あれこれとまとまらない話

 この6月に仕事を始めたため、月1回更新できればいいほうかなと思っております。いっそブログを辞めようかとも思いましたが、更新頻度は落ちても、作品を見ては何をか書き残しておいたほうが、楽しいかなと思っております。もちろん作品を見続けているので、見終わったところでブログの更新といきたいところですが、働き始めると時間を確保するのが難しい。これもブロガーの本音かなと。今回は最近になってちょいちょい見ていた作品をいくつかまとめておこうかと。

<映画「ガッチャマン」>
 5月末に「キカイダーREBOOT」を見にいった。作品自体の感想は月末あたりにアップの予定です。まあ内容はともかく、映画として問題が多い作品だった。その時に一緒に見に行った友人によれば、「ガッチャマンほどじゃない」とのこと。タイミングを見てこの「ガッチャマン」を見ておきたいなと思っていたのだが、つい先日、レンタルで見ることができた。んで、その感想なんですが……、聞きしに勝るひどい映画でございました。いやもう笑うしかない。
 剛力さんのジュンの恋愛脳のヒドさについては、すでにネット上でその酷評はいくらでもお目にかかることができる。だから剛力さん演じるジュンのひどさにあきれはしたが、それよりも驚いたのは、この作品自体が恋愛で貫かれていたことだ。松坂桃李演じる健が、TVのCMで放った言葉の陳腐さはいうに及ばないが、問題は健とジョーの隠れた確執、果てはベルクカッツェに至るまで、完全に恋愛脳に侵されているのを知った時、ここまでひどいのかと本当にあきれました。しかも物語的にもぶつ切りで、観客にとっても見ているモチベーションが保てない作りになっていることは、「キカイダーREBOOT」でも同じ過ちを犯している。ガッチャマンが所属する組織であるISOの科学者が開発した衛星ビーム兵器を乗っ取って、地上の主要都市を攻撃する作戦に移行する直前が著しくひどく、そのラストバトルへのブリッジ(しかも仲間割れって)がかえってラストバトルへの緊張感を欠くのである。前半と後半の落差のある物語を描きながら、その緊張感を一瞬たりとも失わなかった「魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語」というレベルの高い脚本を見せられたあとでは、まともに見てはいられない。
 ガッチャマンとギャラクターの根源が同じであるにも関わらず、その絶対数としてギャラクターの雑兵がガッチャマンの数を圧倒してあまりある事情については、何も説明がない。最悪なのは「石」の適格者のみを味方として、それ以外の候補者をみすみすギャラクターにしてしまうがごとき選別の仕方は、これではギャラクターの双元締めはISOかとすら思わせてしまう。ベルクカッツェの正体にしても途中から見え見えで、あの時死んだはずの彼女はいったい何だったんだと、これはもうどうみても脚本の辻褄合わせの失敗を、映像として見せられている感じだ。
 なんでもジュンは5人の中で最も潜在能力が高く、竜は体の一部がサイボーグ化されているという裏設定が監督によって明かされているが、そんな話はどうでもいい。その設定を知って見たところで、それをきちんと裏付ける映像もなく、蛇足でしかない。ギャラクターの設定もガッチャマン側の設定にしても、「俺設定」以上の何物でもないが、同じように「俺設定」を押し通して突き抜けた「キャシャーン」と比べれば、あまりに中途半端にすぎるのではないか? もっとも原作の設定をきちんと踏まえても、「デビルマン」のような本当にダメな作品もあるので、原作準拠ばかりがいいともいえないのだが。

<「海の御崎」島の未来の行方>
 漫画「海の御崎」が2014年5月末に発売された15巻にて完結を迎えた。それはもう14巻の緊迫の展開を見ているだけに、大団円といっていいだろう。主要人物は誰ひとりかけることなく、本来人身御供を必要とする神事を執り行った後でなお、そのしきたりを打ち破ってまで主人公たちが手に入れた未来とはなんだったのだろうか? この事態によって、龍神である主人公・凪と3人の巫女たちが、島民から避難を受ける可能性が高い。だが島民もまた知らないふりをして知っていたであろう、人の命を奪う神事の実体は、島民にとっても目をそむけたい事実だったんじゃないだろうか。そうすれば新しい世代に移って、かつての龍神が果たせなかった悔しさを晴らしたと考えれば、それはそれで丸く収まったようにも感じる。のだが、果たしてそうなのだろうか?
 前回の「神殺し」でも取り上げようかと思ったのだが、この作品でも実は「神殺し」が行われていたと考えてみると、いろいろと合点がいく。龍神は神としての神格化の必然性をなくし、それによって3人の巫女も形骸化する。これまで島民が行ってきた神事は完全に形骸化する。ここに島におわす神は死んだのである。まさに神殺しといっていいだろう。となれば島に振りかかる災いはすべて彼らの責任となる。もちろん災害が及んで龍神に死ぬことを強要するような島民はいないだろうが、それでも島民の不安は内在化することで次第に圧力を持ち始め、やがてくる災害の時に爆発する可能性は残されているのだ。この物語が終幕を迎えても、実はさらに多くの問題を抱えているのである。
 こうした地元に残る祭りごとやしきたりというのは、戦後の日本の中で徐々に駆逐され、形骸化したものだけが残る結果となった。だがその神事に意味がなくなったわけではなく、その意味合いが変わっただけなのであるが、そうしたプリミティブな問題というのは、日本のどこにでもあったはずの問題なのだ。そしてまた日本のどこかでは、まだ残されている場合もある。すべての地域の問題が漫画のように解決されているわけでもないだろうが、万物のすべてに精霊が宿るとして、物を大事に扱ったり、物の扱いを誤らないようにということを教訓としてきた日本人にとって、本来身近にあったはずの「八百万の神」の存在を再確認してもいいのではないか、なんてことを思ったり。

<「あまあま」ラブコメとプラトニックの境界線>
 ラブコメが好きだ。このブログでも紹介したアニメ「謎の彼女X」や「あっちこっち」、漫画でいえば「ふたりの恋愛書架」や「むすんでひらいて」など、話や小仕掛けが小さくてささやかであればあるほど好ましい。田中ユタカ氏の描く漫画「純愛」シリーズなども、エロのジャンルであっても甘々な感じのイチャラブがかわいらしくっていい。もちろんそんな感じのかわいらしいラブコメがしたかったなって欲望が入り混じっていることは、自分でも必要以上に理解しているし、自分が若かりし日に経験した恋愛事情だって、他人から見たらごっこ遊びにも似たコメディなのだろう。だからこそこういった話に懐かしさにも似た感触も感じるし、漫画やアニメのラブコメを楽しめる事情なのだろう。
 そんあ筆者が今もっとも楽しんでいるラブコメ漫画が志摩時緒の作品「あまあま」だ。現在3巻までが刊行されている。白泉社の雑誌「楽園」に掲載されている漫画だ。中学時代から付き合っている裕司と美咲は、すでにSEXする仲。二人で同じ高校に合格したものの、二人が付き合っていることは秘密にしている。二人の同級生である高梨くんと神埼さんもまた、互いの気持ちを確かめることで付き合い始めた。この漫画はそんな2組のカップルの日常を描いているのがこの作品だ。
 面白いことに、メインのカップルとなる裕司と美咲は、中学生の段階ですでにSEXしちゃってるカップルとして描かれている。けっしてプラトニックなんかではない。しかも美咲の側を見ていると倦怠感すら感じるのだが、ここには美咲が感じている恋愛に関する少しばかり奥手な感じが反映されている。思春期の少女が持つSEXへの興味と、それに相反するような男にのめり込んでいくことへのおびえ。一方の裕司があっけらかんとそれを受け止めているあたりが、より一層美咲の生々しい感情をあおっているように見える。反対に高梨くんと神埼さんのカップルは完全にプラトニックな関係で、こちらは絶賛ラブコメ中のカップルだ。漫画ではこの2つのカップルが平行に描かれているだけでなく、単行本の巻末には裕司と美咲が付き合いだす過程を描いたエピソードも含まれている。おそらく巻が進むことによって、裕司と美咲の初体験のエピソードが描かれることだろう。
 さてここで話題にしたいのは、果たしてSEXを持ち込むとラブコメは成立しないのだろうか?という疑問だ。結論からいえば、SEXを含んでいてもラブコメは成立する。それこそ田中ユタカの漫画を実証例として挙げることもたやすいのだが、少なくとも「あまあま」という作品においては、SEXが先行して二人の間に存在しても、その関係性の成長過程こそがラブコメで描かれる主舞台であることがありありとわかる。思春期の恋愛のキラキラこそが、ラブコメそのものなのだ。逆の例をあげるのであれば、新田章氏による「あそびあい」で描かれるSEXは、その行為の意味を知らない女子高生・小谷が、乱暴なほどに快楽を求めてSEXを求めている姿が痛々しい。おそらく彼女の性欲や興味に悪意も悪気もないのだが、複数人と関係を持つことで、もう一人の主人公である男子高校生・山下のやきもちやいらつきの感情はよくわかるだけに醜い。読者にとってその醜い感情と向き合うことは、けっして気持ちのいいものではないのだが、それでも届かない位置で他人の不幸を見ている分には、読者は傷つかないですむ。でもそんなマイナスの感情をもてあましている作品は、ラブコメのキラキラな爽快感とは別ものだ。ただし、ラブコメとはいっても恋愛の正の部分だけを取り出したものではない。嫉妬もあれば性欲もあり、醜い興味だってある。そこをいかにして読者にとって不快にならない範囲で絵と出来るか、ラブコメを描く漫画家の技量が問われるところだ。少なくともこの「あまあま」には不快など微塵もない。それをして綺麗事ということはできるだろうが、綺麗事だからこその愉悦を楽しむのも、悪くないと思える。


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