コードギアス 反逆のルルーシュ~STAGE17「騎士」~

<物語>
 藤堂の処刑が行われる日、四聖剣は黒の騎士団と共同で、藤堂奪取の作戦を実行する。その一方で、スザクの心に闇をのぞいたルルーシュは、スザクをナナリーの護衛にと望む。だがゼロとしての立場を考慮すれば、それは単純な護衛役ではない。
 故・クロヴィスによる芸術週間であるイレブンにおいては、ユーフェミアは美術館の落成記念のぞむ。
 藤堂の死刑執行人はスザクに変更になるが、そのとき処刑場所に四聖剣の乗る新型KMFが乱入する。同時にゼロは藤堂を確保するが、藤堂は片瀬少将の死に準じる覚悟であった。ゼロは藤堂を説得し、黒の騎士団の仲間とすることができた。
 この戦況下でランスロットが出撃し、四聖剣と藤堂がこれに立ち向かう。しかしランスロットの行動パターンをすべて読みきったルルーシュの指示により、ランスロットは窮地に追い込まれる。そしてルルーシュは、ランスロットの搭乗者がスザクであることを初めて知る事になる。藤堂とスザクのイデオロギーがぶつかり合い、二人は敵対する。だが目的を達成したルルーシュは、撤退を指示する。
 この戦いの模様を中継で見ていたユーフェミアは、スザクを自分の騎士に任命する。

2010.10.01 追記あり

<父親殺し>
・一応授業に出ているルルーシュ。ルルーシュは前回のスザクを回想する。スザクの過去に心から同情しているように見えるが、その実、ゼロとしてスザクを自分の腹心としたいという想いがあるので、スザクの弱みに付け込むことを、同時に考えているに違いない。ただスザクの父殺しが、あまりに過酷な出来事であるから、ルルーシュにとっても動揺せずに入られない。モデルのフリをしながら思考にふけるには、妥当な話題だろう。

・スザクの父の死の真相は、桐原の手により捏造されて、闇に葬られることになった。だがスザク自身の記憶は、結果はどうあれ父親を殺した事実を受け止めきれないでいる。その秘密を共有したことで、ルルーシュはスザクに対してさらにやさしくなれただろうに。

・ルルーシュにとっては、「父」という存在は踏み越えるべき壁であり、目標でもある。ある意味で「コードギアス」という物語が父を超えるための相克の物語だと位置づけられる。一方のスザクにとっては、すでに父親不在で物語が進行しているし、父に相当する人物も見当たらない。スザクはすでに父親を殺し、ルルーシュのようなコンプレックスとは無縁でいられる存在である。エディプスコンプレックスは、父親を殺すことで克服することができるが、スザクはすでに克服している。しかしその父を殺したことで、本来獲得すべき母親すらいないスザクにとっては、なにも勝ち取れなかった上に、父親の命の重さまで背負うことになる。ルルーシュサイドの物語が一般的な父親に対する相克の物語だとすれば、スザクサイドの物語は、父親を殺しても勝ち取れなかった何かと戦い続けるという物語である。

・こういう時でもペーソスを忘れないリヴァルである。だがそのセンスがクラスメイトに受け入れらているとは言いがたい。くじけるなよ、リヴァル。

・美術館での式典に合わせて、事前に作品を閲覧するユーフェミア。イレブンとの混血の人間には、どれだけ良い作品でも受賞させないのは、国是に基づくものだろうが、それを建前と言い切ってしまうのは、ユーフェミアでなくとも納得できない。その一方でニコライ公爵のご子息とやらが書いたブリタニア皇帝の絵画は、あまりにもサイズが他より大きい。公爵のガキが受け狙いで書いたのか、書く前からの出来レースであった可能性もある。

<四聖剣、騎士団に合流す>
・記憶を失ったヴィレッタが、扇のために作ったお弁当の中身。それはものすご~くまっとうな日の丸弁当で、ウインナー、コーン、ミートボール、卵焼き、トマトそしてブロッコリだ。栄養バランスも考えられているし、なによりややおかずが多めの配分が、完成度が高い。ご丁寧にタコさんウインナーには、眼まで入っている凝りようだ。ヴィレッタはずいぶんと研究熱心なようだ。蓋を開く扇も楽しかろう。

・四聖剣の登場により、藤堂の奪還作戦が実行に移される。しかし枢木首相の墓の前で、ブリタニアにつかまったであろう藤堂。おそらく潔い行動の結果だろう。獄中での藤堂の拘束服が涙を誘う。

・めずらしく学園の制服を着て登場するC.C.。ルルーシュに謝るところを見ると、中華連邦への交渉は、マオの件で取りやめたらしい。このタイミングのずれが、後の九州での蜂起に影響していた可能性だってある。だが任務を途中放棄したC.C.にすら、ルルーシュはやさしい。利用価値云々と口で入っているが、その実C.C.を思いやっていることは間違いない。

・C.C.と話しながら、外を見やるルルーシュ。いまでもスザクに対する嫌がらせは続いているのだろう。洗濯するスザクの姿が見える。この後、スザクはユーフェミアの騎士となり、同じクラスのアホ共よりもよほど高い階級を得る事になるのだが、それでも嫌がらせを続けられるのか、見てみたいものだ。

・イシカワでの抵抗活動を鎮圧しに向かおうとするコーネリア。EUか中華連邦が背後にいるとの情報ももたらされる。「ガンルウ」とは中華連邦制のKMFであるので、これが情報の元となっているのだろう。コーネリアは目の前の戦闘に集中しているためか、藤堂の処刑については上の空の状態だ。本当にどうでもいいと思っているだろうか。このタイミングで藤堂を奪取されることなど、微塵も心配していないコーネリアを少し不思議に思う。

<ナナリーの騎士となるべき男>
・ナナリーとスザクの談笑を聞くルルーシュ。「その人間にとって、ナナリーが生きる目的になるのなら」というルルーシュの独白。スザクが自分の命をかえりみない事を心配して、ルルーシュはスザクに生きる目的を与えようとする。それはルルーシュだけではない、視聴者全員の願いではなかったろうか? だがそのためには、まずルルーシュが己の目的を話して、スザクに理解を得て、初めて成立する話だ。ゼロとして仮面をかぶったことが、最初のつまづきだったかもと思わないでいられない。

・ナナリーにスザクのことをどう思うか聞き、「好きです」と答えたナナリーに、びっくりするルルーシュは、たぶん父親の気持ちだったんじゃないだろうか?「必要とされている」というナナリーの言葉が重い。ルルーシュも必要としていることには違いないのだが、ナナリーとルルーシュは、皇帝に捨てられたわけだから、「必要とされている」ことは、ナナリーにとって人間の価値基準になっている可能性がある。

・シャーリーはまた自室でいらんものを見つけてしまう。それはルルーシュに記憶を消される前の、たった1ページの日記。ってか、もっとこまめに掃除しようよ、シャーリー。

・美術館の式典前に、記者会見を行うユーフェミア。さまざまな質問に答えきれないユーフェミアと、ユーフェミアが政治にうといことを侮蔑する態度を隠そうともしない記者。どんな時代でも記者というものは、相手が自尊心のある人間だということ、プライベートもあり普通に生活している人間であることすら忘れて、何でも知りたがる輩である。それは職業的に仕方がないことであろうけど、なんか腹立たしい。

・租界のはずれでKMFの整備をする黒の騎士団。それを傍で見ている四聖剣。この4人も一枚岩ではないらしい。メガネの朝比奈と女性の千葉は比較的台詞が多い。特に朝比奈はややニヒリストの面がありそうで、わかっていても口は出したくなるほうらしい。藤堂を救出するとこに対して、他に頼る当てがない四聖剣であるから、文句の一つも言いたくなるだろう。

・ここでラクシャータ登場。インド軍区の出身らしい。褐色の肌にへそだしルック。科学者とは言いがたい美しい容姿。そして長キセルがトレードマークのキャラクターである。自分が生み出した発明品に愛着を持ち、その才能はロイドをもしのぐ。大体においてコードギアス世界における科学的発展のほとんどは、ロイドとこのお立ち台がふさわしい姉さんの脳みそから出発している。ED映像には、ロイドやセシルと共同研究していたらしいころの絵が出てくる。このときの彼女は髪が短く、セシルの髪は長い。二人とも現在と逆の髪の長さがある。そんな彼女がなぜブリタニアに反旗を翻すのか? という話も、これ以降出てくるのだろうか? セシルがスザクを通して見ていたのは、彼女のことかもしれない。もう一つ気になるのは、同じ褐色の肌をもつヴィレッタだ。彼女もインド軍区の出身なのか?

・インド軍区という言い方は、あくまでブリタニアでの言い方である。しかも「軍区」と言っている以上は、そこは長いこと戦場となっている地域らしい。インド軍区の背景にいるのはもしかしたら中東の金持ち連中かもしれない。ラクシャータもパトロンを探してインド軍区に身を寄せていたのかもしれない。

・ラクシャータが持ってきた「キョウト土産」はパイロットスーツ。脱出機構のない紅蓮弐式や月下に対しては、パイロットの命がすべてを優先する。土産はそのためのものであった。こう見えてラクシャータが人命尊重をきちんと考えていることがわかる一方で、昔の共同研究者であったロイドには、いまだに脱出機構のついていないKMFが開発されている。この差は大きい。もしかしたらこれが二人の仲を引き裂いたのかもしれない。

<藤堂強奪事件、新型KMF「月下」>
・そして藤堂の処刑が予定されているチョウフ基地の戦闘が始まる。藤堂の処刑人に推挙されたスザク。役職上の上司であるロイドが、調書にサインをしている間、スザクの顔はこわばっている。隣にいるセシルが気の毒そうな顔をしている。

・小説版によれば、藤堂処刑執行人をスザクにしたのはコーネリアだそうである。片瀬少将が自爆したため、その時に手柄を立てずじまいになっていたのを、ここで手柄を立てさせ、スザク昇進の理由にするためだそうです。ご指摘ありがとうございました!

・そして黒の騎士団の奇襲が始まる。ここからはKMF戦をひたすら楽しむことになる。まずは新型KMFである「月下」が颯爽と登場する。コックピットの構造やランドスピナーの形状から、紅蓮弐式の後継機であることがわかる。武装が左腕のハンドガンと刀、左胸のスラッシュハーケンと標準的である。運用上の問題はハンドガンの弾倉数が小さそうであること、スラッシュハーケンが1式であるため、グラスゴーなどに比べると運用上に幅がない。だがそれらの問題点を補って余りあるスピードとパワーは、四聖剣という極上のパイロットを得ることで、ブリタニア軍のKMFを軽く上回る性能を見せることになる。四聖剣の「旋回活殺自在陣」などの技を、100%トレースすることが出来るのも、パイロットの技量とこの機体の性能のおかげであろう。ただ、藤堂が登場する隊長機の赤い髪のような飾りの意味がわからない。なんか邪魔くさそうな気がするのは私だけ? 一応設定によれば、敵KMFのブレードを避けることが出来るそうだが。

・指揮車内のラクシャータの言いっぷりだと、操作追従性がまだ悪いと見ているようだ。面白いのは、乗っている四聖剣は、無頼との比較で月下のよさを実感しているが、製造側は数字で評価しているくだりだ。科学とは数字による再現性だけが問題となるものなのですな。

・獄中の藤堂。正座をして死を待つ姿は、「R2」の初期と同じ絵だ。格子の入り口が開く瞬間に、背景との色の違いから、格子間に何かフィールドのようなものが張られていて、脱走防止をしているようだ。しかし黒の騎士団の強襲を受けてすぐ、藤堂を亡き者にしようなどと、あいかわらずブリタニアは卑劣である。まあ宮仕えのなせる業だともいえるが、この時点で藤堂を殺したところで、あまり意味はない。黒の騎士団を壊滅させることが出来て初めて藤堂というエサで罠をはっている意味があるというのに。この仕官は事態をまったく把握できていないようだ。生きた藤堂を相手の目にさらし、直接的に人質とするやり方のほうが、まだしも作戦として有効である。

<藤堂の侠義、ユフィの決心>
・紅蓮弐式の輻射波動で牢破りをするゼロ。藤堂の戦術眼を高く評価し、日本人が抱いた奇跡という名の幻想の責任を問い、彼を仲間にする。藤堂の納得はいっそ彼らしい潔さだ。

・ゼロ「あがけ藤堂! 最後までみっともなくあがいて、そして死んでいけ! 奇跡の藤堂という名前がズタボロになるまで。」とは、くすぶっていた藤堂の気持ちを火をつける絶好の言葉である。しかしこれは黒の騎士団、ひいてはゼロ自身に重くのしかかる言葉である。ブリタニアを転覆させるも、日本を支配下に置くにも、ゼロや騎士団には光の道は残されていないのだ。この台詞もまたゼロの覚悟を示す言葉である。だが実行なき覚悟は、だれにでも口にできる。その差を埋めるには実行しかない。

・美術館の式典会場で、最後のプログラムをこなすユーフェミア。だが皇帝の絵画の前に、花をつけることをためらうユーフェミアは、ブリタニアの今のあり方を、当たり前のように疑い、その後に改革を試みようとする人だ。スザクを騎士にする件も、その一つに過ぎない。

・障害物のない平地で縦横無尽に動き回る月下。KMFという兵器が、陸戦兵器としていかに優秀かを見せ付けられる思いだ。自分の月下に乗り込み四聖剣に命を下す藤堂は、やはり頼もしい。これで黒の騎士団も、大きく軍事組織として変化していくことだろう。

・ここでスザクのランスロットが登場する。スラッシュハーケンの第一激を受ける紅蓮弐式。ここからさらにランスロットに対してゼロが立てた作戦指揮が冴え渡る。まったく見事なほどにランスロットの行動パターンを読んでいるゼロがすばらしい。しかし四聖剣と刃を交えて一歩も引かないスザクをほめてやるべきか。

・さすがのランスロットも、四聖剣の猛攻とゼロの作戦指揮の前にすんでのところまで追い詰められる。脱出機構をつけていないことを指摘するロイド。おそいって!

・そしてランスロットの搭乗者がスザクであることを知るルルーシュ。その驚きはいかばかりか。ここでスザクと藤堂のやり取りをきいても、やっぱりスザクの言うことは現実的ではないと思える。社会機構につながれたままで、内部から変革を志すということは、どのような痛みを伴うかをスザクは理解できていないように思えるのだ。端的に例を挙げれば、小泉内閣のときに構造改革を行うことにより、経済的な閉塞感が生まれ、それだけで建設業界は冬の時代を迎え、中小企業の倒産が増加している。こういう多面的な見方が出来ないと、内部からの改革なんてうまくいかない。誰かが不満を持つ事になり、不満を解消するために、また誰かが犠牲になる。こういう連鎖が起こる現実にスザクは耐えられるのであろうか?

・ロイドの指示によりハーケンブースター解除! パスワードはロイドの好物だそうだ。それってなに?(→プリンでした。後の話でわかります)4本のハーケンが四方に飛んで、四聖剣を足止めする。本当に便利だな、ハーケンって。

・この期に及んで、名誉ブリタニア人がイレブンであり、黒の騎士団とつながっていることを口に出すおろかな記者がいる。空気嫁。

・ユフィがスザクを騎士と決めた背景には、この記者たちのような狭量な人間たちの考え方を改めさせたいという願いがあったからだ。以降ユフィの行動はすべてこうした了見の狭い人間たちを驚かす。だがそれは自らが率先して排除すべき偏見を、身を持って示す立場にあることを、ユフィが自覚しているからだ。ユフィは人の上に立つ器なのである。

・スザクが敵である現実を知り、ルルーシュの嘲笑がこだまする。その姿を見つめる憐れみの表情のC.C.は、ルルーシュに何をみるのか?

1/35 紅蓮弐式 (コードギアス)1/35 紅蓮弐式 (コードギアス)
(2008/04/12)
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