最低だ、俺って・・・でも乗ってみる

 この夏頃からの再就職活動で、何度目かの不採用通知がきたおかげで、ブログ更新する気も失せそうになった。暇にまかせてネット巡回していたら、ひさしぶりにアニメ評論家・藤津亮太さんのブログが更新されていた。なんでも最近話題になっているブログがあるらしいとのことで、紹介されていた(http://blog.livedoor.jp/personap21/)。そのブログ「瞼がゴロつく一日(ライトにサブカル)」の「アニメーターに不躾ながら色々聞いてきた。」というらしい(http://d.hatena.ne.jp/yoko-sen/20090919/1253386370)。
 このブログ、記事はこの1件きりだ。内容は、ブログの管理者のお知り合いのアニメーターさんにお話を聞いたことについて、メモと記憶を頼りに再構築したものであるらしい。詳細を読めば、現在のアニメ業界の問題点について、語っておられる内容となっている。この記事の中に書かれている内容の問題点については、藤津さんのブログでも語られているから、そちらをご参照ください。確かに記事内容を見ると、見解が異なるイメージの発言が見られるのであるが、それでも現行のアニメ業界の片鱗はつかめていると思う。この記事自体には、(うらやましいことに)トラックバックなどもついていたりするので、藤津さんはじめその他の記事もあわせてお読みになることをお薦めしておく。

 大変残念なのは、この記事に関して、記事を書き上げた本人がどのようにこの内容を受け止め、考えているかが書かれていなかったことだ。問題点をこれだけあげつらって書かれている文章だから、この記事内容に関してなにかしら言いたいことでもあるんじゃなかろうかと思うのだが。
 この記事内容で指摘されているアニメ業界の問題点については、正直いっていまさらという感じがしないでもない。制作費が安いなんて話は、手塚治虫氏が「鉄腕アトム」をアニメで作ったときからある話だし、アニメーターが育たないなんて話もそう。製作委員会システムそのものだって、ビジネスモデルとして定着しているが、その弊害があることも知られている。現在の業界のパトロンが、出版社とパチンコ業界だってこと、アニメ見ている人間ならスタッフロールを見ればすぐにわかるだろう。「現役アニメーターの告白」としては、新味がないことも事実なのである。
 だからこそ、この話を聞いたブログ管理者がどう考えているかを聞いてみたいところだ。藤津さんのブログでは、第三者の立場としてこの記事についてあれこれ語っておられるが、トラックバックで引っ張られるサイトの多くは、別段意見らしい意見も書かれていないようだ。なんか皆さん、関心があるようで無関心なんですね。これでは議論が発生する余地がない。せっかく問題提起してくれたのに、もったいない気がするんですよ。

 元々の記事の中に「アニメが工業製品化してきた」というくだりがあるのだが、工業製品はどこまでいっても、クリエイティブなものを作る現場ではない。工業製品を生産する現場は、ISOなどの規格による正確で疑いようのない作業の連続で出来上がり、統一感のある製品を作り出す事ができるが、アニメはそうもいかないだろう。逆にアニメ業界では、どんな規格にも縛られないリベラルな製作状況があって初めて、1本の作品が作れるものだと思える。比喩だとしても、並列で語っていいものではない。少なくても私はISOで規格化された製作手順で作られたアニメなんぞ、見たいとも思わない。
 ではそうしたリベラルな雰囲気をスタジオが持てたとして、アニメーターは結局「個」での作業に固執する。いやどうしたってそうならざるを得ないだろう。机に向かって鉛筆を動かして絵を描く続けるのが、彼らの仕事だからだ。アニメーターが労働争議に参加できない理由を、元の記事でもここに求めているようだ。だがこここそが改革のしどころではないのだろうか? 「横の連携」が難しいなんていう話は、別にどこの業界や会社でもあることだ。それぞれの部署で代表を出して、代表が集まって社員の権利のために活躍するのが労働組合ってもんだろう。できないと嘆く前に、できるように意識改革が必要なのではないだろうか? 当然連携は横だけではなく縦にもいえる。ましてや徒弟制度がない業界では、当然のように先人を見習うしか方法がない。「下が育たない」なんて話も、別にアニメ業界に限っての話ではないのだ。ましてや育成を忘れて、世代論でごまかすようなら、いずれの業界も先が見えたというものだ。

 「アニメは儲からない」という業界の認識についていえば、これに対してわれわれ受け取る側ができる事なんて、たかが知れている。身銭を切って、関連アイテムを購入するしかない。しかも不況のまっただなか。個人の財布にも限界があるだろう。「らきすた」のアニメ店長のネタではないが、不良在庫が山となっていては、赤字にしかならないだろう。むしろ今の世の中では、情報や物を制限し、ある程度消費者に対して飢餓感を与えるぐらいのほうが、よく売れるのではないだろうか?

 などと、ひとりよがりな意見を書いてはみたが、そんなことですぐに改善できる話でもない。なにかを辞めたり切ったところで、その弊害は必ず発生する。どこまでいっても個人の問題に帰結するなら、組合は、会社は、社会は、国は何のために存在するんだろうと、不思議に思えてくる。繰り返しになるが、アニメ業界の惨状は、他の業界でもすでにおこっている。私が勤めていた建設業界の会社でも同じだった。だったらこうした機会に、一度こうした社会的によくある問題について考えてみるのも、決して無駄ではないと思うのだが。
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テーマ : アニメ
ジャンル : アニメ・コミック

コメント

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アニメが工業製品化といって思い付くのはガンダム関係のプラモデルですね。
あの辺はどっちが主体か分からないほどですが、アニメ業界もやはり利益がでて初めて商売としてなりたちますからね。

楽しく制作されて売れて利益がでるのが理想ですがそうはいかないですよね。

たまにこのカットは狙いすぎているなと思うときがありますが(汗
しかし今は溢れているアニメもいつか昔はいっぱいあったなぁとという日がくるんでしょうか。

就活頑張ってくださいね

No title

とぴろさま
 「ガンダム」って、ビジネスモデルとしてはあまりにも大成功な作品ですよね。富野御大のインタビュー記事を見ていると、番組開始当初からかなり狙ってやっていたらしいことが伺えます。とはいえ狙ってやってもできないのがこの世の常。富野さんが偉大だなあと思う所以です。

 80年代にも90年代にもアニメはたくさんありました。時間帯は変化しましたが、数だけはあります。栄枯盛衰といいますから、懐かしむ日もきっとくるでしょうね。でも忘れたくない。だからこんなブログやって、少しでも残しておきたい。私が見損ねている作品だって、山のようにありますから。

人生二度目の就活ですが、おっさんはがんばりますよ。応援ありがとうございます。
プロフィール

波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
43歳になりました 
妻一人

戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
特撮は主食、
アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
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