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「必殺渡し人」~闇の仕事師たちのテーゼ~

 またしても誰も期待してないだろうなあ、この記事(笑)。
 毎度「必殺シリーズ」を取り上げる際、いつも気になっているのは闇の仕置師たちの「末路」である。中村主水は演じる役者を失ってなお生きながらえた。それは長年闇の世界を渡り歩いた殺し屋であるが故の悲しみと責任を背負って生き延びた姿である。だからこそ、彼の殺しのシーンには、哀愁漂う「中村主水のテーマ」が似つかわしい。他方、かつての作品群のなかには大名や大奥を敵に回したがために、面が割れて江戸を追われたりすることもあるが、仕置きの中で自らの命を散らすものもいた。それは闇の仕置師たちのテーゼとして死んでいく。彼らが死ぬことは、人の命をあやめることを生業とした人間の末路であり、道理である。

 そこには厳然とした闇の世界の「掟」があるのだが、この掟をはっきりと明文化させている作品は意外と少ない。池波正太郎が原作を務めたシリーズ第1作「必殺仕掛人」に関しては、基本的な掟が原作にも示されているので例外とする。だが2作目「必殺仕置人」は中村主水らが私的に集まって出来た殺し屋集団であり、「掟」にはかなり無頓着な集団である。さらに第3作「助け人走る」も「助け人」という集団が私的な集団であるから、「仕掛人」のような「掟」とは無縁の存在だ。それ以降のシリーズも、作品が独立していたり、中村主水が私的な集団として集めた場合には、「掟」などあってないようなものである。むしろ「新必殺仕置人」や「仕事人V激闘編」における「寅の会」や「闇の会」などの殺し屋集団に所属することのほうが珍しい。特に13回1クールの放送期間となるシリーズには、ご多分にもれず共通の「掟」などはない。

 ところがここに明文化されていない闇の仕置師たちの「掟」を、台詞に乗せてはっきりと説明したシリーズがある。それが「必殺渡し人」という作品だ。しかもその殺し屋としての「業」ゆえに、主人公たちはそれぞれの結論を出すというラストは、まるで必殺シリーズのテーゼを示しているかのような作品であった。

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中村雅俊、渡辺篤史 他

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テーマ : 時代劇
ジャンル : テレビ・ラジオ

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波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
50歳になりました 
妻一人

戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
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アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
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