スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「謎の彼女X」:オープニング映像

 だ~れも待ってはいないことでしょうが、前期クールの最終回特集をしたとき、「謎の彼女X」に関しては各話単位でのレビューを行ってみたいと書いて締めくくりました。それ以降すでにDVDは2巻まで発売されておりまして、取り急ぎシリーズを初めてみたいと思った次第。原作コミックスとの比較、テレビO.A.版とパッケージ版での差異など、積極的に触れていきたいと思っております。「コードギアス」以来の各話レビュー、お楽しみいただければ幸いです。

「オープニング映像」
 卜部美琴役の吉谷彩子嬢が歌う「恋のオーケストラ」に合わせて流れる映像から、まずは触れてみたい。ちなみにO.A.版第1話では使用されず2話からの登場だが、パッケージ版では1話からついている。演出上というよりはパッケージ版で初めて本作を見る人に向けてのアピールというのがDVDのコメンタリーでのキングレコードのパッケージディレクター池田氏の説明だが・・・。

●まず影で登場する卜部が、「謎の彼女」とハサミで切り抜き、その隣にハサミをおくと「X」に変わって作品タイトルが完成する。実に趣向が凝らされた演出であり、作品の主人公自身がタイトルを切り出しているのだが、その本人の姿はまだ影のままだ。コントラストとしてやや青みがかった影に仕上げてあり、タイトルを切り抜いてハサミを持った右手を真横に伸ばし、おもむろに手前に歩いてきてハサミをおいていくのである。


謎の彼女X 1 [DVD]謎の彼女X 1 [DVD]
(2012/07/04)
吉谷彩子、入野自由 他

商品詳細を見る

●これ、目の前にいるのは椿くんでありあなたであるとしたら、切り抜けの「白」は、もしかしたら卜部のパンツの白かもしれない、なんていうのはうがち過ぎうだろうか? タイトルに色がついてくるころにはタイトルが手前に迫ってきており、左右が少し見切れてくる。だが背景の黒は先ほどの卜部の青みがかった影と似ており、タイトルが示す「彼女」とは、このタイトルを切り抜いた卜部本人であることをほのめかしている。

●ここから卜部通学時の足下→駅の階段→改札→並ぶ自転車と映像が切り替わる。卜部は歩き、周りの人々も朝のラッシュに合わせてめまぐるしく歩き、自転車は左から右へと倒れていく動きを示している。

●もし2話のO.A.映像をお持ちの方は見ていただきたいのだが、実は2話ではこの一連のシーンは動いていない。なんとなくぼやけた人がおり、画面がゆっくりと揺れているだけなのだ。これを見ると、もしかしたら1話にオープニング映像の作画が間に合わなかったっていうのが、本当のところなのかもしれない。

●左側からレモンが数多く転がってきて、その一つを手に取る卜部と椿。本作では直接的には使われていない「レモン」というモチーフが、このオープニング映像では多用されている。この「レモン」はこの映像では「恋」の象徴であることは、これを見た人ならばすぐに気がつくだろう。この映像ではどこからともなくやってきたたくさんの「レモン」のうちの一つが、まず卜部の目に止まり、次に椿の目に止まる。これが本編でいうところの「恋」が突然二人に訪れたことを暗示しており、この順番はそのまま卜部→椿とそれぞれの想いに気がつくタイミングに同期している。

●レモンに口づけてかじる卜部のシーン、そしてはじけるレモンの果汁。この卜部の口づけからレモン果汁のはじけ方までのシークエンスの、なんと官能的なことか。ここで本作の物語に横たわる、なんともいえない「エロティシズム」、それも決して映像的にあからさまにすることはないものの、どこまでも甘美なエロティックさを主張しているのは、このワンシーンがある故だ。そしてこの作品はどう覆い隠したって、こういうことを考えていますよと声高に叫んでいるシーンでもある。だがその奥ゆかしさったらもう・・・。

●学生たちが歩く雑踏の中にいる椿を、同じように歩く卜部が振り返って見つけるシーン。この雑踏の学生たちも、2話のO.A.では動いていないが3話から動き出している。そして画面上方からレモンが転げ落ち、風の中で互いに見つめ合う椿と卜部。このときも卜部が手を差し出して、椿がその手を取るという段取りが徹底して守られており、女の子の側が男の子を「いざなう」という形式にこだわっている。

追記
 原作9巻の巻末の原作者コメントによれば、この「いざなう」の部分についての監督の説明があったようです。よかった、間違ってなかった!


●そして画面中央から吹く風に乗って、ぶわ~っと赤い花びらが舞う。こうして二人は唐突に恋に落ちたのである(二人の驚きの表情を見てほしい)!そして映像的にも楽曲的にもここからハイテンションで盛り上がっていく。

●画面が上方にパーンすると、なにやら曼荼羅絵のような不思議な絵が登場し、これがぶち破れてまばゆい光の中へ。この曼荼羅絵であるがおそらくは下図のような曼荼羅絵が元になっているのではないかと思われる(下記画像をクリックしてください)。

mandara.jpg


 そもそも「曼荼羅」は密教における「宇宙観」や「世界観」を表す宗教画であると同時に、瞑想などの宗教儀式を補助する仏具の側面もある。曼荼羅が粉々に砕けて光に包まれるというのは、「恋」に目覚めた二人が新しい世界に足を踏み入れ、以前の世界観を破壊したと考えていいかもしれない。なお本作の原作者である植芝理一氏のマンガでは、曼荼羅に限らずごちゃごちゃっとした背景を得意とする漫画家さんだ。「ディスコミュニケーション」という作品では「宗教儀式」や「密教」に関する知識も披露しており、それ自体が作品のモチーフとなっていた。本作ではあまりにごちゃごちゃしたシーンは椿の夢の世界にほぼ限定されている。この曼荼羅絵的な物もその名残だろうか?

●そして本編ではきちんと描かれていない椿と卜部の謎のデートが始まる。海辺のトンネルを歩いて抜けたあと、二人を追いかけるように現れる江ノ電のような電車。そして電車から見えるきらめく海。ここでうれしそうに海を見る卜部の貴重な笑顔が見られるので、要注目だ。そして手前に鞄を置いて波打ち際で踊る二人。この「二人で踊る」というシークエンスも、実は原作でも重要なモチーフになっているのだが・・・。

●再びレモンに口づける卜部(ちゃんとかじった跡があり、二口目)。その口づけ部分から鮮やかなレモン色の花が花開く。それは夕暮れの階段を駆け上る卜部の後ろ姿に変わり、彼女が振り返る。そして前方からたくさんのレモンが再び転がり、道路からもあふれ出す。青空だった町にたくさんのレモンが降り、街は夕焼けに染まる(この一連のシーンも2話のOPでは異なっている)。そして卜部からのキス・・・。そう転がり出すたくさんのレモンの正体とは、あふれんばかりの卜部の椿への思い、それも二人だけの時間が過ごせる帰宅途中の夕景への淡い期待だったのである・・・。そして締めは蜜に濡れる二つのレモンにタイトルが現れておしまいだ。この液体が「蜜」だとわかるのは、1話のアバンタイトルの部分で、すでに「花の蜜」が出てくるシークエンスがあるためだ。

●パッケージのコメンタリーによれば、一人で4時間もカラオケに行くという吉谷彩子嬢。現場でのノリで決まったこの曲のレコーディングだったとのこと。まず単行本8巻の特典であったドラマCDの録音が最初で、その後この曲のレコーディング、そして本編アフレコへという順番だったそうだ。吉谷の弁によれば、この曲はあくまで「卜部」の本音のかわいらしさを歌ったのだとのこと。

●このOP映像に関しては、原作漫画にそのモチーフがまったくない。この映像だけはまったくのオリジナルであるといっていい。それだけに監督やスタッフが原作漫画から受け取ったインスピレーションが、この映像に詰め込まれているといえる。

次回より、各話レビューを始めていきたいと思います。お楽しみに!

DVD付き 謎の彼女X(9)限定版DVD付き 謎の彼女X(9)限定版
(2012/08/23)
植芝 理一

商品詳細を見る
スポンサーサイト

テーマ : アニメ
ジャンル : アニメ・コミック

コメント

非公開コメント

プロフィール

波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
43歳になりました 
妻一人

戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
特撮は主食、
アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
Twitter再開しました!

カレンダー
01 | 2017/02 | 03
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 - - - -
namima2のつぶやき
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

FC2カウンター
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
リンク(リンクフリーです)
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
FC2 Blog Ranking
フリーエリア
blogram投票ボタン
ブロとも一覧

あにめにゅ~す の あににゅ

分水嶺@53.8

素足のアイドル達

有名人の珍言・名言集

宮廷アリス

TOY BOX
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
[FC2 Analyzer] http://analyzer.fc2.com/ -->