりと扱ってみたい。そこにあったのは、幾重にも積み重ねられたSF設定の面白さと、設定を軽々越えていく愛を含めたキャラクターたちの「想い」の交差する物語であった。

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「スパイダーマン:スパイダーバース」~成長と可能性の世界線~

 マーベル・シネマティック・ユニバースが、「アベンジャーズ エンドゲーム」と「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」でフェーズ3を完了した時点で、ほんの少しだけ熱量が落ち着いたと思いきや、マーベルがフェーズ4以降の発表を行ったとたんに聞こえてきたのは、「スパイダーマン」の映像権利に関して、マーベルとソニー・ピクチャーズの間でもめ事が始まった。当のソニーにしてみれば、2018年に公開された本作「スパイダーマン:スパイダーバース」が成功したことで、以前の実写映画シリーズを超える手ごたえを感じたことだろう。ユニバースによって鎖につながれたような状態のスパイダーマンを、自分たちの手元においておき、コミックスで多様な展開を見せたスパイダーマンの可能性を広げたい。だがソニー側が新たな商売を思いついても、マーベルの鎖につながれた状態では、思うようにいかない。一方でマーベルもシネマティック・ユニバースにおけるスパイダーマンの活躍や、トム・ホランドによって、強い印象を残すやんちゃで子供っぽさも残す映画シリーズを継続させることで、新たな商売を展開させたいのだろう。原作権があるマーベル側はスパイダーマンの生殺与奪を自由に行使してしまう。「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」のラストのような状況を見せつけたならば、ソニー側にとってはドル箱キャラクターをみすみす殺してしまうことになる。もちろんそんなレベルの低い話し合いではなく、より高額で高度な商売が、二つの会社の闘争を引き起こしたとなれば、「スパイダーマン」というキャラクターも、なかなかに厄介な存在ではある。

 筆者はすべてではないにしろ、アメコミヒーローのアニメ化作品を愛好している方なので、この映画も劇場で観たかったと、BDを見ていてつくづく思ったのだが、かなわなかった。今回BDによる初視聴での感想を、残しておこうと思う。

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プロフィール

波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
50歳になりました 
妻一人

戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
特撮は主食、
アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
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