大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説THE MOVIE

 風邪で体調不良の体をおして、行ってきました「大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説THE MOVOE」。ウルトラシリーズのファンならば、長年あこがれ続けたM78星雲ウルトラの国が、きちんと作り込まれた映像で我々の前に姿を見せること、史上初となる悪のウルトラマン・ベリアルとウルトラセブンの息子・ゼロの登場など、事前情報をシャットしようにもできなくなるほどの過熱ぶりの状態でしたが、それでも驚きの映像満載で、最初から最後までテンションMAXのまま、駆け抜けるような映画でした。体調が悪かったせいもあり、クスリを飲んでいったので、途中で寝てしまう可能性も考えましたが、そんな懸念は吹き飛ぶほどのおもしろさ。朝一番の上映でも、館内にいた子供たちも騒ぐことなく、楽しんで見ることができました。さて今回はこの映画のレビューですが、現在公開中の映画ですので、ネタバレしない(少しするかも)方向で書き進めます。よろしくお付き合いください。

 事前情報がたっぷりあるので、そのあたりは考慮してざくっとあらすじだけ。
 過去のウルトラの国で猛威をふるった悪のウルトラマン・ベリアルが、宇宙牢獄から解放された。今宇宙ではマイナスエネルギーが蔓延し、再び怪獣たちが暴れ始めている。ウルトラ兄弟たちもその異常な状態を危険視し、パトロールを強化しようとした矢先の出来事である。ウルトラ兄弟の列に加わったメビウスももはやルーキーではなく、一人前のウルトラ戦士として宇宙を飛び回っていた。ベリアルの強襲をうけるウルトラの国。その手には禁断の武器・ギガバトルナイザーが握られている。ウルトラ戦士たちはその猛攻になすすべがない。そしてベリアルはウルトラの国の中枢である人工太陽プラズマスパークを奪取する。同時に力を失い、氷に包まれるウルトラの国。残された最後の光を守り、ウルトラマンタロウすら凍り付いていく。そんな中で九死に一生を得たメビウスとウルトラマン、ウルトラセブンはウルトラの国を救うため、一人の男の力を借りることを決める。その男の名はレイ。地球のレイオニクスである彼の操る怪獣の力をもって、ベリアルに対抗しようとする。その時、ZAP SPACYのスペース・ペンドラゴンのクルーたちは惑星デントを訪れていたが、レイはメビウスの要請に従い、クルーと離ればなれになってしまう。
 レイとメビウスは氷の惑星と化したウルトラの国でマンとセブンに合流、ベリアルが潜伏した怪獣墓場に向かう。スペースペンドラゴンのクルーたちも苦難を乗り越えて怪獣墓場にてレイたちと合流し、ベリアルに操られた100匹の怪獣たちと激しいバトルを繰り広げる。だが劣勢に立たされるメビウスやレイたちのもとに、一人のウルトラ戦士が姿を現す。その名はゼロ。セブンの息子の成長した姿である。ゼロはベリアルを倒せるのか、ベリアルによって破壊された宇宙の平和は守れるのか?

 この映画、悪い言い方をすると、まったく落ち着きがない。それは全編バトルシーンだらけであるからだ。しかもそのバトルシーンも、カメラを水平に固定したカメラで撮影していない。それは基本的に宇宙空間でのバトルが基本となるため、縦横自在に動くウルトラ戦士の動きを、どうにかフレームに収めるための工夫である。舞台の水平ラインを、カメラフレームの対角線上にセットしたり、奥行きのある画面構成をねらっての画面構成は、通常の地球上での戦闘に比べて、迫力ある映像に仕上がっている。
 またその動きが、基本的にワイヤーアクションで構成されるアクションであるため、スピーディーでいて細かく、ジャンプも大きく、タワー壁面での戦いから地上での戦いまでスムーズに見せることで、まさに縦横無尽のウルトラバトルを体感できる。ワイヤーアクションはウルトラマン同士の戦いだけでなく、人間体のメビウスやレイも同じである。特にメビウス役の五十嵐隼士さんのアクションは素晴らしかった。彼の足の長さが映える映える。お母さんたち、安心して見に来てください。
 だがその動きは、いつものウルトラシリーズの動きに比べてどうしても圧縮された速い動きを要求されるから、光線技の発射までのタメすら短縮してしまうので、「落ち着きのない」とつい表現したくなるのだ。しかもウルトラマン同士が会話する、「仮面劇」の側面が強く、本来地球人や地球人に変身しているウルトラマンが会話するような、ゆっくりと時が流れるようなシーンも少ないため、異常にテンポ良く物語が進む代わりに、ちょっと目を離した隙に、場面が展開しそうな気さえする。

 だがそれを補ってあまりある充実したエピソードの積み重ねが、スクリーンから目を離させない。序盤のメビウスの戦闘シーン、ゴモラの登場シーン、ベリアルとウルトラマンたちのバトルシーンなど、見応えたっぷりである。また小ネタにも事欠かない。事前に情報が漏れているものも多いが、私が劇中でもっともびっくりしたのは、ウルトラの父母の本名が明かされるシーンである。その名前はぜひ劇場で確認して欲しい。しかもベリアルに対する父の強いこと強いこと。このままベリアルを圧倒するんじゃないかと思わせるほど強い。老いてまだまだ現役であることを感じさせる。またウルトラマンダイナことアスカ・シンの登場にも驚かされる。しかも何の前振りもない。いやクマさんがウルトラの国へレイを追うために、ネオマキシマ・オーバードライブの話をする件が前振りだったかも知れない。そんな会話の中でのちょっとした小ネタまで、広いあげればきりがないほどだ。

 序盤のベリアルとウルトラマンたちの攻防を見ると、見覚えのある連中が大挙して押し寄せている。マックスやネオス、セブン21、パワード、グレート、USAの皆さんもいらっしゃる。よく見るとジョーニアスまでいるじゃんか。人間体で登場したウルトラの国の人々は、地球人によく似ているのだが、その姿はまさにU40でのギリシャ風の衣装に身を包んでいた。それはパンフレットにあった金田益実氏の記事にもあるように、43年前に作られた公式設定が、内山まもる氏のマンガや雑誌の記事を経て、今回の映画に結実したといって言い。

 怪獣さんたちに言及すれば、EX化したゴモラの活躍も見られたし、どちらかと言えば大怪獣バトルに登場した怪獣が引き続き登場している。ベムスターがあいかわらず便利に使われているし、サラマンドラなんて80に出てきた怪獣にいまさらスポットをあてるすごさも見事だが、個人的にはカプセル怪獣3匹がそろい踏みで、レイのお株を奪うごとき大活躍を見せる。その戦いはまさにレイォニックバトルであるので、いっそセブンで勝ち抜いた方がよかったかしらと思わせてしまう。しかもシャプレー星人って何事か? 
 毎度のことながらゴモラの動きにも目を見張る。今回は怪獣にもワイヤーアクションに挑戦している。ゴモラはその筆頭だ。見ているこちらが心配してしまうぐらい軽やかで強力な動きを見せるゴモラが本当に頼もしい。
 しかし1点だけ難点がある。再生した怪獣の中にエレキングがいるのである。大怪獣バトルの1作目では、レイの持ち怪獣になっていたエレキングが敵に回っているのはどうにも解せない。状況が許せばバトルの最後でレイの側に寝返ってくれないかと思っていたのだが、その願いは叶えられなかった。なんだか詰めが甘い気がする。まあこんあことはささやかな点である。

 ここまでネタバレしてないよね?大丈夫だよね?

 そして真打ちウルトラマンゼロの登場である。ゼロはまずウルトラ戦士養成ギプスをはめて登場するが、レオの厳しすぎる特訓を受け、ウルトラマンキングのお言葉をいただいて、このラストバトルに参戦する。このとき危機に陥ったセブンは、息子にあてて自分のアイスラッガーを送りつけることで、危機を知らせるのであるが、ゼロ自身はセブンが父親であることを知らないという事になっているのである。しかもゼロは力を求める余り、ベリアルと同じようにプラズマスパークに触れようとして、こんな目にあっているので、セブンを恨んでさえいた様子だ。だがセブンよ、自分の武器を投げるより、ウルトラサインのほうが良かったのでは・・・・・? いやここはやっぱり親子の絆であるアイスラッガーでなくてはいかんのだろう。だがそのタイムラグ故に自分の命を危険にさらすなんて、いやはやさすが、セブンは千両役者でいらしゃる。これが宮内洋氏なら、間違いなく唇を青く塗って、ダメージ化粧で登場するところだ。

 さてそろそろまとめておこうと思うのだが、はっきりいってこの作品は、ウルトラシリーズ全部載せ丼ぶりであることは間違いない。先ほども指摘した細かいネタの数々の拾い方や扱い方など、そのつじつま合わせに細心の注意が払われているとは言い難い。だがその話題の時にそのネタを補強する台詞のタイミングがよく、その瞬間に整合性がどうでもよくなる気がするのである。だってムサシってだれ? アスカなんでそんなところにいるの?と、言いたくもなるのだが、そうした整合性よりもとりあえず「大怪獣バトル」という間口も懐も広い作品に突っ込むことで、見た目も内容もお得感たっぷりのどんぶりが出来上がっている。まずはそのおいしさを存分に味わえばいい。しかも最後にベリアル自体の設定が効いてくる。これは第2弾もありそうな予感がする。しかもアーマードダークネスなど、おいしい設定もあるじゃないですか。
 メビウス以降、それまでの作品を肯定し、なおかつ自分たちがこれから作り上げるものを同時に肯定する傾向が強い作品を作り上げている。その傾向はまだまだ続きそうである。それまでが自作の否定と反省によりシリーズを作り上げてきたスタッフが、すべてを肯定しはじめたのである。だがそこから新しい物は生まれるかは気になるところだ。以前悪のウルトラマンの存在については、本ブログでも指摘していたし、100%ではないにしても、そのキャラクターはほぼ当たっていた。だとするとさらなる新しいなにかを作り上げるには・・・・・スタッフの試行錯誤の苦難はまた始まったのであろうか。

 なお、ウルトラの母役の長谷川理恵嬢以外の配役については、非常に優秀だったことは付け加えておきたい。特にベリアル役の宮迫さん、あんたすごすぎだよ。

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テーマ : ウルトラシリーズ
ジャンル : 映画

コメント

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No title

最近のウルトラマンは映画スパイダーマンみたいなカメラワークになってて
初めて見たときは驚きました。

ところであの、黒歴史化してるアンドロメロスって御存知でしょうか
私見ですが、あれは聖闘士星矢になりそこねた作品だと思うのです。
強い→なんか着てもっと強い→確変したら全部脱いで無茶苦茶強い

いや・・・なんとなく。

No title

がたがたさま
コメントありがとうございます。
スパイダーマンの場合は、背景から本人の動きまですべて3D-CGで作り込みますが、ウルトラは相変わらず着ぐるみですので、背景と合成をCGで行い、アクションはワイヤーアクションで行います。どちらがいいという話ではなく、撮影自体がお家芸ですので、ぱっと見は同じでも内容は全く別物なんですよ。

アンドロメロス、覚えてますよ。DVD買い損ねたけど。聖矢になりそこねたなんて、また面白い着眼点。あの作品がメカバルタンとかベムスター型戦艦などの怪獣バリエーションを作り出した礎でもあります。世界観はウルトラとつながっている上、ウルトラ戦士にアーマーを着せる発想は、もともと内山まもるのマンガの影響も大きかったと思われます。

No title

なるほど!(2つの意味で)

これは失礼いたしました。
特撮好きな方がアンドロメロスをご存知ないわけありませんもんね。
本当に子供のころに見たマンガだったと思うのですけれども
あの世界観、どうにも心に残っているのです。魅力的だったなあって。

ガンダムMk2のGディフェンサーだとか、バルキリーのあれとか
「動ける着せモノ」が流行した時期ってあったような気がします。
これってGアーマーとはやはり違う方向なんですよね。

玩具メーカーの方針もあったのかな?
などと邪推してしまいます。
プロフィール

波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
43歳になりました 
妻一人

戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
特撮は主食、
アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
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