劇場版「X(エックス)」~“悲劇”が魅了する~
ハッピーエンドが主流のアニメ・特撮作品の中で、“アンハッピー”あるいは“悲劇”で終幕を迎える作品も決して少なくない。もっともハッピーかアンハッピーかの分かれ目は、見る側の判断にゆだねられる場合もあるが、これみよがしに悲劇で終わる作品もある。たとえば「仮面ライダー龍騎」や「仮面ライダー剣」、“全滅”の二つ名を欲しいままにした富野由悠季監督作品で言えば「伝説巨神イデオン」や「無敵超人ザンボット3」、「聖戦士ダンバイン」など。あ、「海のトリトン」なんてのもある。真っ白になった「あしたのジョー2」のラストの矢吹ジョー、きき腕を破壊しながらもマウンドで投げ続けた「巨人の星」の星飛雄馬、フランス革命で民衆側について倒れたオスカルを描く「ベルサイユのばら」など、こうした作品群も断定はできないが悲劇ではある。
こうした“悲劇”で終わる作品群は、ハッピーエンドで終わる作品よりも圧倒的に記憶に残りやすく、そして何よりも「有終の美」という言葉とともに日本人の感覚になじみやすい。今回はとびっきりの“悲劇”で終幕する劇場用アニメ「X(エックス)」をとりあげてみたい。
こうした“悲劇”で終わる作品群は、ハッピーエンドで終わる作品よりも圧倒的に記憶に残りやすく、そして何よりも「有終の美」という言葉とともに日本人の感覚になじみやすい。今回はとびっきりの“悲劇”で終幕する劇場用アニメ「X(エックス)」をとりあげてみたい。
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