東京都青少年育成条例改正案について~ちょいと聞いておくれよ、おまいさん~

 東京都が現在検討中である「都青少年育成条例の改正」について、いろいろとニュースになっている。ニュースソースを以下に示すので、ご一読いただければ幸いです。

(1)http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1003/09/news103.html
(2)http://tokyo.cool.ne.jp/jfeug/siryou/togikai2010/togikai2010.html
(3)http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1429873.html
(4)http://fr-toen.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-cbc1.html
(5)http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1003/15/news074.html

とりあえず、こんなところでしょうか。さて全部読むと大変でしょうが、とりあえずアウトラインはご理解いただいた上で、少しいろいろ考えてみたいと思います。

 

改正案では、18歳未満の青少年が性的対象として扱われている書籍や映画などを「青少年性的視覚描写物」と定義。その上で、「青少年性的視覚描写物をまん延させることにより青少年をみだりに性的対象として扱う風潮を助長すべきでないこと」を都の責務だと規定している。~中略~

この基本スタンスから、創作作品の表現も条例の対象に含めたのが大きな点だ。改正案は、漫画やアニメなどの登場人物のうち、服装や所持品、学年、背景、音声などから「18歳未満として表現されていると認識されるもの」を「非実在青少年」という新語で定義する。

 その上で「非実在青少年」による性交などを「みだりに性的対象として肯定的に描写」することで「青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの」も、不健全図書に指定できるようにした。従来の基準に該当しない漫画やアニメでも、「非実在青少年」による性行為などを描いている場合、不健全図書に指定される可能性がある。

 改正案が「非実在青少年」表現の不健全性の基準として、「青少年の性に関する健全な判断能力の形成」を阻害するものという、人格と価値判断に踏み込んだ基準を設けたのも特徴だ。(1)より引用



 しかも、この規制の上で、従前の「児童ポルノ法」とかぶる内容にまで踏み込んで議論しているようなのだ。ここで話題としたいのは、以下の論点である。

1)「非実在青年」とはなんなのか?
2)これにより何を対象として規制したいのか?
3)児童ポルノ法とごっちゃにするのはどうか?
4)規制により、この先どうなるのか?

1)「非実在青年」とはなんなのか?
 今回の都条例の改正案の中で、ひときわ目立つ単語でありながら、ひときわ謎の単語が、まさに改正案の目玉である「非実在青年」という言葉である。ちなみに、上記のニュースソースで、その内容があなたの頭の中に思い浮かぶでしょうか? 目玉でありながら、どうにもその言葉がきっちり規定できないのである。条例であろうが法律であろうが、一度決まってしまえばそれは私たちにとって遵守すべき「法」となる。ってことは、ひとたび裁判に発展した場合、その法律の解釈によって、有罪無罪が決定する。法律は曖昧な表現をわざと使う場合があるが、拡大解釈をお恐れるために、付帯事項などが付けられるが、いったいこの「非実在青年」にはどういった付帯事項が設けられるのであろうか? 身長140cmしかないがB90cmもある24歳の女性は該当するのか? 17歳でありながら魔法で老婆にされてしまった「ハウルの動く城」に出てくるソフィはありなのか? 17歳といつわってアダルトビデオにでてくるセーラー服が似合わないケバいお姉さん方はどうなのか? 若干15歳で世界を制したけん玉チャンピオンの少年は実在するがこれは認められないのか? 実在と非実在とはなんなのか。そこの観点と範囲をはっきり決めないと、こうした拡大解釈はいくらでも想像できる。しかも自分の脳内の空想の中で作り上げたキャラクターで商売をする人間にとって、お客の意表をつく設定は必要にして不可欠な要素である。それを規制されて、何を楽しめと? だいたいにしてどんな金持ちの坊ちゃんでも、昭和30年代にクルーザーに乗ってる石原都知事のような10代なんて、それだけで「非実在青年」である。こうした曖昧な表現を許し、しかも拡大解釈で規制されるいわれのないものまで規制されるなど、あってはならぬ。

2)これによって何を規制したいのか?
 どうやらマンガやアニメによる「非実在青年」を規制したいらしいのだが、本ブログらしく、アニメを題材としたい。たとえば深夜枠のアニメにおいて、今期の「聖痕のクエイサー」や「プリンセス・ラバー」「けんプふぁー」など、だれがどう見ても「あちゃー」と思うような作品が跋扈する最近である。とみに「聖痕のクエイサー」などは、テレビ放映版でははっきりとカットすら入れ替えて隠蔽し、ネット上で見えるものを放映している例もある。またその他の番組でも、「自主規制」をいいわけに、パッケージ版での修正などを前提に、テレビ版での煙やもやを追加している場合がある。まあそれにつられるお客にも問題はあるが、こうした商売に直結した表現に、くさびを打ち込みたいという場合があるのではないかと、個人的には考えている。
 そもそも本質的にその作品に必要であるのならば、女性の胸やおしりを隠す必要がないではないか? また不必要ならば水の表現やタオル、アングルなどで隠すなど、方法はいくらでもある。これみよがしにちらみせしておいて、見せないだけならまだしも、それを商売と直結させるなど、作品の質以前の問題である。こんなもの、美人局以下である。個人的にこうしたバカげた慣習は是正して貰いたいところである。
 が、どうやらそうでもないらしい。

3)児童ポルノ法とごっちゃにするのはどうか?
 どうやら都としては、一向になくならない公職者による性犯罪や児童ポルノ関係の事件を抑制したいらしい。そのためにやり玉に挙げられたのは、アニメやコミックスである。どうにも宮崎勤による幼女誘拐殺人事件は、根強く尾を引いているらしい。事実、今日(2010.3.16)のスポーツ新聞の社会面には、警察官僚や公職に就く人間による痴漢や性犯罪が3件も報告されている。しかもそのうちの1件は、麻薬取り締まりのために尽力していた警察官僚の、不倫にまつわるゴタゴタであり、現在更迭中とのこと。捕まる方も捕まえられる方ももはや常識やモラルが存在しない。こうなると東京が無法の街になるのは近い。石原都知事がギャンブルで税金を稼ごうとするわけだ。どうもあのおっさんは、自分の身の回りを弟のいた映画の世界のような無国籍アクションの世界にしたいらしい。つきあってられるか!
 どうやら現状の児童ポルノ法が、運用にも適用にも行き詰まっているため、拡大解釈の中で適当にやってしまおうとしているようにも見える。児童ポルノによる被害と「非実在青年」による被害は、イコールではないと思うし、言ったら個人の性癖と犯罪抑止の考え方のバランスを、取り締まる法律の側でどうにかしようってのは、いずれ対処療法でしかない。これをやったとて、変わりようもない事実だ。

4)規制により、この先どうなるか?
 この条例が本当に制定された場合を考えてみたい。ここからは想像力の問題だ。
 マンガの場合、現時点で発行されているマンガ雑誌、単行本などの発行部数は、徐々にではあるが大幅に減っていくことになる。規制の対象となるマンガが書けないし、書いても掲載する雑誌が無くなるのだから、出版業界は大打撃を受けることは必定だ。そうなると各出版社のマンガ部門は、すべからく縮小となるし、会社の中でもどんどん地位が低くなる。どれだけぶいぶい言わしていた小学館や講談社の雑誌の編集長も、この法案により立場が危うくなり、 会社内の出世もままならなくなるだろう。当然編集者は職にあぶれる。またも未曾有の不況である。
 またアニメの場合、マンガ原作ができなければ、アニメができない状況に陥り、現在のアニメスタジオ、特に請負でやっている会社は、まず助からない。しかも原作なしで自分たちで企画を立ち上げるアニメ制作者は、ほとんどない。アニメ業界自体も不振となる。
 エロアニメは当然規制の対象となるから、ダメ。当然製作会社もだめだし、無理強いされてあえぎ声を出さされていた女性声優さんなんかは、一気に手が後ろに回る。
 しかもこうしたアニメやコミックは、裏の世界で取引されるようになれば、税収入は見込めない上に、ヤのつく自営業のみなさんの資金源になる。そこに手を出す勇気ある人物でさえ、現場を押さえられたらそのまま人生は台無しになる。オタク稼業も楽ではない。つまりアキバ産業も同時に没落していくのである。東京都は街を一つつぶす気らしい。そうか、場所の無かったギャンブルの街をアキバに作ろうってんだな、あのオヤヂ。
 と、まあ、下半分は冗談にしても、こうした規制が産業に大打撃を与えるであろうことは、存分に考えられる。これを予想できない人々は、こうしたものに関連無く生きている人だけだろう。

 そう、そこなんですよ。こうした想像力が、この条例を決めようとしている人たちに無いのではないか。条例自体の問題もさることながら、この条例により規制したいもの以外が規制の対象となる事で、関連企業や業界が沈静化し、十分な生産活動もままならなくなることだってあり得るということを、想像できていないのである。
 またマスコミの取り上げ方にも不満がある。新聞各社は自分たちの新聞表現や記事表現が、いつかこうした規制の対象になることがわかりきっているはずだ。表現と言論の自由は、国や自治体の浄化作用を担うべき言論機関である。それが国に規制されるのを、指をくわえて見ている状態が腹立たしい。そのうち渡辺淳一のエロ小説なんか掲載でいなくなるんだぞ。それみて行きの電車でチ○ポ立ててるおっさんに、娯楽を提供しているつもりか知らんが、それもできなくなれば、どうやって発行部数を増やすんだ?

 あえて申し上げる。この条例は百害あって一利なし。しかも想像力のない人間だけで議論されている。こんなことが許されるだろうか? 本条例改正案は諮問機関を設置し、再考するべき内容であり、かつ制定された場合に今後の産業に大打撃となってふたたび日本を不況が襲うことは必定である。またこの条例を見過ごしたり、無視したり、無関心でいる人々にも、同様の罪があると認識すべきではなかろうか。興味をもち、疑問をもち、議論するべき時が来ていると私は感じている。どうかみなさん、こういうことに無関心でいないでほしいと、切に願うだけである。
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