「猫のお寺の知恩さん」~オジロマコトの漫画は叙情詩である~
なかなか視聴時間が取れないために、映像作品の記事を書けないので、久しぶりに漫画の話をしてみたい。現時点であまり多くの漫画を読んでいない筆者が、アニメ化に合わせて「ゴールデンカムイ」や「女子高生の無駄使い」などにはまっていながら、中古店を巡っては今更のように「NARUTO」を読み始めてみたりと、なんだかんだと継続的に漫画は読んでいる。その中でもうずいぶん前に連載も終了しながら、そのさわやかな終幕で気持ちのいい余韻を残した作品を取り上げたい。オジロマコト氏の「猫のお寺の知恩さん」(小学館)である。実はこの作品の前に「富士山さんは思春期」(双葉社)という作品も読んでいて、感触として似通った2作品だったので、一緒に取り上げたいと思います。
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マンガの時間(2017.04)
なんとなく更新が滞っている内に、前回更新から1か月が経過。ウルトラマンGに手間取っていてほったらかしていたが、今回は筆者が最近読んでいる漫画のお話。例によって「このマンガがすごい」辺りではあまり触れられてない作品多目でお送りいたします。
「ふらいんぐうぃっち」(石塚千尋、講談社)
いまさらで申し訳ないですが、アニメもあったのにすっかり見落としていて。なんとなく手に取って読んでみれば、なんともふんわりな雰囲気の中で、キャラクターが生き生きと青森のリンゴ農家や高校を含む箱庭の中で動いているのを読んでいると、本当に心がほっこりする漫画だなと。
「ふらいんぐうぃっち」(石塚千尋、講談社)
いまさらで申し訳ないですが、アニメもあったのにすっかり見落としていて。なんとなく手に取って読んでみれば、なんともふんわりな雰囲気の中で、キャラクターが生き生きと青森のリンゴ農家や高校を含む箱庭の中で動いているのを読んでいると、本当に心がほっこりする漫画だなと。
マンガの時間(2016.07)
母親の介護の合間に漫画を読んだりゲームをしたり。およそ40歳を半ばも越えた男が、何をやっとるのかと怒られそうだが、まあ時間をやりくりして上手いことやっているぐらいで、大目に見ていただきたい。毎度ネタがなくなると、読んだ漫画を紹介し続けている「マンガの時間」シリーズで、文体から構成から、何から何まで場当たり的に記事を書いているせいで、今回もこれでよかったっけ?的なスタイルで一記事でっち上げようかと思います。 溜めに溜め込んだ漫画ネタ、長いぞwwwwa
マンガの時間(2015.08.10)
ネタに詰まるとこればかりやってる気もする。今回は漫画だけでなく、ちょっとだけアニメや特撮にも広げて、つらつらと書いてみたい。
先般より重ねて当ブログで申し上げている通り、筆者はラブコメ漫画が好きだ。古くは「翔んだカップル」や「みゆき」「ときめきのジン」などを読んできたせいか、こういうラブコメ要素の強い漫画を愛好している。とはいえ愛好しているだけに、好き嫌いも強く、好みに合う合わないがはっきりしていて、我ながら面倒くさい。例えば「武蔵くんと村山さんは付き合ってみた」(なるあすく著 奉文堂)、ならびに「徒然チルドレン」(若林稔弥著 講談社)はともに1巻を購入して読んでみたが、期待値以下でがっかりした。前者は主人公二人のモノローグ(心の声)が長すぎて一向に物語が進展しない。後者は毎回主要キャラが入れ替わる構成であるがゆえに、キャラクターに感情移入しづらいことが原因かと思われる。好みに合わないものについては、はっきりと合わない理由をあげつらうことができるあたり、本当に自分と合わないと冷たいもんだなって、つい自分批判しちゃいそうになる。
先般より重ねて当ブログで申し上げている通り、筆者はラブコメ漫画が好きだ。古くは「翔んだカップル」や「みゆき」「ときめきのジン」などを読んできたせいか、こういうラブコメ要素の強い漫画を愛好している。とはいえ愛好しているだけに、好き嫌いも強く、好みに合う合わないがはっきりしていて、我ながら面倒くさい。例えば「武蔵くんと村山さんは付き合ってみた」(なるあすく著 奉文堂)、ならびに「徒然チルドレン」(若林稔弥著 講談社)はともに1巻を購入して読んでみたが、期待値以下でがっかりした。前者は主人公二人のモノローグ(心の声)が長すぎて一向に物語が進展しない。後者は毎回主要キャラが入れ替わる構成であるがゆえに、キャラクターに感情移入しづらいことが原因かと思われる。好みに合わないものについては、はっきりと合わない理由をあげつらうことができるあたり、本当に自分と合わないと冷たいもんだなって、つい自分批判しちゃいそうになる。
マンガ家「ふみふみこ」~人を縛る鎖・暴力としてのSEX~
それは突然の出会いだった。
店頭でそれを見たときに、あまりにビビッドな色使いの表紙絵に、不釣り合いなほど純朴そうなセーラー服の女子高生が、スカートの裾をたくしあげている。あきらかにジャケ買いだ。そのマンガのタイトルは「女の穴」。およそ2年前の出来事だ。こうして筆者はマンガ家「ふみふみこ」と出会ってしまった。
こんなふうなマンガとの出会いはけっして筆者にとって珍しい話ではない。だがそれ以降のふみふみこの著作を読み進めていくにつれ、この出会いがいかに筆者にとってセンセーショナルだったかと思わざるを得ない。今回は2009年にストーリーマンガデビューをはたして以降のマンガ家・ふみふみこの作品を俯瞰してみたい。そこに筆者が見出したものは、春風のような温かさの中にある無残な人間関係と、ささやかな救いだった。
店頭でそれを見たときに、あまりにビビッドな色使いの表紙絵に、不釣り合いなほど純朴そうなセーラー服の女子高生が、スカートの裾をたくしあげている。あきらかにジャケ買いだ。そのマンガのタイトルは「女の穴」。およそ2年前の出来事だ。こうして筆者はマンガ家「ふみふみこ」と出会ってしまった。
こんなふうなマンガとの出会いはけっして筆者にとって珍しい話ではない。だがそれ以降のふみふみこの著作を読み進めていくにつれ、この出会いがいかに筆者にとってセンセーショナルだったかと思わざるを得ない。今回は2009年にストーリーマンガデビューをはたして以降のマンガ家・ふみふみこの作品を俯瞰してみたい。そこに筆者が見出したものは、春風のような温かさの中にある無残な人間関係と、ささやかな救いだった。
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マンガの時間(2013.09.25)
先ごろ発売された「モンスターハンター4」に熱中するあまり、ブログの更新がおそろかになっている。しかも少々仕事のほうがにわかに忙しくなり、ブログの更新に割く時間が減じているだけならまだしも、作品自体もまともに見れていない。見ないと書けないのであるが、書くこと以上にブログを書く「視点」に面白さを感じる作品が、なかなか思いつけないでいる。こういう状況下でもマンガは読んでいるので、こんな時にはマンガのお話をしてみたい。また今回はマンガではない作品もご紹介します。
追憶の漫画家・中野純子~彼女の描いた繊細さと包容力~
2012年7月末に漫画家・中野純子は亡くなった。45歳の若さで急逝した。近年漫画界やアニメ業界、ラノベ業界、ゲーム業界など、ヲタク界隈では相次いで大事な方々が亡くなっている。それはこれだけ長く人に愛され、多くのフォロワーを産んだ業界ならではである。それは手塚治虫が亡くなったときに気づくべきではあったのだが、どれだけの偉業をなした人でもいつかは亡くなってしまうものだという当たり前のことを、人はついつい失念してしまう。だから著名人が亡くなったときに感じる感慨は、自分の親類縁者が亡くなった時とは全く異なる感触があるものだ。「虎は死んで革を残す」というが、作家と呼ばれる全ての人は、死んで自らが創作した作品を残す。手塚治虫や石ノ森章太郎、赤塚不二夫、藤子・F・不二雄などが残した膨大な作品は、多くのフォロワーを生み、新しい創作物を生み出し、新たなファンを増やす。それは余人が追いつける数ではない。だが漫画家はたしかにその足跡を残して死んでいく。そうした追悼の想いを込めて、作家の死後に作品集が発売されることも多い。つい先日、中野純子の作品集「Say,good-bye」が双葉社から発売された。彼女が生前に主な活躍の舞台とした集英社からの出版ではないことが若干引っかかるものの、こうしてすでに復刊の希望も持てない作品群と再会できる喜びは、ファンにとっては感慨もひとしおであろう。今回は改めて追悼の意を込めて、中野純子の作品群を取り上げてみたい。
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