マンガの時間(2015.08.10)

ネタに詰まるとこればかりやってる気もする。今回は漫画だけでなく、ちょっとだけアニメや特撮にも広げて、つらつらと書いてみたい。

 先般より重ねて当ブログで申し上げている通り、筆者はラブコメ漫画が好きだ。古くは「翔んだカップル」や「みゆき」「ときめきのジン」などを読んできたせいか、こういうラブコメ要素の強い漫画を愛好している。とはいえ愛好しているだけに、好き嫌いも強く、好みに合う合わないがはっきりしていて、我ながら面倒くさい。例えば「武蔵くんと村山さんは付き合ってみた」(なるあすく著 奉文堂)、ならびに「徒然チルドレン」(若林稔弥著 講談社)はともに1巻を購入して読んでみたが、期待値以下でがっかりした。前者は主人公二人のモノローグ(心の声)が長すぎて一向に物語が進展しない。後者は毎回主要キャラが入れ替わる構成であるがゆえに、キャラクターに感情移入しづらいことが原因かと思われる。好みに合わないものについては、はっきりと合わない理由をあげつらうことができるあたり、本当に自分と合わないと冷たいもんだなって、つい自分批判しちゃいそうになる。

 その一方で以前の記事にて楽しみに読んでいた「今日のユイコさん」(秀河憲伸著 講談社)が5巻にて完結してしまった。「謎の彼女X」が完結した際にも思ったのだが、高校生の恋愛事情がすでにSEXまで取り込んでいることが当たり前の日常になっている現在にも関わらず、キスどまり(「謎カノ」はキスすらしない)というのは、実に大変健全であるとわかっていながらも、そのもどかしさにこそこれらの作品の要諦があると思える。体のつながりや体験的なことよりも、心が通じ合うことによる物語の落着こそが、こうした現実を顧みないヌルいラブコメにはふさわしいのだ。そして何より筆者がこういしたヌルいラブコメを愛好する最大の理由でもある。「ユイコさん」については終盤で学年が1つ上がり、ユイコさんとトモヤは別のクラスとなってしまう。普通のラブコメなら是が非でも同じクラスになるし、ここは「君に届け」あたりを見習ってもいいところだが、そうはならない。だがここが本作の物語の要諦なのだが、こうしてトモヤの傍らを離れて初めて、ユイコさんは誰も知人のいない教室で、友達を作り、部活に入部することになり、ユイコさん個人の物語は展開し始めるのだ。これまでのトモヤとその友人たちや級友たちとの付き合いの中で、ユイコさんは変わっていった。かつてはその変化を怖いと感じたユイコさんが、その変化を受け入れ、積極的にクラスになじもうと成長したのである。さりとて筆者はこのエピソードで感動できるほどの年齢でもない。ラブコメ漫画の完結として、そのラストにトモヤが傍らにいなくなったユイコさんに、寂しいと胸の内を吐露した上で、ユイコさんの成長を誰よりも喜び、なおかつ彼女に負けまいとプロポーズするラストで締めくくられる。いいおっさんなので、こういう順序のでたらめなプロポーズに感動するわけもないのだが、むしろほのぼのとした。このほのぼのとした落着の仕方が、「今日のユイコさん」という物語には相応しいのだ。

 「塩田先生と雨井ちゃん」(なかとかくみこ著 イースト・プレス)は書店で平積みされていて衝動買いした漫画。実に実にたわいもない女子高校生と高校教師の年の差カップルのラブコメで、実に筆者好みだった。何より男の側の塩田先生の理性により、そうそう簡単にはエロい展開にはならないし、してもキスどまり。エロい妄想でもしようものなら、即座に食欲に取って代わられる。そのくせ雨井ちゃんの健気さも一途さも王道だし、人目をはばかってスキンシップをとろうとする雨井ちゃんはとてもかわいいのだ。そのくせ塩田先生が本気になって大人モードで雨井ちゃんに迫れば、盛大に赤面する雨井ちゃん。本当にかわいい。雨井ちゃんの目がキツめに釣り目なのもあって、アニメ化したら早見沙織にあててほしい感じしかしないw 塩田先生は三木眞一郎さんで。さて1巻で完結した漫画ではあるが、エピローグがまたいいのだ。いつかは卒業する雨井ちゃんに対し、塩田先生は学校に残る。その関係性こそが先生と生徒というパターンにおける恋愛のハードルだ。そんな卒業式の日、塩田先生は雨井ちゃんに、つい卒業するなともらしてしまうのだ。諸君わかるか、この胸キュンな展開。ま、でも雨井ちゃんが卒業するまではまだ間がありますよってオチが最高にイカしているのだよ。オススメ。

「WORKING!!」シリーズが好きなので、ついでに「WEB版WORKING!!」(高津カリノ著 スクウェア・エニックス)を読んでみた。なんだろうなあ、この違和感。レストラン・ワグナリアの別店舗の話であると分かってはいても、なんというかキャラクターが振り切れ過ぎていて、やや殺伐としている感じが否めない。基本的な人間関係が良好なのに、キャラクター設定故に殺伐としちゃうのは、キャラクターの書き分けがイマイチで、本編のキャラクターほどに書き分けができていないから読みづらさもあるし。
 そうはいっても第3シリーズも始まった「WORKING!!!」第3シリーズ。こちらも監督なりスタッフが入れ替わっているのはご愛嬌だが、これまでの変態キャラクターぞろいの本作が、各々の問題が解決に至る過程が第3シリーズの見どころであるだけに、期待値は高かったのだが、いざふたを開けてみると、それほどでもない感じ。いやこれまでのシリーズとなんら変わりない台詞回しだし、会話のパスワークも問題ないし、絵柄も統一感があって崩れもない。なのになんでこんなに違和感を感じるのだろうか、不思議でしょうがない。これまでそれぞれのキャラが抱えている問題点を、解決するわけでもなく、結論を遠まわしにしただけで、似たルーティンを繰り返してきている作品だけに、そのルーティンを一旦しまい込んで、それぞれの展開が結論にたどり着くまでの物語なはずなので、これまでのルーティンの楽しみを奪われたせいなのかもと考えたりもしている。

 「ウルトラマンネクサス」(椎名高志著 小学館)を読んだ。かつて低学年向けテレビ情報誌や小学館の学年誌には、テレビ特撮作品の漫画化作品が多数掲載されていた。本作は「絶対可憐チルドレン」でおなじみの作者が、暗くて鬱くて朝の問題作だった「ウルトラマンネクサス」の漫画化にチャレンジした作品で、雌伏の時を超えて単行本として発売されたものだ。中身に関してはもちろんページ数の限られた中で、テレビシリーズを漫画で俯瞰しようとしていた内容だけに、かいつまんだ感じが否めず、どこまでも物足りない印象がぬぐいきれない。とはいえ、テレビであれだけのエピソードが漫画の数ページで補完できるわけもなく、エピソードの取捨選択に関してはいたしかたなしか。「ウルトラマンネクサス」という作品は、人間の心の光がウルトラマンの力の原動力になる設定や、光の力を失った人間が贖罪のためにウルトラマンの力を行使することはできないこと、ウルトラマンに変身する能力が受け継がれていく設定や、その継承そのものがドラマを生み出し、自分の命の輝きで人間は何をできるかを問いかけられたりと、それまでアンタッチャブルだったウルトラシリーズの設定に大胆に踏み込んだ作品であり、そのチャレンジが成功したかどうかはともかく、そのチャレンジ故に記憶に残る作品であったことは間違いない。本作で物語の根幹となるキーになる部分は漫画化されているが、細かいところはキレイにそぎ落とされているから、本作にはテレビ版ほどの毒があるようには見えずらいかもしれない。ただし巻末に本作の企画書(の一部だと思われる)が掲載されており、製作者たちがどこまで意図的であったかを検証する資料性の高い1冊になっている。また主演俳優と本作の監督による対談も書き起されており、貴重な資料としての特性を高めている。

 最後にメジャーデビュー作となる2つの漫画をご紹介。
 1冊目は「超日常の少女群」(ユエミチタカ著 イースト・プレス)。短編12作が詰め込まれた1冊で、すべての作品が女子高校生ぐらいの少女が主人公ではあるが、作中「シュリケンマーク」(いわゆるおでこにでる怒りマーク)と呼ばれて、イライラすると体に浮き出てしまい、長く持続することで体に固着するため、ストレスをためた女子高校生がどうやってストレスを発散するかという話や、すでに「学校」という機能や建物が廃止されて遺跡化してしまった時代に、学校の遺跡に入り込む少女の話、果ては宇宙で船外活動中にたこ焼きを食べる話など、ちょっとSFっぽい話が面白いし、ちょっと切なくなったり、ちょっと不思議になったりと物語運びに巧みさを感じる。 

 もう1冊は「三十路とレディ」(りべるむ著 一迅社)。ハンサムでいいオトコである三十路の養護教諭と彼に愛されたレディと呼ばれる女子生徒の恋。ところがこの男、レディの経血と月経周期にことごとく反応する変態さんであるという設定のラブコメなのだが、ちょっとこれはどうだろうかと思いつつ、つい手が伸びた。関係性としては先述の「塩田先生と雨井ちゃん」と同じなのに、この変態性はなんだろうかとw 無論女性の生理のなんたるかを知らない男性諸氏にとってはいかんともしがたい内容なのだが、先生がレディを愛しているのは読んでいてわかるし、この変態先生をどうしようもなく好きなのもレディだって、読み進めるとわかってしまうので、月経だ経血だ言ってもラブコメ認定してしまえばどうってことはない。かってゴトウユキコの「R中学生」で女性の使用済み生理用品に反応してしまう男子中学生の話を読んだが、あの時と感じ方はいささかも変わりない。だってそれがなければ人間は誕生しないし、女性による妊娠出産という一大イベントの偉大さも、特殊さも、畏怖もなんにも伝わりっこないだろう。でもラブコメに落とし込まれているのだ。こういうのってちょっと面白い。
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波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
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アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
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