「スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」~楽しくって懐かしくって、突っ込みます~

 正式タイトルは

「ゴーカイジャーゴセイジャースーパー戦隊199ヒーロー大決戦」

 というそうだ。長げえよ(笑)。おかげで本作品のパンフレット、B4サイズである。でも表紙に書かれているタイトルは小さい。理由はすべての戦隊ヒーローが、それこそレンジャーキー以下のサイズでチマチマとプリントされているからである。ま、そんなことはいいや。
 やっと見てきました、本作品。戦隊フリークとしては見逃すわけにはいきません。今回はまだ公開中ということではありますが、ネタばれ全開でつっこんでみようと思います。従いまして、これからご覧になる方は、本記事を御覧になるのは、見終わったあとにしていただきたいと思います。

 物語は、ゴーカイジャーのOP同様に、ザンギャックによる第一次地球攻略を、34のスーパー戦隊が退けたところから話が始まる。少しだけ違うのは、あの「レジェンド大戦」と呼ばれる戦いの裏で、あのヒーローやあのヒーローも戦いに駆けつけていたシーンが追加されている。そして時が流れて、ザンギャックの第二次地球侵攻が始まった時、ザンギャックの前に立ちふさがったのはゴーカイジャーの5人だった。前線部隊とゴーカイジャーの戦闘の際、彼らが手にしたレンジャーキーを奪うものがいた。それはかつて地球を護った天使、そう護星戦隊ゴセイジャーの5人だった。レンジャーキーの力を体内に戻し、それぞれの護星の力を取り戻したゴセイジャーたちは、さらにゴセイナイトのレンジャーキーを取り戻すために、ゴーカイジャーと戦闘になってしまう。その後巨大ロボット戦を挑んできたゴセイジャー。それに答える形で戦うゴーカイジャーであったが、ゴセイレッド・アラタは戦闘の隙をついてゴセイナイトのキーを取り戻す。再び互いに戦いあうゴセイジャーとゴーカイジャー。だがそこに現れたのは、暗い闇から生まれ、ザンギャックと手を結んだ黒十字王であった。黒十字王はレンジャーキーの入った宝箱を奪い、ブラジラ、ヨゴシマクリタイン、ダゴンの3体を甦らせ、それぞれの力でゴセイジャーとゴーカイジャーを特殊な空間に幽閉する。その空間を抜け出すため、最初はいがみ合っていた2大戦隊であったが、その力、その意志、その想いを確かめ合い、ついには協力して甦った3体を倒し、空間を脱出する。そして再び黒十字王の前に立った2大戦隊。しかし黒十字王が準備していたのは、奪ったレンジャーキーを使って、33戦隊を彼らの前に現出させた。ここに33戦隊対ゴーカイジャー&ゴセイジャーの戦いが始まる! 果たして彼らはかつての先輩たちと戦い、黒十字王を倒すことができるのか?

<懐かしいあの方たちとの再会>
 なんと言いましょうか・・・・レジェンド大戦の裏側的な話で物語はスタートするわけだが、先述の通りあんな方やこんな方まで戦いに参加していたという事実に、うっかり落涙しそうになる。・・・いえ、すいません。泣いてました。ええ、はっきりと(笑)面白かったのはゴセイジャーの5人はレジェンド大戦後に人間体として生き残り、他の戦隊のメンバー(もちろん人間体)とその勝利を確認し合っているシーンである。実際テレビ本編でも、戦隊の大いなる力を失いながらも、本体である人間自身は生き残っているのである。だからゴーカイジャーやゴセイジャーが生きている日常の中には、デンジブルーだった青梅大五郎がアンパンを売って幼稚園を渡り歩いていたり、デカレンジャーのウメコは普通に地球署に勤務しているし、ダイレンジャーの亮はよりおいしい餃子を作るために中華飯店に勤務している。そして彼らは日常の中でも戦士であった精神を忘れずに、日常でくじけそうになっている売れないお笑い芸人・・・じゃないリストラされた男性を励ましたりするのである。いまだ新しい仕事にありつけないわが身を思えば、実に泣けてくるのである(ま、おいといて)。

 だが後半に出現するシーンではあるが、レンジャーキーに秘められた大いなる力が、黒十字王との戦いの中で疲れたゴーカイジャーとゴセイジャーを癒すのである。その光あふれる空間の中で、レンジャーキーにオーバーラップする人間体の顔。これではまるで彼らが死んだような演出になっているのだ。これはどうだろう? かなり注力されたいいシーンではある(じんわり泣いたけどな)のだが、この演出はどうにも納得しがたい思いがある。
 人間体として登場する過去の戦隊ヒーローの皆さんは、総勢で13人。各年代によって思い入れのあるヒーローがいるというのが戦隊ヒーローのいいところなのであるが、この13人のチョイスも泣けてくる。宮内洋氏は当然というところだが、あの人やあの人の出演なんかは、戦隊フリークの私にとっては実にもううれしくてしかたがない。
 とはいえ、このシーンのおかげで「海賊戦隊ゴーカイジャー」は改めて35番目の戦隊として先輩に認められたことになる。地球人以外の戦隊が地球人に承認されるという重要なくだりがこのシーンなのである。つまりゴーカイジャーは「仮面ライダーZX」と同じ位置づけになるのかな?

<対比としてのゴーカイ&ゴセイ>
 最初反目しあい、レンジャーキーを巡って争っていた2大戦隊が、ついには力を合わせて戦うというシチュエーション自体は、取り立てて面白いものではない。だがこれこそが戦隊の最大のテーゼであり、このテーゼがなければ戦隊としては認められない。そうはいいながら、2戦隊には明確な差異が意識的に配置されているから、それを埋めるためにはシチュエーションが必要になる。それが本作では異空間に放り出された2戦隊が、それぞれの立場で協力して脱出するためのくだりである。面白かったのはルカとモネのイエロー対決だ。完全に反目しあい互いに真似をするなとつっかかる二人ではあるが、ヨゴシマクリタインを倒す絶好のチャンスを二人の虚栄心がフイにしてしまうシーンを経て、互いが似た者同士であることに気がつくシーンが実に秀逸なのである。アイムとアグリなどが平和的に事を解決しようとするのは、大概予想がつきやすい。それぞれがそういうキャラクタとして設定されているし、似たようなキャラクターをわざと配置することで、融和をはかるというシナリオは、そんなに珍しいものではない。だがぶつかりあいながらも実力を認めあったり、互いの本質を互いに見抜くシーンというのは、脚本としてはありがちでも画としてはわかりづらい。それをわかりやすく見せてしまう戦隊シリーズという受け皿の優秀さが、これらの演出に見て取れると思う。

 それが明確に現れたのはマーベラスとアラタのシーンだろう。マーベラスが一般人を守り、ブラジラの攻撃の秘密をアラタが解き明かすというエピソードの積み重ねが、二人を戦士として認めあうのに必要なシーンとしてわかりやすく演出がされている。っていうか、ドラマ部分に関してはそれ以外はほとんどないと言っていい。逆に余計なシーンを挟み込まないからこそ、メインターゲットである子供たちにとっては、わかりやすいドラマ構成になっているということだ。
 なお、本作品の位置づけだが、ゴーカイシルバー登場前で、なおかつゴセイナイトのレンジャーキーがゴーカイジャーの手元にあるタイミングであるから、16話と17話の間の出来事。しかも17話の冒頭では本作での出来事が簡略に説明されている。これほどはっきりとエピソードを入れ込んだのは、今後の展開への伏線なんだろうか? それにしてもゴセイジャーは相手次第で臨機応変に表情を変えていくが、ゴーカイジャーの面々はかたくなに海賊というヒール的な仮面を外そうとしない。このキャラクター設定の違いが、両作品の最大の違いであり、同時にわかりやすい面白さの発露なんじゃないかと思う。アラタたちの純粋にしてすべてを柔軟に受け入れるキャラクターの好きな人には魅力だろうし、海賊としてのヒールさにより、歴代の戦隊との差別化を意識したゴーカイジャーの魅力でもある。

<突っ込みどころ満載!>
 それにしても突っ込みどころの多い作品である。最終決戦は歴代戦士たちをレンジャーキーに戻す。この「2戦隊対32戦隊」というシチュエーションがもっとも本作の盛り上がるところだろう。はじめは個人が戦隊5人を相手に戦い、次に色ごとに戦い、そして6人目の追加戦士を加えて、最後は初代のゴレンジャーとの決戦と進む。さらに黒十字王の繰り出す再生幹部軍団と戦い、戦隊の大いなる力を使って大勝利! そしてさらなる決戦はロボ戦に移行する。ここでも戦隊の大いなる力は、歴代の戦隊ロボ総出演という形で現れる。けどですね、ゴーカイオーの背中に大きくなったバリ○ルーンがつくだけってのはどんなもんですかね?

 甦っても実に間抜けなヨゴシマクリタインとか、モネとルカの和装はどこから持ってきたとか、いないはずのブラックコンドルやフラッシュ星に戻ったフラッシュマンのみなさんとか、シーイックゴセイグレートが海賊に似てる発言とか、結局手に入れたゴセイジャーの大いなる力が、あのスーパーで山積みで売れ残っているゴセイヘッダーかと思うと、いっそ買いそろえたほうがとか、もうねそんな風に突っ込み始めたらきりがない。

 それより気になるのは、最終決戦での人々の声援が彼らの力になって立ち上がり、戦隊の大いなる力が発動するというくだりである。これはもう「ウルトラマンティガ」や「ガメラ2」以降の特撮ヒーロー作品の定番であり、まったく新味を感じない。それまでがにぎやかな極彩色の戦隊の世界であったのが、最後の最後で別作品に持って行かれたような気がして、どうにもその点が一番の突っ込みどころだったのではないだろうか? その良しあしよりも、それが如何に繰り返されてきたかということに、どうして脚本家なり製作陣が気付かなかったのかということが、少なからずカチンときた。とはいえ、お祭りごとに水を差す気はさらさらない。ここは世代を越えて楽しめるコンテンツを、素直に楽しむのが得策なのかもしれない。ところで、最後に黒十字王にトドメを刺した「カシオペア」の意味を理解している人って、どのくらいいるんだろう?
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テーマ : 特撮・SF・ファンタジー映画
ジャンル : 映画

コメント

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No title

こんばんわです(_ _)

個人的にあの映画の中で“人々の声援を受ける”シーンが一番グッと来ました、
歴代スーパー戦隊に認められる事も重要ですが、なにより人々から認められてこそ真のヒーローという物。
「今までお尋ね者ゆえに誤解を受けてきたゴーカイジャーが・・・みんなから応援されてる・・・」
と、思うと感慨もひとしお、
何度も繰り返されてきたパターンとはいえ、やっぱりみんなで応援出来るヒーローってのは良い物だと思います。

・・・以上、去年の劇場版ダブルでも泣いてたレバニラがお送りしました(^^;)

No title

レバニラさま

 コメントありがとうございます。

 う~ん、確かにグッとくるところではあるんですけどね。
 戦隊の基本テーゼは「友情」「協力」なんですよ。5人(ないしは6人)の結束の強さが、新たな力を呼び込むならわかるんですけどね。
 もっとも、今回の物語がゴーカイジャーが新規の戦隊として承認される物語であればなおのこと、人々の応援のシーンが効いてくるのはわかります。

 今後もこうした戦隊単体の劇場版が続いてくれるといいのですけどね。VSシリーズやライダーの同時上映も楽しみです。。
プロフィール

波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
43歳になりました 
妻一人

戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
特撮は主食、
アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
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