fc2ブログ

「ビーストウォーズリターンズ」~その2・闘争の果てに~

前回までの話の中で、筆者が引っ掛かった点が一つある。果たしてセイバートロン星に有機体を取り戻す必然があったのだろうか?ということだ。ベクターシグマにしろオラクルにしろ、原初のトランスフォーマーを生み出したわけだが、その事実は惑星から有機体を排除する動きではなかったはずだ。そも有機体の体を持った人類がいたはずのセイバートロン星が、なんらかの事情で機械生命体を生み出し、それが繁栄した結果があるだけで、この過程で有機体を排除する理由はなかっただろう。事実、劇中で示されているように、セイバートロン星の地下には、有機生命体の化石が発見されており、有機生命体はなんらかの事情で絶滅はした。だとしたら、セイバートロン星から有機体を排除したのは、だれあろうトランスフォーマーたちなのだ。つまりこの物語が揶揄しているのは、地球上で他の生物種を絶滅させている人類への批判なのである。

 13,14話の連続話で、コンボイたちがしきりに口にしている「バランス」とは、機械生命体と有機生命体のバランスであり、共存のことである。そう考えを進めると、メガトロンやタンカー(ライノックス)が目指す有機体を排除してこの惑星を支配する、というお題目は、我々地球人類に対する揶揄だし、有機にせよ機械にせよ、有機体を排除することで失われてしまうものがある以上、どちらか単独では生存しえないことになる。メガトロンともあろうものがなぜそんなことに気づかないのか? 筆者は不思議で仕方がない。何より彼らの持つ魂ともいえる「スパーク」の存在こそ、自身の原初のありようは有機生命体である証拠でもあるのに、メガトロンは自分自身から有機体を排除しようと躍起になっている。それは確かにビーストウォーズで持ち帰った有機体の排除ではあるのだが、同時に自分自身のオリジンの否定でもある。そんなメガトロンの自己否定が生み出した欺瞞と醜さが、続く話を紡ぎ出す。

続きを読む

スポンサーサイト



「ビーストウォーズリターンズ」~その1・機械と有機の生存戦略~

 前回まで「ビーストウォーズ」シリーズ2作品をご紹介した。問題はここからなのだが、この作品の続編を、いったいどのくらいの人が知っているのだろうか?という疑問が頭を離れない。オタク界隈はもちろん、ニコ動やら大手掲示板サイトなど、この作品の話で盛り上がっていた場所もあるにはある。実は筆者が見たのは、CSなのだがこの放送では最終回となるリミックスまではフォローできなかった。結局リミックスまで見たのは、DVD-BOXを購入するまでおあずけだったのだ。CSで観ていた時、そのあまりの吹き替え暴走のはてに、物語を追うことができず、初めて見た時の印象は、キャラクターの不気味さと、それとは裏腹の爆笑アフレコのおかげで、なんだかやけに楽しいものを見た、というものだったが、今回こそは本作の爆笑吹き替えに隠されてしまった重厚な物語をあぶりだしておきたい。以前より申し述べていたように、本作の面白さはおおむね爆笑アフレコによるところが大きいが、底辺に流れる物語、セイバートロン星の存亡をかけたコンボイたちの戦いの帰趨を、改めて鑑賞しておきたい。きっかけは「トランスフォーマー ビースト覚醒」という映画(そろそろ円盤が出ます)ではあったが、この実写作品に至る流れの中で、時代を行き来してまで戦ったビーストウォーズの最後の戦いを、目と記憶に焼き付けたい。

続きを読む

「ビーストウォーズ メタルス」~その2・これでいいのだっ!~

 メタルス8話で初登場したランページ。その登場があまりに唐突な印象だったのではないだろうか。登場時になぜか自身のスパークをメガトロンに握られており、スパークの周囲に小さな檻のようなものに包まれて、メガトロンがこれごとスパークを握ると、ランページが苦しむというお仕置きができるのだ。この経緯が描かれるのが「映画版ビーストウォーズスペシャル 超生命体トランスフォーマー」(1998)として劇場公開された中の1編「CG版ビーストウォーズ メタルス」という作品だ。なお併映として公開されたのは、「CG版ビーストウォーズ 激突!ビースト戦士」とアニメ版「ビーストウォーズII 超生命体トランスフォーマー ライオコンボイ危機一髪!」の2作品で、「ライオコンボイ危機一髪!」では破壊神マジンザラックとの戦いで危機に陥ったライオコンボイたちに、ゴリラコンボイが時空を超えて駆けつける最大の見せ場で話題になった作品だ。なお「激突!ビースト戦士」は前作「ビーストウォーズ」の終盤の物語を再編集した作品となっている。そのため「CG版メタルス」の冒頭部につながるよう構成されているのだが、物語はないに等しく、面白楽しいシーンばかりで構成されており、これだけでも楽しめる1本だ。

 チータスが発見した大きな救命ポッドは、エネルゴンに激突。その表面には「X」が刻まれていた。コンボイの話によれば、スタースクリームのクローンを使って不死身のサイバトロン戦士を作ろうとした。だがあまりに暴力的であったため、ポッドに閉じ込めて宇宙に流そうとしていたという。そこに急襲するワスピーターとブラックウィドー。戦いのさなかにエネルゴンの暴発によって爆発したポッド。一方爆発によって遠く放り出されたシルバーボルトとブラックウィドーは、ポッドに戻ろうとする道中、その距離を縮めていく。そしてポッドに戻るとそこで二人が見たものは、破壊されたタランスの体と、狂暴なトランスフォーマーであるランページであった。シルバーボルトの危機に駆けつけるコンボイとチータスは、ブラックウィドーと共にランページをなんとか撃退する。身動きできないランページの元にメガトロンがやってくる。メガトロンはランページの不死身のボディを再生し、スパークを取り除いて手中に収める。こうしてメガトロンはまた一人部下を手に入れた。(メタルス劇場1)

続きを読む

「ビーストウォーズ メタルス」~その1・帰ってきたぜ!~

 前作「ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー」の日本での放送は1997年10月から翌年の98年3月までであった。今回より扱う「ビーストウォーズ メタルス 超生命体トランスフォーマー」の放送は1999年10月からで、前作から1年半以上が経過しての放送となった。この間、「ビーストウォーズII」(98年4月~99年1月)および「ビーストウォーズネオ」(99年2月~9月)のアニメ2シリーズを放送し、当然のことながら前作から発売中のトイの販売を継続していた状態だ。今回先の2作はここでは扱わないが、本編をまったく見ていないにも関わらず、筆者は当時「ライオコンボイ」のトイを買って楽しんだし、「ビッグコンボイ」も買ったが、あまりの変形の難しさに、一度変形させてから二度と変形させなかった苦い思い出があるw なお製作されていたカナダ本国でも約半年の期間が開いており、トイの展開もにらんだ上で、前作の怒涛の展開をどのように回収するか、さらなるCGの技術的な向上を見せるかで、製作に時間をかけたようだ。

 日本語版監修の岩浪美和さんのお話を総括すると、本作は前作以上にキャラクターの死や裏切りなどの厳しい展開があり、どうしてもお話が暗くなってしまうことを避けたかったという。前作にもギャグ要素の高いシーンがありはするものの、主人公を自爆させて生死不明の状態にしたり、惑星の先住民たる動物たちが戦いに巻き込まれて死んでしまうなどの話があり、実は起伏に富んだバラエティ色の濃い作品であったから、明るい側だけを見越して爆笑吹き替えだけに頼るわけにもいかなかった事情もあるだろう。だが今作は結果的にこの爆笑吹き替えが良くも悪くも話題となり、ネットや動画配信サイトなどの隆盛と共に広がりを見せ、多くの人々にかつてのトランスフォーマーシリーズを振り返らせる契機につながったと思える節がある。現在実写映画シリーズで隆盛しているトランスフォーマーであるが、中興の祖としての「ビーストウォーズ」シリーズの役割は、いまだ大きいと言わざるを得ない。その証拠の一つが今年公開となった「トランスフォーマー ビースト覚醒」に登場したビースト戦士の登場だろう。

 今回も爆笑吹き替えのネタをなるべくスルーして、本作の重厚かつ楽しい物語に注力して解説していきたい。本作でも怒涛の展開や過去作との意外な関連が登場しては、我々の目を楽しませてくれる。

続きを読む

「ビーストウォーズ」~その2・アニメ版との意外な関係~

 この作品の話をすると人によく言われるのは、「序盤の吹き替えはそれほどでもなかった」ということ。今回改めて最初から見て思うのは、そんなことないですw デストロン側のナビ子の声はすでにふざけているし、全開とは言わないまでもメガトロン役の千葉繁さんは語尾で遊んでいる。ライノックスは最初っから「っだな!」を語尾として使っているし、チータスはちゃんと「じゃん!」って言っている。ラットルの軽口の多くはかなりアドリブが占めている可能性もあり、修理アイテムを出すラットルの口が奏でる音楽は間違いなくドラえもんが秘密道具を出す時のヤツだ。爆笑吹き替えが牙をむき始めるのはいつから?と言われても、細かい指摘を始めれば、いくらでもできるので、決して徐々におかしくなっていったのではなく、最初っからおかしくなる予兆はあった、とみるべきだろう。

 ちなみに10話の次回予告は映像ごと遊んでおり、本来のフォーマットを崩してまで、ラットル自身に2回タイトルを言わせている。11話のタイトルは「さよならラットル!?」だ。また11話冒頭のナレーションともいえないラットルのしゃべりは、曲にかぶりまくっていて笑うしかない。明確に吹き替えが壊れ始めてくるのは、このあたりだと思うのだが、どうだろうか。最終回ではお話のシリアスさとは裏腹に、全員で主題歌を歌っちゃってるしねw

 耳から強制的に入ってくる情報が遮断できないから、どうしても吹き替えばかりが話題になる本作だが、前回から説明をしているように、物語の面白さはかつてのアニメ版と遜色なく、映像的にCGまるだしの作りは、今の目で見れば稚拙に見えるのかもしれないが、現在のCG技術の道程には、こういう作品も横たわっており、こうした作品を礎にして、現在の技術が成立していることは、映像技術史として知っておくにしくはない。そんな小難しいことはおいておいても、「トランスフォーマー」シリーズとしての面白さが、大河ドラマとしての作品同士のつながりにあることを、本作の後半は堂々と示してくれている。

続きを読む

「ビーストウォーズ」~その1・物語補完計画w~

 この夏の映画として公開中の「トランスフォーマー ビースト覚醒」。予告編でも見られるように、ついに実写トランスフォーマーシリーズにも、ビースト戦士が登場するということで、最初のディザーが出た状態で、ファン界隈ではお祭り騒ぎだった。またゴリラコンボイこと「オプティマス・プライマル」の声を、かつてのゴリラコンボイ役の声優さんが吹き替えを担当することが喧伝されるにいたり、公式が映画に登場予定のないキャラの声優さんを呼び出してアフレコするわ、映画に出ない人を声優集めて舞台挨拶するわ、もうどんだけ?な展開で、かつての盛り上がりを知っている筆者ら古参のファンは、腹を抱えて笑わせてもらった。

 こうなるとやっぱり公開に合わせて原典に触っておきたい。もうこれ以上ないってタイミングなので、今回から「ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー」シリーズを取り上げてみたい。しばらくTVシリーズのアニメも特撮も取り上げていなかったので、リハビリもかねて、この夏にやっていきたいと思います。さて本シリーズを取り上げるにあたり、そもそも本作が、TV版放映当時に大いに盛り上がった事情は、ご存知の方も多かろうと思う。いわく「声優無法地帯」やら「大人の本気の悪乗り」やら「耳で聞く声優の冗談」やら言われた本作ではあるが、本作の面白さの本質には、キャストの面白楽しい吹き替えだけではなく、本伝である「戦え!超生命体トランスフォーマー」シリーズのスピンオフ的な作品かと思いきや、物語が進むにつれて明らかになる、物語世界の秘密や本伝との関係性、そして敵味方入り乱れるキャラクターの関係性が生み出す物語が、キャストの悪ふざけとも思える吹き替えの演技を支え、魅力ある作品としているのだ。今回は吹き替えへのツッコミしたい気持ちをグッと抑えて、本作の物語の楽しさをできる限り解説してみたい。

続きを読む

アメコミアニメを盛り上げたい!

 当ブログでは、何度かアメコミヒーローアニメを扱ってきた。それはアメコミアニメが筆者にとって面白いからで、その面白さをどうにか伝えたいと、ずーっと思ってきた。

「バットマン マスク・オブ・ファンタズム」
「アニマトリックス」
「バットマン ゴッサムナイト」

「バットマン ダークナイトリタンズ」
「スパイダーマン:スパイダーバース」
「バットマン アサルト・オン・アーカム」
「バットマン キリング・ジョーク」

「ジャスティスリーグ ニューフロンティア」

上記の作品を当ブログではご紹介しております。リンクしておくので、気になった作品があれば、ぜひ読んでみてくださいね。前述の通り、筆者にとってはこうしたアメコミアニメが面白くってたまらないのである。なぜか?と問われれば、迷うことなく答えるだろう。今の日本のアニメや特撮ヒーロー作品が忘れてしまっている、「勧善懲悪」がそこにあるからだ。もちろんそういうのと縁がない作品だってあるにはある。「アニマトリックス」とかね。けれど上記の作品のほとんどが「バットマン」のアニメシリーズで、ほぼD.C.作品。しかもバットマンとなれば、陰影深い主人公に、複雑な経緯で犯罪に手を染めるヴィラン、そしてアクションが織り込まれているわけで、それを見たいから見ているという、立派な大義名分があるし、誰に説明してもそこが一番大事なわけで。結局筆者の頭の中は、昭和のチャンバラ時代劇や特撮ヒーローが演じて見せた1話完結の勧善懲悪ものが好きなわけで、現在血道を上げてアメコミ沼にどっぷりはまっているのも無理からぬことなのだ。しかもアニメ作品なだけに、実写では表現しがたいアクションも見せどころであり、むしろ実写で見られるアクションシーンなら十二分に堪能できる利点があるので、アクションの面に関しては、どの作品でも見どころが多い。

さて今回は、さらにいくつかのアメコミアニメ作品を見たので、ここでご紹介したい。いずれも安価で買える上に、手に入りやすい作品ばかり。それこそAmazonなんかでポチれば、すぐにお手元に届く作品ばかりだ。もし気になったら、ぜひとも視聴を考えてほしいし、一緒にアメコミアニメの話で盛り上がりませんか!

続きを読む

プロフィール

波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
50歳になりました 
妻一人

戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
特撮は主食、
アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
Twitterやってます!

カレンダー
01 | 2024/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 - -
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

FC2カウンター
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
リンク(リンクフリーです)
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
FC2 Blog Ranking
フリーエリア
blogram投票ボタン
ブロとも一覧

あにめにゅ~す の あににゅ

分水嶺★辰年

素足のアイドル達

有名人の珍言・名言集

宮廷アリス

ソレラ の業務報告書。
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

[FC2 Analyzer] http://analyzer.fc2.com/ -->