コードギアス 反逆のルルーシュ~STAGE7「コーネリアを撃て」~

<物語>
 アッシュフォード学園では平和な日常そのもの。カレンとシャーリーはルルーシュのことで言い争ったり、ミレイは母親から新たな縁談の話を持ちかけられていた。
サイタマゲットーでのテロリスト殲滅作戦が、コーネリアの手によって開始される。それは新宿事変と同じ状況をつくり、ゼロをおびき出すための、コーネリアの挑発であった。C.C.がとめても、罠であると知りながらサイタマゲットーに飛び込むルルーシュ。当初より新宿同様に、ブリタニア側の情報を盗み、作戦を有利に展開するゼロとレジスタンス側。しかしコーネリアの親衛隊・ギルフォード卿が前線に出てから、コーネリアの強硬な戦闘に対して、レジスタンスが次々と離反する事態におちいり、ついにサイタマゲットーは制圧される。そしてコーネリアは全KMFのハッチを開くことで、軍に入り込んだ裏切り者をあぶりだす。最大のピンチを迎えるルルーシュ。そのとき、制圧された町に、ルルーシュではないゼロの姿が現れる。どさくさにまぎれて逃げ出すルルーシュは、コーネリアとクロヴィスの格の違いを思い知る。そして自らの軍隊を組織することを誓う。

<ルルーシュの過去、父・シャルル>
・アバンタイトルのルルーシュの思い出。ルルーシュがナナリーとともに日本に来た理由が描かれている。取り巻きの貴族たちの会話から、アッシュフォード家がすでにルルーシュたちの後ろ盾になっていたことがわかる。幼き日のルル役は大原さやか。皇帝ににらまれておびえるルルが息を呑む演技は、さすがだ。

・状況説明が周囲の貴族たちの内緒話による。貴族間の風聞というものは、こういう形で醸成していくらしいが、それは庶民とまったく変わらない。

・ルルーシュは母の死の責任を父親に問うつもりで謁見の間に入っている。だがそれをまったく取り合おうとせず、ルルーシュの質問にもまったく答えないシャルル。詭弁であるうえ、話題のすり替えである。子供のルルーシュにそれを指摘することは無理だろうが、それをしてうやむやにしてしまう大人の論理を、シャルルはルルーシュに見せつけているようにもみえる。第1シーズンにおいて、ルルーシュはシャルルに直接会っていない。会見の場に引きずり出せてもいないのである。だがシャルルは日本にいるマリアンヌの遺児としてのルルーシュを、どう思っているのだろうか? 口で言うように日本との取引材料でしかないのであろうか?

・さてシャルルの依って立つ「強者の論理」。「弱肉強食」とも言い換えられるこの論理は、それを口で言うことはたやすいが、実行するには相応の努力が必要なのではないか。シャルルは自分が皇帝にあるにあたり、皇族に対してもこの強者の論理をによって、攻継承権を争わせている。そのために兄弟間でも熾烈な競争が存在する。自らもそれに準じた経験ゆえにそれを身内にも強いることで、強い国づくりを目指したともいえる。だがそれを侵略の理由にし、他国に対しても強要することに、何の疑念も持たなかったのだろうか。彼の主導するブリタニアの侵攻の真意はまだ見えない。現時点で見えているのは、ルルーシュの打倒すべき相手としてのシャルルという強者だけなのだ。

・ランスロットをコーネリアに売り込むロイド。おそらくシュナイゼルの管理下にある特務スタッフを扱いかねているのではなかろうか。スザクを選任パイロットとし、特進させた処理で満足せよというコーネリアは、今後の戦いにランスロットの力は必要ないとして、ロイドの助力を退けたのだろう。それだけの実力も勝算もあるということだ。

・コーネリアの口から「ナンバーズ」の言葉が聞かれる。これは日本が「イレブン」と名づけられたように、ブリタニアの直轄となった国々が数字の名前を与えられることから、ブリタニア人以外の人間を「ナンバーズ」と呼ぶらしい。

<コーネリアの矜持>
・「命を懸けて戦うからこそ統治する資格がある」コーネリアの支配論を反芻するユーフェミアは、浮かない顔をしている。彼女は副総督として日本に駐在しているが、その実、表向きの公務以外にすることはない。はなやかな公務を姉の変わりにこなし、姉は信頼する騎士を連れて転戦し、日本各地を平定して回っている。その間、ユーフェミアは戦わない己の統治者としての資格に耐えかねている。「でも・・・」の言葉に、ユーフェミアの逡巡が見て取れる。

・「命を懸けて戦うからこそ統治する資格がある」という言葉は、上に立つ者の責務としてのコーネリアの矜持であり、シャルルの言う「強者の論理」とは異なることに留意。戦って勝ち取ることに至上の価値を見出しているコーネリアであるが、それはイコール強者ではない。「武」に訴えるコーネリアがひねり出した解釈でしかないのだが、それゆえに人心掌握に長けているともいえる。

・特務の仕事の合間にセシルに宿題を見てもらうスザク。姉と弟のようである。英語で書かれているが、内容はどうやらブリタニア建国史のようである。「ヘンリー10世」や「エドワード5世」などの名前が見て取れる。スザクにとっての「ブリタニア史」ってどんな風に見えるのだろうか。他人の犠牲を強いてきたブリタニアの歴史を学ぶのは、スザクにとってさぞやつらかろう。

・セシルのいう「友情が長く続けば、再会は偶然じゃなくて必然になる」との言葉。スザクとルルーシュの再会は偶然なのか必然なのか。たとえ敵対したとしても、この再会は必然だったのかもしれない。

・しかしブルーベリーのおにぎりとは。「いいブルーベリーが手に入った」ってことは中身のジャムは手作りってことだ。そのおにぎりを野菜の上においている。たぶんセシルの中のイメージは、笹の葉にくるまれた梅干の入ったおにぎりなんだろうけど。セシルの中の人が井上喜久子嬢であるだけに、なんかこう、いろいろ想像してしまう。なお各種ムックによれば「不思議な料理のセンス」とか書かれている。

・学園でのそれぞれのひとこま。カレンとシャーリーの会話は、なんかこう女の子特有の話なのだろうか? 女子トーク炸裂である。シャーリーの妄想大爆発には笑いを禁じえないが、その傍らでナイフを取り出すカレンは、ただひたすら物騒である。「キスぐらい」とのたまうカレンにしても、なんかこう童貞っぽさがただようw

・伏線としてミレイの縁談が持ち上がっている。理事長である祖父が横にいながら、縁談はどうやら母から進められている。アッシュフォード家を取り仕切っているのは、母親なのかも。とすればミレイの父は、もしかしたら婿養子なのかもしれない。女系家族だとすれば、ミレイの姉ご肌も十分納得できる。「分裂したぁ!」って、何見てんだニーナ。実はこれも細かい伏線。

<サイタマゲットー、コーネリアの罠>
・サイタマゲットーの配備状況の確認。スクリーンに映る2本の川に挟まれた地図は、間違いなく大宮である(画面下側には武蔵野線も見える)。荒川河川敷に配備されたKMFなんかも見られる。殺されるのを覚悟で、ぜひ見に行きたい風景だ。

・コーネリアとダールトンの会話で、サイタマゲットーでの戦闘により、総生産にあたえる影響を検討している。これがクロヴィスやジェレミアとの違いである。統治するものとして、被統治国家の生産性を考慮し、国としての生産能力を失わせないための配慮がここにある。が、大宮あるいは荒川周辺の生産物といってもすぐには思いつかない。この周辺には日活映画「キューポラのある街」などで知られる鋳物の生産工場がある。またこの技術を応用した典型的な下町の工場群が点在している。けっして侮ってはいけない。こうした下町の工場が、日本の最先端技術を支えているのである。

・報道によりサイタマゲットーでの事態を知ることができる。これ自体がすでにコーネリアのゼロに対する罠であるから、堂々と放送している。その真意を正しく理解しているディートハルトは、しけた顔をしている。報道の自由を信じている民放のテレビクルーが、いいように軍部にこき使われている事態は、面白くないに違いない。

・ピザハットのシールを集めて悦に入るC.C.。いっそのんきだ。

・コーネリアの戦に対する考え方がきちんと提示されている。ゼロに関しては、「劇場型の犯罪者」「自分を過信するタイプ」というのは、表向きには完全に的を射ている表現である。だがゼロの場合、劇場型の演技の裏に隠された本当の目的がある。自分を誇示するためにしているのではなく、別のもう一つの目的を隠すための罠であり、計画を完全にするためには自分をも罠に供する、それがゼロの強さの実態であるのだが、コーネリアはゼロを単なる愉快犯としてとらえており、この時点ではそこまで理解していない。

・「戦とは、誇りと命の奪い合いだ」といい捨てるコーネリア。武に訴えそれに興じるコーネリアらしい物言いである。だがここでもシャルルの「強者の論理」とは異なる。コーネリアの矜持とは、強者に与えられた権利を如何に行使するかという教訓でしかない。その考えはシャルルにとって利用価値はあるものの、ともに歩むためには場合によって邪魔になる考え方である。コーネリアにとってシャルルは従うべき人物であり、反抗するなどとは微塵も考えたことがないのだろう。皇族の立場から一歩も外へ出て見ようとしない、クロヴィスとは別の意味で皇族に縛られた人物である。

・ルルーシュがコーネリアの仕掛けた挑発に乗るという。C.C.ですら止めようとするが、ルルは新宿事変に味を占めているため、コーネリアにも非合法的に会おうとする。まあこの過信がこのあとでルルを追い込み、ルルーシュの鼻っ柱を折ることになるのだが。地味に脱ぎ散らかしたC.C.のブーツと、ルルーシュにきちんと並べられた戦闘服の違いが面白い。

・ブリタニアの強さの秘密、それは皇族すら競争原理に放り込み、常に争わされている。それが強者を生むシステムらしい。そして勝ち残った勝者が次の皇帝となり、国を率いていくのだという。それをもって「国の進化」だとはあまり言いたくはない。

・ルルーシュの決意の源がナナリーの存在であることを、ここでも再度述べている。弱者の論理だ。一見、きれいごとに聞こえるこの話は、ナナリーの存在がなければそもそも成り立たない。またこの話のラストで黒の騎士団の結成を構想し、ブリタニアとの戦争を誓っていることから、結局は武力で武力に対抗する方法しか思いつかないルルーシュは、自分自身の中に、ブリタニアを打倒するための理論が見つからないことになる。その意味ではまだゲーム感覚が残っていて、戦争を軽く見ているのではないかと感じてしまう。対するコーネリアの確固とした考え方により魅力を感じてしまう。

・出かけようとするルルを止めるC.C.。だが自らの頭に銃を突きつけて迫るルルーシュ。前回シャーリーが「ルルって、かっこつけだから」といった理由がここにもある。一見決意表明とも取れる行動であるが、コーネリアのゼロ評いわく「自分を過信するタイプ」であることが、この行動を裏付けている。前項でも述べたが、まだルルは戦争をなめているのだ。だからこの後、手痛いしっぺ返しに会うことになる。

・幼き日、皇帝から指摘された「生ける屍」となっていたルルーシュは、その意味をきちんと理解していたわけだ。だからどうせなら何かを為して生きたいというルルの決意を理解するC.C.も、この時点ではまだ甘いとしか言えないかもしれない。

・生徒会室に向かうスザク、カレンとシャーリーの会話は中途で終わったようで。2話でシャーリーの電話でルルーシュがピンチに陥ったことを思い出す。これまた新宿の再現か?アーサーを抱いて立ちすくむシャーリー。女の子の気持ちは複雑怪奇・・・・。

<サイタマの悲劇、敗北のルルーシュ>
・住民の虐殺が開始されるサイタマゲットー。視聴者にとってはたしかにブリタニアの強者の論理を否定したくなる画ではあるが、あらためて見るとあまりいい気持ちはしない。もともと本作が深夜枠での放送であったから、多少の血の気は許容範囲だろう。だが血を見せることを恐れない演出と、血を見せる画を作ることは大きな隔たりがあると思う。その意味でこの演出はぎりぎりセーフであり、そのバランス感覚が優れているスタッフであることがわかる。

・蹂躙開始を目の前にして出撃できない純血派。キューエルによるジェレミア批判も、かなりしつこい。ジェレミアはゼロの名前を持ち出して、身の潔白を主張するが、だれも聞いてはもらえない。いやもうゼロの被害者としては気の毒なことで・・・・。

・埼京線、赤羽根、十条など、ご当地の地名が乱舞する。逃げることも戦うこともできなくなって追い込まれたレジスタンスに、届けられた通信機に出てきたゼロ。まさしく彼らにとっては救世主であったろう。通信機を持ってきた男にギアスがかけられている。おそらく秘密保持のためだろう。タイミングとしてはKMFに乗り込む前の段階で、すでに通信機を預けたものと思われる。それにしてもレジスタンスが使っているKMFは、どこから調達したのだろうか、劇中説明はないのだが?

・大宮を中心とした円環状に配置された包囲網を中心へ寄せていく、ありふれているが実効力のある作戦だ。そしてレジスタンスの思わぬ抵抗により兵力を減じていくブリタニア軍は撤退を余儀なくされる。が、これこそがコーネリアの罠であったことが、すぐにわかる。というよりもコーネリアの剛性が気づかせたか。

・ルルーシュの部屋で独り言をいうC.C.。「血は争えない」とはルルーシュと皇帝のことか。C.C.は皇帝とも既知である可能性が出てきた。「はたしてどちらの道に・・・」のくだりがまたC.C.のなぞを膨らませる。彼女はルルーシュをどこへ導くのか? 二面性のある彼女の本心は?

・猫をあやしながら、スザクとシャーリーの会話が進む。同じ日本のサイタマで戦争が行われているのに、シャーリーの心配事は恋愛である。ほぼ同じ年齢のユーフェミアとの対比を考えると、立場の違いがあるとはいえ、なんとものんきだと思う。ある意味で湾岸戦争や9.11を対岸の火事だと思っている日本人の比喩であるかもしれないが、彼女に罪はない。ただ、ルルーシュの邪魔だけはしないでいただきたいのだが。

・別に聞かれたわけでもないのに、ルルとの馴れ初めを話し出すシャーリー。人のいいスザクはつい聞いてしまう形になっているが、友人を愛してくれる女の子がいることがわかって、うれしかったのかもしれない。まあスザクのお節介にもほどがあるが。スザク役の櫻井孝宏って、なんかこういう朴念仁の役が多い気がするのは、なぜだろう? 平成版「サイボーグ009」で島村ジョー役をやっているせいか。「Genji」でも光源氏を演じているが、これもある意味で朴念仁だろう。そのイメージか? あ、忍野メメはちがうか。

・電話の取り合いで倒れこむスザクとシャーリー。これって普通フラグだよねw。「いたかった?」「・・・かなり」で、オチがアーサーってのもいい感じ。

・部屋の外で二人の会話を聞いているミレイも、いい面の皮である。恋とは無縁な縁談話を強制されているミレイにとっては、単純にうらやましいんだろうなあ。

・コーネリアの剛性に、防戦一方となるレジスタンス。しかし騎士ギルフォードの前線投入で、これほどまでに差がつくのだから、戦士一人の実力とはおそろしい。そしてゼロの命令を無視して投降し、射殺されるレジスタンスたち。コーネリアの命令で一転してピンチに陥るルルーシュ。緊張がみなぎる。

・そして作戦終了。同時に搭乗員の顔を確認するために、ハッチを開かせるコーネリア。一瞬の間に考えを巡らせる。遥かに長い数十秒を過ごすルルーシュ。これって「東京大学物語」の主人公の「~~~(10秒)」とかに近いかもしれない。もう少しでハッチを開かれそうになる、そのタイミングで現れたのは、なんとゼロ!

・コーネリアはさらにゼロの素性に解釈を加える。自己保身に長けていると。地下の排水溝を走るルルーシュは、そこに現れたゼロがC.C.であることを知る。この期に及んでC.C.の指摘に負け惜しみを言うとは。クロヴィスのときは地上を悠々と逃げてきたことから考えれば、勝ち負けの差がはっきりしている。地下排水溝を敗走するルルーシュには、自身の驕りに対して猛省をうながしたい。

・「ブリタニアに負けない軍を、人を、国を!」やはりこの時点ですでに当初の目的を忘れている気がする。ルルーシュの目的、それはナナリーと幸せに暮らすことだ。このとき初めてルルーシュは、ブリタニアの領土を奪うのではなく、あらたな領土を獲得し、ブリタニアの脅威に屈しない強さを有する国家の建設を考えたに違いない。見事に当初の目的を忘れているではないか。だがこれが今後のルルーシュの思想の中心になっていく。戦闘行為はあくまでそのための手段であることを理解し始めたのだろう。それは「黒の騎士団」「合衆国日本」構想につながっていく。

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