ひさしぶりにマンガや雑誌の話でも~ネタに困った時は・・・・~

 まあその、いろいろ事情がありましてね。なんとなくいろいろ見てはいるのですが、うまくまとまらない時もあるわけで。こんな言い訳ばかりしていてもしようがないので、近々呼んだ雑誌やマンガなんか、ご紹介してみようかと思い立ちました。本当に軽い感想程度のものですので、購入のガイドになればと思っております。

「大映特撮映画大全(角川書店)」
 「特撮ニュータイプ」誌の特別編集版として発行。東映や東宝、あるいは円谷についてはいくらでも専門書がありますが、「ガメラ」や「大魔神」、「妖怪シリーズ」などを擁した「大映」という会社については、あまりまとまっていない印象が、私には常々ありました。かつては竹書房発行の「画報シリーズ」により溜飲を下げておりました(「ガメラ画報」は現在ほぼ絶版か?)。いずれにしろ「大映」特撮を正面切って扱うのは、書籍としては大変珍しいのです。そも現在放送中の「大魔神カノン」のタイアップ的な要素が強い書籍ですが、ほぼ同時期に発売されたガメラや大魔神のDVDの鑑賞のお供にはうってつけの内容。さらに「大怪獣空想決戦ガメラ対大魔神」なんてキャッチーなサブタイトルがついているのもイイ。記事についてはそれぞれの作品を著名な方々が執筆しておられ、内容に触れる執筆者がいれば脱線する人もいて、ヴィジュアルも文章も楽しませてくれる書籍です。
 こちらもかつては「宇宙船」本誌などでしか扱えなかったスチールを主体に、「妖怪大戦争」などを取り扱っており、この暑い夏の夜に冷やかさまでもたらしてくれそうな感じ。特にそれまで水木しげるの妖怪マンガにて、「絵」として見ていたものが、立体として認識されるようになったことは、「大映」映画の大いなる遺産であると思う。特撮の中で「妖怪」や「ホラー」的な映画がワンジャンルとして確立していることは、現在の「Jホラー」のありようにも十分影響していることを考えれば、その萌芽の一つは確実に「大映」にあると思えます。

大映特撮映画大全  大怪獣空想決戦 ガメラ対大魔神大映特撮映画大全 大怪獣空想決戦 ガメラ対大魔神
(2010/07/20)
不明

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「CUT No.270」
 店頭で表紙だけでもご覧になったかたもいるかもですが、今回は「アニメが愛した音楽、音楽が愛したアニメ」と題して、「けいおん!!」と「Angel Beats」、そして声優・水樹奈々なんが取り上げられております。以前の記事でも「ジブリアニメ」やら「エヴァンゲリオン新劇場版」などをとりあげた本誌ですが、いよいよ「けいおん!!」の特集です。
 アプローチがあくまで「音楽」である点、そしてインタビュアーがアニメ畑にいる人向けではない書きっぷり、まとめっぷりが、私にとっては好印象です。特に本作の音楽方面を担当する2名、吉田尚子監督、そして唯役の声優・豊崎愛生へのインタビュー3本は、読んでいてかなり面白い。作品やキャラクターに埋没することなく、かといって作品との離れがたい絶妙な距離感が、インタビューに反映されており、アニメ誌の記事にありがちなビジュアル優先でスタッフのコメントが適当にはりつけられている感じの記事よりも楽しくまとめられていて、読み物として楽しめました。
実は「Angel Beats」については、アニメ誌で本誌のようなアプローチがなされていれば、もう少し興味が持てたのではないかと、今更ながら視聴を途中であきらめたことに後悔を覚えたのも事実。アニメ誌のアニメに対する距離感が、そろそろ芸能記者的下世話な感じがしていますので、よりあっさりと読み物として読める範疇の記事に、個人的に好意を持ってしまったのかもしれません。
 水樹奈々の記事についても、内容的には今更な感じの内容が多く、それこそファンの人間や声優をメインに扱った雑誌を読む方なら、知っていて当然の内容だったのでしょうが、彼女が人知れず自分の演歌的歌唱法に「日本海が見える」と言われたエピソードなど、思わず膝を叩きたくなる内容が盛り込まれており、読んでいて楽しかった雑誌です。
 音楽商売というジャンルできちんとアニメを俯瞰する記事もあり、なんとなく頭の中に雑然とした知識がありながら、改めて頭の中が整理できた気がします。

Cut (カット) 2010年 08月号 [雑誌]Cut (カット) 2010年 08月号 [雑誌]
(2010/07/17)
不明

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「まんがの作り方」(平尾アウリ 徳間書店)
 13歳のときに漫画家となってヒット作を出したものの、その後泣かず飛ばずの状態で19歳になってしまった主人公の女性・川口さん。川口さんの弟の知り合い・森下さんが現在ヒット中の漫画家だと知った川口さんは、森下さんに近づいてあわよくば・・・と狙うものの、森下さんは心から川口さんを慕っていた。そこから二人はなんとなく付き合い始め、互いにマンガを描きながら、女性同士の関係についていろいろ考えさせられていく、という話。ぶちゃけ「百合」ものです。「青い花」以降、いろいろ百合っぽいものを読んでおりますが、これが一番百合っぽくなくて、むしろ「ゆるい」です。川口さんは森下さんと付き合うことで、「百合」っぽいことをネタにマンガにしようとか考えており、はっきりと下心があるのですが、一方の森下さんはなんとなく「トイレに一緒に行く女生徒」的な感触でしかなく、さりとて川口さんが森下さんを想うより深く川口さんを愛していることを公言してはばからない人でもあります。この森下さんという人がけっこうな食わせ者であり、物語は川口さんを中心に描きながら、森下さんに振り回されている感じで物語が転ぶようにも見えます。
 絵は繊細なタッチ。「初恋限定」などの河下水希にやや近い感じかもしれませんが、彩色はどこか水彩タッチであり「青い花」の志村貴子にイメージが近いです。キャラクターたちの立ち位置のはかなさが、そのままタッチに現れているとでも言えばいいでしょうか。物語自体も危うい印象を受けます。なんとなく仲良くなった少女同士が、何気なく別れていくような感じです。既刊3巻

まんがの作り方 (1) (リュウコミックス)まんがの作り方 (1) (リュウコミックス)
(2009/02/20)
平尾 アウリ

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「PRIZONA6(ぷりぞなしっくす)」(原作:金月龍之介 作画:KOJINO 小学館)
 ただ「島」とだけ呼ばれる、緯度も経度も不明な謎の島に幽閉されている6人の少女。少女たちは記憶を奪われ、この孤島で暮らしている。あるものは島の洋館で独り暮らしをしながら他の少女を観察し、あるものは他の少女たちと一緒に共同生活を営んでいる。彼女たちは自分たちをナンバーで呼び合うが、その中の一人である「No.6」はそれを良しとせず、それぞれにあだ名をつけて呼んでいる。またNo.6は、好きだった先輩の記憶をたどり、この孤島から脱出することを夢見て行動する。だがさまざまな事象に阻まれ、脱出は成功しない。彼女たちは何のために集められたのか、そして孤島での生活の目的は?
 かの名作ドラマ「プリズナーNo.6」を彷彿とさせる設定に、少女ばかりのキャラクター、そして生活の保障された不思議な「孤島」というシチュエーション。それだけで面白いが、主人公No.6の活躍がまた楽しい。そして謎が謎を呼ぶ裏面の事情が、これからの楽しみを助長する。現在発刊されている3巻の帯にもあるが、SF界的に要注目なのだそうだ。たしかにちょっと他ではお目にかかれない物語ではあるが、なんというかぜひともアニメよりは実写の映画などで見てみたい作品である。まあこのヴィジュアル故だともいえるので、あまり多方面に展開しないほうがいいとも言えるのですが。これからの謎ときが楽しみな1作。既刊3巻。

ぷりぞな6 1 (サンデーGXコミックス)ぷりぞな6 1 (サンデーGXコミックス)
(2009/02/19)
金月 龍之介

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「美姫の蔵」(くりた陸 秋田書店)
 酒蔵の娘として生まれた美姫(みき)。双子の弟・蔵一郎は長男として酒蔵を継ぎ、美姫は家を出る。だが蔵一郎が自殺ともつかない死を迎えたとき、美姫は蔵に戻る決意をする。そして蔵一郎が成し遂げられなかった酒造りに没頭し始める。それは姉の酒造りの資質を見抜いていた弟の願いでもあった。やがて年老いた杜氏は、残りの人生をかけて美姫に酒造りを仕込むことを提案。蔵はいつしか美姫を杜氏とする酒蔵に生まれ変わろうとしていた。美姫に襲いかかる様々な試練。そして恋。美姫はいつしか杜氏としても女性としても幸せな日々を迎える。
 さて、上記のストーリーダイジェストを読んで、何かに思い当った方はいないだろうか? かつて尾瀬アキラ氏が書き、和久井映見が主演したテレビドラマで日本酒ブームのきっかけをつくった「夏子の酒」にそっくりなのである。いや実は内容だけではない。その表紙絵までも、「夏子の酒」によく似ているのである。大きく異なるのは「夏子の酒」では夏子が執心していたのはあくまでも酒造りのための「お米」や「日本の農業」であったが、本作では「女性が杜氏になる」という点。これも時代なのかしれないが、そも酒造りの神様とされる「松尾様」というのは女性神であるため、古来より酒蔵に女性がはいることを良しとしない風習があった。そのため「夏子の酒」では夏子は蔵での酒造りにかかわれない代わりに、杜氏との関係や、新しい酒造りをする若い杜氏などの要素がドラマを大きく盛り上げる。ところが本作ではこの部分をばっさり「女性杜氏」という形に置き換えることで、新味を出そうとしているにも関わらず、「夏子の酒」に引っ張られすぎているような感じがしてならないのです。
夏子が天性の舌を持っているのと同様に、美姫も天性の舌の持ち主である。だがその能力は直接酒造りをさせてもらえる条件があって発揮される。それゆえにラスト付近で彼女が最初に造った酒がはっきりと駄目であることに、納得がいく。一方の「夏子の酒」では年老いた杜氏が兄の夢であった幻の酒米による日本酒造りを目の前にしながら、すべてを杜氏に任せるのであるが、その出来に関しては口をつぐんでしまう融通の利かなさを見せるのだ。どちらがいい悪いではなく、これこそがまさに「時代」の差異だと思わせる作りであることに、私は舌を巻いたのでした。
「夏子の酒」をご存知なら、本作に不満を持つという方も現れるでしょう。また日本酒のウンチクについてもやや浅めであることも不満材料。カットや表紙絵の単位で見ると、嫌になるほど「夏子の酒」を思いおこさせるのも、抵抗感がある。単行本1巻で終了しているため、触りやすくとっつきやすい点は好材料か。逆に「夏子の酒」をご存じないなら、本作でも十分に楽しめるマンガではあります。こうした作品が現在のレディースコミックの中に存在すること自体が、ある種おもしろい実験のような気がします。再生産品のようでいて、劣化ではなく時代の違いをまざまざと感じさせてくれる、その上で女性読者をひきつけるフックがある作品。願わくばもう少し巻数をかけてじっくり読んでみたかった気もします。

美姫の蔵 (秋田コミックスエレガンス)美姫の蔵 (秋田コミックスエレガンス)
(2010/06/28)
くりた 陸

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テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

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プロフィール

波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
43歳になりました 
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戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
特撮は主食、
アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
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