細かいこと、いろいろと~ひとネタにならない話~

 またも細かいネタがあるので、ここでご紹介したい。

「ヒーローの娘」(雨松著)
 またも懇意にさせていただいているがたがたさんのブログ「「切る」ためのアニメレビュー(http://animecut.blog89.fc2.com/blog-entry-171.html)」にて紹介されていたマンガ。現在発売中の月刊アフタヌーンの別冊付録として付いている小冊子に掲載されている。月刊アフタヌーン自体は「ああっ女神さまっ」や「謎の彼女X」、「無限の住人」などの人気連載を抱えている月刊紙であり、普段から立ち読みでお世話になっている。
 このたび四季賞なるものを受賞した作品がこの「ヒーローの娘」である。これがまた、なんというか・・・・・泣かせるのである。物語は運動神経がよく体力もずば抜けている美少女高校生が、「ヒーロー」になることの意味を模索する話である。本物のヒーローである父親を愛し、尊敬している彼女にとって、日常にある人助けはごく当たり前のこと。だが真に「ヒーロー」となるためには、自分と父に隠された秘密を知らねばならなかった、という話である。
 この物語を読んで父と娘の絆にも、その力の発現にも本気で泣かされたのであるが、本作を読んで思ったのは、「ヒーロー」とのしての資質以前に、「復讐」という要因はどうしても必要不可欠なのだろうか?ということだ。前々回ふれた「少女コマンドーIZUMI」のいずみはあくまでも私怨のために戦った。その私怨を晴らすため15話のうち13話までを費やしたのであるが、最終回では悪徳政治家を公の敵として、バズーカを打ち込んで正義とした。もっとも「仮面ライダーV3」なども当初は復讐者であったはずが、ライダー1,2号から託されることで、その復讐は世界平和にとって替わる。同様にライダーマンも最後は平和のためにプロトン爆弾と一緒に自爆する(が、生き残ってるけど)。
 本作ではやんわりと普通の少年漫画風に始まりながら、父親の過去に「復讐」というタームを挟むことにより、ヒーローとしての資質、資格について切り込んでいく。そしてヒーローになるための痛みや悲しみを、自分の身に切り刻むようにして戦う力を行使する姿が描かれる。紙面からあふれるキャラクターたちが持つ痛みや悲しみが、まるでライダーマンの落とされた腕の傷のように熱く痛むのだ。
 絵柄のセンスは冊子に収録されている3作品の中でもぴか一。しかも迫力のあるアクションシーンには、きちんと力点が分かる作り。日常シーンとのメリハリがあれば(アクションシーンと日常シーンのアングルが差別化されていないことが原因か?)、本当に文句なしの出来だと、素人ながら思います。ひそかに応援する漫画家さんが、これでまた増えました。どうぞ皆様、書店で見かけたらお買い求めください。

月刊 アフタヌーン 2010年 07月号 [雑誌]月刊 アフタヌーン 2010年 07月号 [雑誌]
(2010/05/25)
不明

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これに小冊子がついてます。ぜひ!


「大魔神かのん」~こんなやわらかな特撮があってもいいよね~

 毎週放送されている特撮番組、それも深夜枠での放送であるが、「大魔神かのん」はいい。物語は主人公かのんちゃんの大切にしている1曲の歌をきっかけにして、悪霊を退治する一族の戦いと東京でさびしく暮らす一人の女性が解放されていく様を描く物語。
 東京で暮らすということが、これほどまでにしんどいものかどうかは、東京のはじっこに生まれたものとしては信じがたい。だが人の悪意にはなんらかの理由があるという説明的な部分もふくめて、徹底的に「やさしさ」や「思いやり」という人間がもちえた感情で、殺伐としそうなドラマをうそのように包みこんでいく物語には、きっと最後にはきちんと救われるだろうという安心感がある。そういう意味ではきっと裏切られないだろうと思いたい。私はスプラッターや怪奇映画などが苦手で、その手の作品は特撮を使っているとわかっていてもほとんど見ない。だけどバイオレンスや恐怖を主体とする特撮作品があるのなら、こうした「やさしさ」にあふれたやわらかな感触の特撮作品があってもいいではないかと、素直に思える。
 なんのかんの言いながら、きちんと特撮やアクション部分があり、また特撮ファンの好みそうな配役もツボである。お願いだから放送時間の適当な移動だけは、勘弁してください。

大魔神カノン (1) (角川コミックス・エース 180-3)大魔神カノン (1) (角川コミックス・エース 180-3)
(2010/05/01)
水 清十朗

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コミカライズ版です。

大魔神 Blu-ray BOX大魔神 Blu-ray BOX
(2009/06/26)
高田美和青山良彦

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いずれ本ブログでも取り上げたいと思います。


「非実在青少年読本」~みんなで考えてみようよ~

 徳間書店のロマンアルバムの1冊扱いで本日発売された「非実在青少年読本」という本、みなさん書店でお気づきになったであろうか? その問題意識を購入という形で表現するのもありだと思います。
 中身的には漫画家、アニメ関係者、編集者、評論家などがこぞってアンケートに答えて、この問題について論じている。そもそもたった一つの問題を多くの人が認識し、問題意識を持つことが、すなわち問題解決につながるとは思わない。だが議論が尽くされていなければ、解決にすら至らない。同じことが「沖縄の基地移転問題」にも「宮崎県の口蹄疫」の問題など、現在ニュースになっている問題にも言えることである。それぞれがそれぞれの立場で、問題意識を持って考えることは、少なくてもマスコミが故意に流している情報に、安易に惑わされないで済むかもしれない。垂れ流されている情報がすべて真実だと思っている日本人はそうはいないだろうが(ホントか?)、自分の頭で考える癖をつけることは決して無駄ではない。本書の問題点はあくまで「非実在青少年」であるが、そのための一つの資料として、あなたのお好きな作家の意見だけでも立ち読みしてみるのも楽しいと思う。


非実在青少年◆読本 (ロマンアルバム)非実在青少年◆読本 (ロマンアルバム)
(2010/05/31)
COMICリュウ編集部編

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非実在青少年〈規制反対〉読本非実在青少年〈規制反対〉読本
(2010/06/04)
サイゾー&表現の自由を考える会

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下の本もあります。どちらでもどうぞ。
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コメント

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No title

初めまして!
あめふらしと申します。
ブログへのコメント、そして波のまにまに☆さんのブログでの『ヒーローの娘』の紹介、本当にありがとうございました!!!

改めまして、いつもブログ訪問して下さってありがとうございます♪
私も波のまにまに☆さんのブログでは、各作品のレビューをすごく参考にさせて頂いていて、勝手ながら自分の作品作りにも還元させて頂いていたりします(汗。

これからもレビュー参考にさせて下さいね!
更に良い作品が描けるよう頑張ります!!

最後になりますが、これからもどうぞよろしくお願い致しますm( )m

No title

あめふらしさま
 拙ブログにおいでいただき、ありがとうございます。
 作品を拝見して、いやもう、泣けて泣けてしようがありませんで、この気持ちを抑えられず、とりいそぎ記事にさせていただきました。
 私の記事など、なんのお役にたっているのかわかりませんが、あらためてリンクさせていただき、今後ともお付き合い下されば幸いです。

 遅くなってしまいましたが、四季賞、本当におめでとうございます。次回作も楽しみにしております。

No title

おはようございます!!
いつも拙宅へのご訪問ありがとうございます。
履歴を見る度嬉しさと感謝の気持ちがあふれてきます!!

「ヒーローの娘」、波のまにまにさんの真摯な受け止め方に感銘を受けました。
たくさんのレビューを拝見しても感じるのですが、「素直な心」を失わず40になっても持ち続けていらっしゃいますね。
とても貴重な感性の持ち主・・・と拝察いたします。

キレイとは無縁な私の心を洗ってくれる文章は、私にはある意味『癒しの空間』です。
文字に込められた波のまにまにさんの心根に触れるため、また寄せて頂きたいと思います。
記事と直接関係ない事を長々と失礼いたしました。

No title

ローガン渡久地さま
 コメントありがとうございます。
 って、素直ですかねえ、私・・・。いやあ、お恥ずかしい(照)。
(ここで後ろ向きで照れているしんのすけくんを思い出してみてください)

 対象作品ごとに、考えてはいるんですよ、どこまで「悪意」を入れ込むか。つい好きな作品ばかりを取り上げるので、あんまり入れられていないかも知れませんね。ブログ書きとしては、もう少し書き方のパターンを増やしたいのですが、あいかわらずの一本調子です。でも「癒されて」くださるなら、それも本望。

 またのお越しをおまちしております!

No title

もにょいっす。

記事紹介いただきありがとうございますー。
まーその私の方が「やっちゃった感」満載でして……
あれやこれやでどうなるかガクガク(((( ;゚Д゚))))ブルブルですが
生温い目で見逃してやっておくんなましでございますorz

ではではー。

No title

もにょいっす

いやいや、あちらの記事にもコメントいれさせていただいております。
しかも結構私にしては辛口目
がたがたさんに引っ張られたのかも。

それにしても「ヒーローの娘」、いい作品ですよね。
絵の書ける人はうらやましいです。

まあ自分は文章ですらこんなもんですけど・・・・・・。
プロフィール

波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
43歳になりました 
妻一人

戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
特撮は主食、
アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
Twitter再開しました!

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