スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「スケバン刑事」~その1・愛と悲しみの全肯定~

 東映が製作したテレビ版「スケバン刑事」およびこれに類するテレビシリーズ、劇場用作品は、すべて「特撮作品」である。これは放映当時からの私自身の持論である。当時は大映制作のアイドルを主人公にしたドラマ(「スチュワーデス物語」や「乳姉妹」、「少女に何がおこったか」など)が勢いよく存在し、スケバン刑事の向こうをはって「セーラー服反逆同盟」という作品も作られた。いずれも痛々しい作品であることに変わりはない。デビューしたてのアイドルや、歌手活動がいきづまったみなさんが、ろくすっぽ演技のイロハも知らずに、浅いネームバリューにすがるように展開されたこれらの作品を、快く思わない人もいるだろう。
 
 もしこれらのアイドルドラマと一線を画す存在があるとすれば、それは「特撮作品」である「スケバン刑事」であると思うのだ。その理由は作品中もしくは作品終了後に主人公達を大ブレークさせたこともあるが、本作のスタッフの流れの本流は「快傑ズバット」や「忍者キャプター」を作り出し、スケバン刑事シリーズ終了後は「美少女仮面ポワトリン」や「有言実行三姉妹シュシュトリアン」などを作り出すからだ。また本作のアクションを一貫して監修したの岡田勝氏は、かつて「仮面ライダー」の中身を演じていらっしゃった方であるし、東映剣友会の完全バックアップのもと、彼女たちのつたないアクションを支えていたのである。こうした流れの中で、本作を「特撮作品」と言わずしてなんとするか。だがそれ以上の声で、原作重視の人々の声は、本作品を異端視していたのである。

 さもありなん。少女マンガの話をしたときにも、高校の頃に原作マンガを読んでいるのだが、こりゃ全くの別物である。それはわかりきっている。しかも原作者・和田愼二氏も劇場用映画にちょい役で出演しながら、「これは別物」と明言している。特に忍者をモチーフとした3作目「少女忍法帖伝奇」に関してはかなりの難色を示したらしい。だがおっさんの思惑はともかく、アイドル好きのお兄さん達には好評をもって受け入れられたのである。だがそれも1作目の不評をはねのけての話である。

 そして1作目の不評の主たる原因は、主演の斉藤由貴嬢があまりにもきびしく過酷な現実を受け入れて生きてきた「麻宮サキ」という人物像からかけはなれた存在であったからだ。それはわかる。ミスマガジン出身で、当時はまだ明星「青春という名のヌードル」のCMとデビュー曲「卒業」で顔は知られたばかり。雑誌に露出するお顔は丸みをおびたぽっちゃり顔であり、おっとりと話しながら微笑むすがたは、りりしく精悍な「麻宮サキ」とはまったくかけはなれた容姿である。一見ミスキャストとも思えるこのキャスティングは、本編をご覧いただいた方なら、すぐにはっきりとミスキャストであることがわかってしまう。はっきり申し上げるが、私も斉藤由貴嬢には「麻宮サキ」は無理だと思った。しかも当の本人であろう斉藤由貴嬢自身も無理だと思っていたそうである。だがこの麻宮サキと斉藤由貴嬢のギャップにこそ、本作の本気があると私は見て取った。それは俳優という演じる人間を用いて虚構を撮影して作品をつくるスタッフが、「麻宮サキ」という虚構をマンガから直接的に材をとることなく、名前だけを借りて1から作り出そうとするかに見えたからだ。そう虚構の中で虚構が成立するかという賭け。まるで劇中劇でも見るかのようなダブルトリック。逆説はまた真なり。それが斉藤由貴嬢を麻宮サキにキャスティングするということだったのだ。そしてこの目論見は、斉藤由貴嬢を皮切りに、次作「スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説」の南野陽子嬢以降で完全に定着し、成功をおさめるのである。そうでなければ3作品も続かないし、後続の「少女コマンドーIZUMI」や「花のあすか組」などが成立しようもない。

 もう一つ本作の魅力があるとすれば、本作で活用されている特撮技術は、あまりにも基本的なことばかりであったことだ。フィルムの逆廻しによるヨーヨーの操演や、スタントによるアクションなど、技術的な観点でいけば大規模なセットの組み立てやクレーンでの撮影などという設備的に無理な撮影を除けば、おおよそ自主製作の8mmフィルムの撮影技術でまかなえてしまうのである。だがそのために本当に必要なことは多々あるわけで、実際に同じものが撮影できるわけではないのだが、本作を見ているとついつい技術的な観点で撮影技術を想像できるのである。それがまた当時の自主製作をしていた人間には、たまらない魅力を持っていたのである。かくいう私もそんな自主製作をしていた一人の高校生であった。

 さて切りがよいので本日はここまでとし、次回はいよいよ「スケバン刑事」の物語の魅力にせまりつつ、本作以後のアイドル界の潮流に目を向けてみたいと思う。

スケバン刑事 VOL.1 [DVD]スケバン刑事 VOL.1 [DVD]
(2004/06/21)
斉藤由貴

商品詳細を見る

スケバン刑事 コンピレーションDVDスケバン刑事 コンピレーションDVD
(2004/05/21)
斉藤由貴南野陽子

商品詳細を見る
スポンサーサイト

テーマ : 特撮
ジャンル : サブカル

コメント

非公開コメント

古代少女ドグちゃん

特撮で斉藤由貴について語るならば、最近の特撮ドラマ「古代少女ドグちゃん」について言及しないとダメだと思うね。

No title

通りすがり様
 コメントありがとうございます。斉藤由貴が「古代少女ドクちゃん」に出演していたのですね。雑誌などでは見ていましたが、視聴できる環境にないもので、番組をみたことがなかったので存じ上げませんでした(平にご容赦!)。
 ですが、単に彼女が特撮番組に出演しているだけならば、本ブログで取り上げるには関連性が薄いと思われます。特にコメントには140字の文字数制限もないことですし、せっかくご意見いただけるなら、具体的な理由を教えていただければ幸いです。

No title

このブログのタイトルが「アニメ・特撮のゆる~いコラム」でしょ?
「古代少女ドクちゃん」は「スケバン刑事」よりも特撮ドラマらしい特撮ドラマだし、
アニメの声優の朴ロ美も声優として出演しているし、
このブログのタイトルからすれば、「古代少女ドクちゃん」の方がふさわしい話題だと思っただけのこと。
「古代少女ドクちゃん」は視聴しようと思えば、動画サイトで無料で視聴できますよ。

No title

通りすがり様
 コメントありがとうございます。
 おっしゃる通りかもしれません。結局は取り上げる作品が、自分の見ている作品にかたよってしまうもので、ご指摘通りで反省することしきりです。動画サイト探してみます。ご指摘ありがとうございました。すぐにとはいきませんが、視聴後に記事がアップされることをご期待下さい。

No title

このブログには検索中に通りすがっただけだから、また、このブログに通りすがるとは限りません。
私の場合、通りすがりのブログとは一期一会の場合が多いです。
ついでに、「古代少女ドグちゃん」の動画サイトを紹介しているブログを紹介しときます。

http://videonavi.blog66.fc2.com/blog-entry-2103.html

No title

通りすがり様
 ああ、そうなのですか。残念です。何かの折に通りすがったら、長文で失礼ですがまた読んでやってくださいまし。動画サイトのアドレス、ありがとうございました。拝見させていただきます。
プロフィール

波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
43歳になりました 
妻一人

戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
特撮は主食、
アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
Twitter再開しました!

カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
namima2のつぶやき
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

FC2カウンター
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
リンク(リンクフリーです)
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
FC2 Blog Ranking
フリーエリア
blogram投票ボタン
ブロとも一覧

あにめにゅ~す の あににゅ

分水嶺☆早田ひな

素足のアイドル達

有名人の珍言・名言集

宮廷アリス

TOY BOX
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
[FC2 Analyzer] http://analyzer.fc2.com/ -->