ニコマス昭和メドレー8~SHOWAの軍団、なにするものぞ!~

 今年もやってきました、この季節。相変わらず仕事もしてないこの私が、唯一忙しくなるのがこの季節。しかもPさまたちの熱量が動画からほとばしってきているので、忙しかろうとなんだろうと、書かずにはいられない。問題は、Pさまたちの知識量は、この辺境ブログの管理人の知識量など歯牙にもかけぬ圧倒的な質と量を誇り、なおかつ素晴らしい動画まで手掛けていらっしゃるのだから、その足元にも及ばない。まあ、それは例年この記事をご覧の方々にはすでにモロバレのことだと思うので、いまさら申し開きもない。とりあえず言い訳はこのぐらいにして、今年も楽しんで不完全解説、出発進行!



なお、今年のテーマは「SF&フィクション」だそう。SFだなんてPさまたちにとってはアイドル同様に美味しいご飯がバラまかれているようなもので、今回の動画にどんなネタが放り込まれているか、戦々恐々……。

「STAR WARS」(1977~)
 前回は「7」で「ウルトラセブン」からのスタートでしたので、てっきり「8」は「エイトマン」あたりからスタートするかと思いきや、つい去年末に最新作が公開になったばかりの「STAR WARS」ときたもんだ。最新作はエピソード7ですが。こちらの動画は1つ勝っているw
 さて作品自体はいまさら説明の必要もない大作中の大作だし、これといって書くこともないんだけど、少なくとも70年代の日本に空前のSFブームを呼び込んだのは、まさしくこの作品であることだけは、昭和史として忘れえぬ出来事である。たとえば東宝が「惑星大戦争」を製作し、東映が「宇宙からのメッセージ」を製作したのも、この作品がけん引したSFブームがあってのことである。筆者がレンタルビデオを初めて借りたのもこの作品だったし、LDの時代には裏表の切れ目と字幕の位置関係で悩まされながらも楽しんだ。DVDの時代にはオープニングで画面上方奥へと流れていく日本語に軽い違和感を覚え、CG全盛の時代に沿って修正されたシーンに突っ込みながらも楽しんだ。どんな時でも時代の嚆矢はこの作品だったような気がする。
 つい先頃、「エピソード7 フォースの覚醒」の映像ソフトが発売になった。このGWでじっくりと家庭でこの作品を頭から楽しむのもまた一興だろう。

「ウルトラQ」(1966)
 続けてモノクロで流れる動画の元ネタは「ウルトラQ」である。タガの外れたこの世界で、怪獣たちが人間たちを襲い、人間は知恵を絞って立ち向かうというのが基本コンセプト。その物語の中には、父親にかけられた催眠術によって幽体離脱しちゃった少女の話や、お金が大好きすぎて怪獣カネゴンになっちゃった子供の話、はたまた小田急ロマンスカーにのってお家に帰れなくなったおじさんの話まである、まさに何でもありのSFファンタジーだ。「ウルトラQ」の元ネタになった海外ドラマ「トワイライト・ゾーン」も、ファンタジーから怪奇物まで幅広い物語ジャンルを持っていたから、当時の子供が受け入れられなくても、作り手はしてやったりだったに違ない。筆者は1987年にTBS深夜で放送されていた「泉麻人のウルトラ倶楽部」にて初視聴。その後はDVDになるまで久しく見ていなかったが、最近になってテレビ埼玉にてリマスター版が放送中。ちなみに、本作のナレーションを担当しているのは、最近「なんでも鑑定団」を言葉少なに勇退した石坂浩二さんで、当時まだ大学生のアルバイト仕事だったとのこと。そのご縁で「ウルトラマン」の初期数話のナレーションも担当しています。

「禁断の惑星」(1956)
 SF映画の金字塔にして、その後のSF映画の礎を築いた記念碑的傑作映画。物語は地球から他の惑星への移住が進んだ世界で、20年前に移住先で消息を絶ってしまった住民たちの安否を確認するために、1隻の宇宙船が捜索隊として派遣される。その移住先の惑星で捜索隊は、かつての先史文明は滅び、移住してきた人々も2人の人間を残して死んでしまったという事実を知る。しかも移住してきた人間たちは、謎の怪物に殺されたのだという。生き残ったのはモービアス博士とその娘アルティラ。そして博士は先史文明の遺跡にあった巨大なエネルギーによって、自身の能力を発達させていた。その力はロボットであるロビーを作り上げた。やがて移民を殺した怪物が捜索隊を襲い始める。謎の怪物の正体とは何か? そして捜索隊は生き残れるのか? 見せ方はあくまでSFテイストでありながら、その実態は人間の心理に裏打ちされたサイコスリラーであるという点が、SFというジャンルを超えて金字塔と呼ばれる所以であろうか。

 特筆すべきは動画にも登場したロボット・ロビーだろう。SFに登場するロボットの草分けであり、その後も数多くの作品に顔を出すほどの人気者になる。今でいうところの「ゆるキャラ」に近い(というと、きっとその方面の方々に怒られるんだろうなw)。とはいえ、日本でも映画は知らなくても、ブリキのおもちゃとしてロビーを知っている人は多いだろう。秀逸なデザインとSFマインドにあふれた造形に、1900年代を代表するエポックなデザインとする向きもある。現在の技術で映画そのものを作り直すのは容易いが、このセンスあふれるデザインを抹殺してしまうには惜しいと思えるほどに、このロボットは物語的にも重要なキャラクターでもある。

「猿の軍団」(1974)
 1968年に公開された「猿の惑星」。その地上波での放送が1973年にTBSにて行われ高視聴率を獲得する。これを受けて製作された円谷プロ作品である。
 コールドスリープを研究していた研究所を突如地震が襲う。突然の災難を逃れるために、一人の女性研究員とたまたま見学に訪れていた子供たちは、コールドスリープカプセルに緊急避難する。やがて3人が目覚めたとき、目前に広がる世界は、猿が支配する世界だった。3人は猿たちが普通に人間のように生活する世界を旅しながら、人間の扱い方で対立しているゴリラ派とチンパンジー派の派閥争いに巻き込まれながらも、生き残った人間の青年ゴードとともに旅を続けていくという物語。その後、物語はこの世界が未来の地球であることがわかり、管理コンピューターによる人類淘汰の結果として猿の叛乱を企図し、地球環境を脅かす人類の抹殺を測った結果として生まれた世界であることが判明する。だが人間と心を通わせる猿の存在もあり、ゴードたちも猿たちへの憎しみを忘れて共存できる未来の可能性を信じかけたところで、再び3人はタイムスリップで現代に戻って、まるで夢オチのようにして幕が下りる。
 近年にリブートされた「猿の惑星」の前日談の作品があるが、あれとも違うSF考証によって紡がれた作品で、考証を担当したメンバー(小松左京、豊田有恒、田中光二)の顔ぶれを見れば、納得してもらえるはずだ。筆者はこれを8年ほど前にチャンネルNECOで拝見したが、全26話を一気見するのは、かなりの体力を消耗するに違いない。とはいえ、機会があれば一度は目にしてほしい作品ではある。少なくとも毎週放送のレベルでこれほどの猿の特殊メイクを施して作られた作品というだけでも頭が下がるし、管理コンピューターによる人類淘汰というSFガジェットは、今でこそ定番であるものの、当時の日本SFレベルとしては十分に物語的に驚愕に値するオチだったことは想像に難くない。本放送当時は「宇宙戦艦ヤマト」と「アルプスの少女ハイジ」という強力な裏番組にはさまれて、視聴率的には苦戦を強いられた番組ではあるが、ゲバー署長役の畠山麦さんはキレンジャーの人とか、そういう見方でもいいので、一度は見てみてください。

「Xボンバー」(1980)
 来たぞ今年も、千早いぢめ一番槍ィ(笑) 去年もね、ずいぶんと不憫だなあと思いながらも笑わせてもらった、千早とちっぱいのデスコンボw 今年はどこまでやってくれますか。

 さて元ネタである「Xボンバー」は永井豪原作のマリオネット特撮作品。謎のゲルマ帝国の襲撃を受けた地球。最前線のムーンベースでは地球を守護するためのX計画が発動する。計画の要である「Xボンバー」とその乗組員が、ゲルマ帝国を相手に戦いを繰り広げる物語。永井豪のアクの強いキャラクターデザインは人形の造形の中にまあるく収められているし、脚本は昭和のストーリーテラー・藤川桂介が担当しており、思い返せば70年代のマジンガーシリーズを彷彿とさせる強力なタッグともいえる。だが撮影に不慣れなアルバイトスタッフにより撮影は遅延に次ぐ遅延。しかも裏番組は「電子戦隊デンジマン」という巨大な壁が立ちはだかり、視聴率は伸び悩んだという。とはいえ、東映特撮を見慣れた目で見ても、ゲルマ帝国の戦艦の巨大さや、主人公機・Xボンバーやロボット・ビッグダイXの細かなモールドなど、目指したところを想像すれば、その心意気やよしと思える作りだ。まあYou Tubeあたりを探してもらえばすぐに見つかると思うので、試しに本作の動画もご覧いただきたい。まあ、なんというか、合体シーンもギミックがやや物足りなくて、残念ではあるんだけどね。

「宇宙船サジタリウス」(1986)
 宇宙貨物船の乗組員たちが時に危険なミッションに立ち向かい、時にとある惑星で起こった騒動に巻き込まれるというオムニバス形式のSF譚。全体にぬるっとした感じの宇宙人として描かれている彼らには、中年サラリーマンの苦悩と悲哀がにじみ出ており、主題歌が歌うように彼らはスーパーマンでもヒーローでもない。だが、中年サラリーマンが仕事とはいえ難解な仕事に立ち向かい、冒険を繰り広げる姿は低年齢層には受け入れがたかったとしても、すれっからしのアニメファンの心をつかんだようで、意外なロングランを果たし、77話もの話数を放送している。
 主題歌「スターダストボーイズ」を歌うのはアニソン界のプリンス、影山ヒロノブ氏。彼が所属していたロックバンド「レイジー」でのミッチェルを知っている人も、今では少なかろうが、「電撃戦隊チェンジマン」の主題歌や「ドラゴンボールZ」や「聖闘士星矢」の主題歌など、アニソン、特ソンに数多のヒット曲を持つ。つい先ごろNHK-FMにて放送された「今日は一日○○三昧」で、アニソン特集が行われたが、盟友・遠藤正明を伴いライブで参加し、この曲を熱唱している。その際のコメントでは、「この曲は自分を語る上で忘れられない1曲」と話しておられた。ファンからしたらこれ以上ムネアツなコメントもないわけで。ラジオ代わりのハンディ無線機の前で、一人むせび泣いたのは私です(本当の話)。

「銀河英雄伝説」(1988~1997)
 1982年から87年にかけてトクマ・ノベルズから出版された田中芳樹著「銀河英雄伝説」。そのオリジナルビデオアニメ版が動画の元ネタだ。1988年から刊行されたOVAシリーズは、事前に登録した顧客に、1話分を収録したVHSビデオを週1回送付するという販売形式で発売開始。その後1997年までに原作本編を全4期に分けて刊行した。作品単体を売る従来のOVAの販売方法とは異なる点、しかも全部で100話を超える巻数の配布、タイミングを見計らって行われる劇場版の公開など、OVA販売戦略における一つのエポックとなった作品であるが、この例にならった作品は他にない。
 SF作品といっても、未来の宇宙で覇権争いをしている、銀河帝国と自由惑星同盟による戦争と自国での政争の物語を、歴史書のような文体で記した架空歴史小説である。特筆すべきは戦争状態の両国にほぼ同時期に現れた二人の英雄、ラインハルト・フォン・ローエングラムとヤン・ウェンリーを主軸に、様々な人物が入り乱れ、時には覇を競い、時に権謀術数が幅を利かせ、時代と世界が二人を中心にうねる様にうごめいていく様は、どんな歴史の教科書もかなわない一大歴史絵巻であった。
 作品自体は当時の男性声優がこぞって出演しており、その豪華さゆえに、二度と実現不可能なほどの贅沢なキャスティング。惜しむらくはヤン・ウェンリー役の富山敬さんをはじめとする多くの役者がすでに物故されている事実だろう。
 動画は第1期OPをなぞるようにできており、その完成度は後述する「ビデオ戦士レザリオン」や「機甲創世記モスピーダ」の動画の出来栄えに匹敵する素晴らしいものだ。どうか原典と一緒に比較しながらご覧いただきたい。ちなみに、最近になって新規にアニメを作り直すという話があるという。同じ作者の「アルスラーン戦記」もアニメ化されたことだし、新規のファンを開拓すべく、こういう展開も悪くないと思って心待ちにしたい。

「宇宙戦争」(1953)
 イギリスの作家H.G.ウェルズが1898年に著したSF小説。動画で表現された元ネタは、この作品の劇場版。1953年にジョージ・パルが、2005年にはトム・クルーズ主演でスティーブン・スピルバーグが映像化している。動画は前者だろう。物語は主人公の経験談として、火星人が地球に襲来し、それを食い止めようと人類は応戦するものの、ロンドンは蹂躙されていくが、やがて事件は意外な理由で終結を見るという物語。地球外生命体が地球に侵略してくる、といった物語のほぼ源流にあたる物語は、あらゆる意味でのエポックを含んでおり、そこから派生した作品は枚挙にいとまがない。
 この話は中学時代の英語の教科書などにも載っていたので、知っている人もあるかと思うが、1938年10月30日に、アメリカのラジオ局でこの作品のラジオドラマが放送されたところ、あまりに迫真な演技とその内容、その襲撃シーンをニュース放送のような形で放送されたこともあり、ラジオを聞いた人々が大勢パニックに陥ったという逸話が残っている。このパニックによって死者が出たとか、そんなパニックはなかったなど、ずいぶんと尾ひれがついている逸話ではあるが、なにせ筆者が中学時代の英語の教科書にも載っていたぐらいだから、有名な話であることは間違いなさそうだ。

「エイトマン」(1963)
 「鉄腕アトム」「鉄人28号」と並ぶ、日本のテレビ黎明期を支えた傑作SFアクションアニメ。原作は平井和正で、作画は桑田次郎。漫画は1963年から65年まで連載された。元の原作タイトルは「8マン」なのに対し、アニメ版はTBS系列での放送だった故に、「エイトマン」とカタカナ書きになってるらしい。知らなかったよ。SFマインドあふれる設定や小道具、エイトマンの能力の数々に、スマートで丹精な桑田の筆致が功を奏して、現在でも傑作漫画の一つだろう。
 ちょいと調べてもらえればすぐにわかることなのだが、この作品、意外なほど受難にあっている。例えば主題歌を歌った克美しげるは殺人で実刑を受けており、長らく克美歌唱バージョンの主題歌はお蔵入りしているし、原作の作画を担当した桑田次郎は拳銃不法所持により漫画連載の最終回目前で中断。最終回の執筆は当時のアシスタントによる代筆であったため、現在でもこの代筆原稿はお蔵入りしたままだとか。そういやあ、この主題歌の頭のトランペットは、あのラッツ&スターズのトランぺッター桑野信義の父による演奏だとか。本人の話だから間違いないはずですが。

「怪奇大作戦」(1968)
 円谷プロが送る特撮犯罪ミステリー。この作品にしろ「ウルトラQ」や「恐怖劇場アンバランス」にしろ、円谷プロの作品は「ウルトラマン」のようなヒロイズムによらない問題解決方法を示すドラマは、どうにも善悪で割り切れない、複雑なものが多く、見終わった後の読後感がモヤモヤする場合が多いのが特徴的で、近年の2時間ドラマミステリーなどの爽快感のある読後感とは真逆な印象がある。やっぱり「ウルトラマン」などの反動なのかしらと、子供のころからうっすら思っていたものだ。同じことを筆者は「物語シリーズ」にも感じている。
 動画で引用されているのは、最終回1本前にあたる25話「京都買います」を模している。これも実際の映像と比較すれば、どれほどのオマージュがこの動画に捧げられているかがわかるというものだ。この話を担当したのはあの実相寺昭雄監督である。実相寺監督らしいカメラアングルと、印象的なカット割り、被写体がゆがんでも画面のインパクトを優先する画作りなどのこだわりが随所にみられる傑作である。また京都という土地柄から歴史にたたずむ旧所名跡と、それを歯牙にもかけない若者たち、乱暴なまでの土地開発を重ねて世相を取り込んで問題提起する佐々木守の脚本のキレが堪能できる。
 「青い血の女」の「あれ」はきっと孤独な老人のところに、静かにやってきます。いずれあなたや私のところにもやってきますよ(怖い)。

「必殺シリーズ」
 動画で使われているのはシリーズ第1弾「必殺仕掛人」の主題歌「荒野の果てに」のアレンジバージョンであるが、「仕掛人」での殺しのシーンでの使用例よりも、他作品や劇場版での使用例が多い楽曲。まさにシリーズを代表する1曲といえる選曲であるので、必殺おぢさんはただうれしい。
 必殺シリーズに関しては当ブログでは何度も説明してきたので、今回はこの必殺シリーズから派生した同類作品についてちょいとお話してみたい。
 例えば漫画だと「闇狩人」や「ブラックエンジェルズ」などが有名ですが、時代劇だと「影同心」はシリーズ化されているし、山本陽子主演の「付き馬屋おえん事件帳」などもあるが、あまり時代劇ファン以外には知られていない作品として「江戸中町奉行所」という作品がありましてね。これがまた渋くっていい時代劇だったんですよ。気になる方は調べてみてねw

「パタリロ」(1982)
 架空の国、常春のマリネラ王国。その国の国王パタリロや側近のタマネギ部隊、イギリスMI6の諜報部員バンコランやその愛人のマライヒといったレギュラーメンバーによるドタバタコメディ。原作は最近になって埼玉県をdisりにdisった「翔んで埼玉」なる漫画で注目を集めた魔夜峰央。70年代より耽美系少年愛を取り入れた漫画としては先駆的な作品の一つである。82年にはTVアニメ化されており、動画はそのOPをなぞっている。もちろんこちらも完成度が高い。
 あまりこの手の漫画に関心が薄い筆者だが、この作品を「SF&フィクション」に含めてもいいのかと思い、思わず家内に尋ねたところ、この作品ほどなんでもありな漫画もそうないそうで、スパイアクションあり、お耽美あり、オカルトあり、サイコスリラーありと、ある意味でSFも包有するのだそう。そういえばTVアニメ終了後に公開された劇場版「スターダスト計画」(1983)ではタイムリープする展開だったから、いやはやSFなんですね。そういやあプラズマXとかいうロボットがいたしなあ。
 「パタリロ」はすでに連載が終わっている作品かと思いきや、スピンオフ作品が続いているだけで、現在でもバリバリの現役連載作品だと、今回初めて知りました。ファンの皆様、ごめんなさい。

「機甲創世記モスピーダ」(1983)
 謎の異星人インビットに占領された地球。地球人の多くは火星に移住したが、地球奪還と残された地球人救出のために地球降下作戦が開始された。本作の物語は第2次降下作戦に参加して生き残った火星育ちの若者が、地球に生き残った若者たちと手を携えて、インビットの本拠地がある北米のレフレックス・ポイントを目指して旅を続けるロードムービー的な物語。可変戦闘機レギオンに搭載されている、スーパーアーマーに変形するバイクこそがモスピーダであり、メインキャストの若者たちがインビットとの戦いで使用する。
 本編にはあまり関わらなかったが、OPの作画で参加している金田伊功の仕事が有名な作品だが、80年代のアニメとしてはアニソンがヤケにカッコイイ作品でもあり、現在の耳で聞いてもなお80年代にしては新しい風を感じさせる楽曲だった。作曲はタケカワユキヒデ。
 ロボットへの可変機構を持つレギオスのあまりにバルキリーな変形はおいといて、タツノコプロ作品らしく天野喜孝デザインのキャラクターの内、中世的な魅力のイエローが当時から大人気で、DVDのパッケージには天野氏直筆のイエローのパッケージ画が目立つ。劇中女性歌手に変装して歌うのは、EDで使用された楽曲の女性ボーカルバージョンで、イエローの女性声も担当している。

「ドラゴンボール」(1986~)
 全世界で圧倒的な人気を誇る鳥山明原作の大冒険アクション漫画。ものすごい通り一辺倒な書き出しで申し訳ないが、漫画原作の前作にあたる「Dr.スランプ」が大好きだった筆者にとっては、あまり心に刺さらなかった作品で、ジャンプ系長寿作品の倣いとしては、「ワンピース」や「銀魂」などと同様に、遠巻きに見ている感じなので、トーンが低いことについてはご容赦いただきたい。ジャンプ誌上で読んではいたけど、もうちょっと頭身の高い作品に拠っていた筆者は、「北斗の拳」「シティハンター」「聖矢」などのほうが好みで、「こち亀」同様、今週もあるなという確認作業のために読んでいたぐらいで、あまりのめりこんだ記憶がない。
 それにしても動画で使用されている「ロマンティックあげるよ」に関する芸能界各所の評判は高く、中川翔子のアニソンカバーには筆頭で収録されているし、CSフジの「よゐこLOVE」では、ランダムで選曲されるアニソン・特ソンを聞く回において、この曲を引き当てることを目標として番組が進行していった。そういえばOPの「摩訶不思議アドベンチャー」はピン芸人であり最近はむしろナイトスクープの探偵であるたむらけんじのネタにも使用されている(どのへんが面白いのかはわかりかねるが)。
 個人的な話ばかりで恐縮だが、1989年3月に2度目の大学受験の時、試験の帰りに買ったジャンプで連載されていた回が、フリーザが悟空に真っ二つにされている回であり、ああ、これでドラゴンボールの連載は終わるだろうなと漠然と感じながら帰宅した記憶が鮮明に残っている。ところがいざ大学生活を初めて久しぶりに書店で手に取ったジャンプには、のうのうと新たな敵セルを相手にして、大立ち回りを演じているレギュラーキャラを見て唖然とした思い出がある。男塾とは別の意味であっけにとられた気がしたもんだ。
 ええ、漫画連載はとうに終わっているにもかかわらず、アニメは現在も継続中だし、劇場用映画でも新作が発表されるなど、ドラゴンボールはいまだに加速を続けている。いい加減この業苦から鳥山明を解き放ってあげるべきかなとは思うけど、これ以降の新作がぱったりと当たらないので、いかんともしがたい。

「グーニーズ」(1985)
 海賊の伝説が残るアメリカの田舎町。主人公の少年の家は借金を抱えており、今にも土地は差し押さえ寸前。そんなとき少年は友達を誘って海賊の残した宝を探す冒険に出るという物語。同じく海賊の宝を狙うギャングの追跡を振り切って、少年たちは海賊の宝にたどり着けるのか?そして借金は帳消しにできるのか?
 筆者は公開当時にこの映画が大好きで、同時期に公開していた「バックトゥザフーチャー」などと一緒に楽しんだ。この時期は現在のシネコンとは違ってはいる状況だが、劇場によく足を運んでいた映画少年だったのだ。主に新宿歌舞伎町界隈にw
 この映画で思い出深いのは中国人の少年を演じたキー・ホイ・クァン。前年「インディジョーンズ 魔宮の伝説」でインディ先生のアシスタント役の中国人少年を演じていたので、そちらで記憶している人もいるだろう。最初の「ベスト・キッド」のパット・モリタもそうだが、ハリウッド映画にアジア系人がメインキャストとして顔を出すことに、なんとはなしに誇らしい感慨を覚えていたものだ。ちなみにキー・ホイ・クァンは現在ジョナサン・キーの名前で映画の武術指導兼通訳などをしているようです。

「バビル二世」(1973)
 横山光輝原作の超能力アクション漫画。かつて地球に不時着した宇宙人バビル。バビルが残した遺跡・バベルの塔と三つのしもべ(ロプロス、ポセイドン、ロデム)を受け継いだのはバビルの子孫である浩一という少年だ。浩一は同じくバビルの血を受け継いだ超能力者ヨミの行う地球制服作戦を阻止するため、しもべたちや超能力を駆使して戦い続ける物語。
 原作漫画は1971年から73年まで連載。さらにその後「その名は101(ワンゼロワン)」というタイトルの続編が描かれ、79年に完結している。
一方のアニメ版は1973年の最初のTV版の後、1992年のOVA版に2001年の深夜アニメと連綿と作られているので、きっとそろそろ新作が・・・と思いきや、漫画では「バビル二世リターナー」というフォロワー作品がある。92年のOVA版は「聖闘士星矢」などを手掛けた荒木・姫野の美麗な作画で知られ、海外のミュージックPVにも利用されたなど、作品以外のところで話題を提供した作品だ。だが2001年の深夜アニメ版については、言及するにはあまりにもひどいレベルの作画や、動かない動画、あまりに陳腐にすぎる超能力表現がかえって話題になり、程度の低いアニメを表現する指標として、本作の名をとって「バビリティ」などと称された過去がある。2004年に物故された横山先生は、この作品をどう思ったことだろう。この曲を聞いて、
♪三つのしもべに命令だ!(ヤー)
ドラキュラ!
おおかみ男!
フランケン!

を思い出したあなたは、MADテープの聴きすぎです。私と一緒に人生を悔い改めましょう。

「キャプテンフューチャー」(1978)
 ちひゃイジメ2番槍ィ!(笑)
罪か、罪なのか? ちひゃに胸がないことがそんなに面白おかしいのかァ!
(はい、そうです)だって、最初の1行で腹抱えて笑ったもん。こんな美味しいネタをいぢってあげないのは、もはやファンの罪でしょ。この定番ネタに対して、去年の動画を見た時には千早に「小公女セーラ」を重ねていたのに、今年は何の罪も感じなかったよ。おぢさんも汚れちまったなぁ(遠い目)。

 そんなことはさておき。動画の元ネタである「キャプテンフューチャー」は1940年から50年代にかけて雑誌に掲載されてエドモンド・ハミルトンによるスペースオペラ小説。日本では1960年代後半から70年代にかけて翻訳版がリリースされており、さらには児童向け文学としても刊行されており、筆者も学校の図書室でかじりつくようにこのシリーズを読んだ。NHKで放送されたアニメ版は1978年より放送しており、前作は「未来少年コナン」になる。約1年の放送期間の作品であるが、動画でも使用されている主題歌「夢の舟乗り」はヒデ夕樹版とタケカワユキヒデ版がある。放送当時はあまり感じていなかったが、CDが当たり前の時代にコンピレーションアルバムなどでこの作品が扱われると、この2つのバージョンが混在しているのに気が付くだろう。細かい話はwikiにゆずるが、なるほどこれでどちらのバージョンが記憶に残っているかが人によって分かれる事情がようやく得心が行った気がする。さてこの作品、今では映像ソフトが販売されておらず、何度かソフト化する予告まで打たれたものの、販売までには至っていなかったのだが、この9月からブルーレイで発売されることになった。販売中止にならないことを切に願う次第である。

「水晶の龍」(1986)
 いやあ、よく知らんのですが、あれでしょ? ウソの裏ワザで脱ぐとか脱がないとかの。
 Wikiを参考に描きますが、スクウェアから発売されたディスクシステムのアドベンチャーゲームだそうで、アニメーション部分をサンライズが手掛けていたそうです。内容は主人公の少年の目の前に突如現れた水晶の龍によって主人王の乗っていた宇宙船は破壊され、主人公が気が付くと別の宇宙船に乗っていて、見知らぬ女性がいましたと。そこから一緒にいたはずのガールフレンドを探しつつ、水晶の龍の謎を解くために旅をするという物らしいけど、筆者が知る限り、このタイトルで知っているのはヒロインの少女とゲーム内で野球拳をすると、ヒロインが一枚ずつ脱いでいくとかいう裏ワザの話である。当時友人からその話は聞いていたが、ディスクシステムはおろかファミコンすら持っていなかった貧乏家庭に育った筆者には、はっきり言ってどうでもいい話題でしかなく、検証もせずにほったらかしにした話である。その後試したという話も聞かないので、事実の検証すら忘れていたが、wikiを見る限りやはり嘘ネタだったんですな。「メトロイド」の主人公が脱ぐの脱がないって話は「ゲームセンターCX」にて検証された話だったから、もしかしたら現実にあったのかなあなんて思ってはいたが、ネタを掲載した雑誌編集者の、念の入ったウソネタだったということで、ちょっと微笑ましいネタでしたな。

「地上最強の美女 バイオニックジェミー」(1976)
 スカイダイビング中の不慮の事故によって瀕死の重傷を負った女性ジェイミー・ソマーズは、手術によってバイオニック組織を埋め込まれる。手術を行った組織に恩義を感じてジェイミーはその能力を使って諜報活動を行うという内容の作品だ。どこかで聞いた話だと思ったあなた。それはきっと「600万ドルの男」のことです。しかもですね、この作品はそもそも「600万ドルの男」のスピンオフ作品であり、「600万ドルの男」ことスティーブ・オースティン大佐は「バイオニックジェミー」ことジェイミー・ソマーズの元恋人だってんだから、ああなるほどと思うことだろう。え?知ってた?
 こうしたアメリカ製のドラマは、実際には番組数の心もとない日本のテレビ界の黎明期を支えたコンテンツで、おなじみの「サンダーバード」や「スパイ大作戦」「奥さまは魔女」「コンバット」なんてのも、こういう作品群の一つなのですよ。最近でこそこうしたアメリカドラマって、深夜枠の穴埋めだったりCSのコンテンツだったりして、韓国ドラマなんかが幅を利かせている印象が強いけど、こうしたベースを形成したのは、こういう作品なんですよね。ちなみに「バイオニックウーマン」というタイトルでリメイク版が放送されているらしいんですが、どうやら途中で製作中止になってるようですな。さて動画を見返してみれば、可愛い作画ですが本家をキチンと踏襲してる良き動画。次は「チャーリーズエンジェル」あたりも見てみたいですね(心ひそかなリクエスト)。

EC「東映コメディロボット」
 左から「がんばれ!!ロボコン」「ロボット8ちゃん」「バッテンロボ丸」の3体。
 「がんばれ!!ロボコン」は1974年から77年にかけて約2年放送されたロボットコメディ。原作の漫画はよりスラップスティックコメディよりで、石ノ森漫画にしては珍しくエログロありの漫画(その名残がロボコンのゴキブリ嫌い)でしたが、こちらはむしろロボット+根性ものでまとめられており、大人の目で見ると、ロボットゆえの失敗のペーソス部分と、それを覆そうと必死になるロボコンの人情あふれる対応は、むしろ大人になった今だからこそ笑えるし泣けてくる。そもそもはロボット学校の生徒であるロボットたちが、学校を卒業するために人間社会で働き、やがて卒業していくのだが、ロボコンは落ちこぼれで、なかなか卒業できないでいる話。ロボコン以外が卒業するたびに新しいロボットが追加投入され、超合金のライオンナップが増えていく算段だ。

 「ロボット8ちゃん」は1981年から翌年にかけて1年間放送された。ロボコンはテレビ朝日系金曜7時台で後の「宇宙刑事ギャバン」などの枠につながるが、こちらは次回作「バッテンロボ丸」同様にフジテレビの放送枠。こちらは「美少女仮面ポワトリン」や「有言実行三姉妹シュシュトリアン」に連なる、いわゆる東映不思議コメディシリーズで、「8ちゃん」はその1作目にあたる。
 物語は突如宇宙から落ちてきたロボット8ちゃんが、ロボット修理工房で働き始めるも、ロボット管理庁に未登録であるため管理庁が派遣するバラバラマンに追われながらも、そこに住む周囲の人々と触れ合いながら暮らしていくという話。なんといってもこの作品を印象付けるのは故・斉藤晴彦演じるバラバラマンの中年サラリーマンの悲哀かと思う(「♪俺は風邪気味、バラバラマン」には笑っちゃったもんなあ)。ED「赤い夕陽のバラバラマン」をとあるアニソン番組で絶賛していたのは、唐沢俊一である。

 1982年から翌年にかけて放送されたのが8ちゃんの次回作「バッテンロボ丸」である。マンマル星からやってきたバッテンロボ丸は正義の味方を自称しながら、声を担当してのが「5年3組魔法組」のベルバラや「電子戦隊デンジマン」でへドリアン女王を演じていた曽我町子だったために悪戯好きの性格。そのためにカントリーニュータウンはいつも大騒ぎとなるといった話。こんな説明でいいのかと思うけど、本当にそういう話だからなあ。東映不思議コメディシリーズの多くは、脚本を浦沢義雄が担当している。それだけにシュール極まりなく、ギャグはコッテコテで極限までサブい。とはいえそのシュールさは他の追随を許さないので、いまだに「忍たま乱太郎」の脚本はこの人が担当しているというエラい先生なのだ。戦隊シリーズは「激走戦隊カーレンジャー」でやりきってしまったので、ぜひ平成ライダーシリーズにも登場してほしいライターさんである。

「SDガンダムワールド ガシャポン戦士 スクランブルウォーズ」(1987)
 元々は当時のガシャポンで販売されていた塩ビのおもちゃSDガンダムシリーズ。SDはスーパーディフォルメの略ですよ。これを材にとってウォー・シミュレーションゲームとしたのがこの作品だ。現在でも連綿と作り続けられているシリーズの、まさに第1作目にあたる。SDガンダムシリーズはGジェネとかを筆者もプレイしたことがあるが、作品世界を横断するクロスオーバー的な物語構成の巧みさが魅力でもあり、ちょっとしたキャラクターの関係性に驚喜したりドキッとしたり、なかなかに楽しませてもらったシリーズだ。原点であるアニメ作品を知っていればなお楽しいし、スパロボシリーズのこじつけっぽい作風もあるから、ガンダムワールドを物語として横断した気になれるのは、この作品の稀有な楽しみでもある。
 元となる「SDガンダム」も漫画やアニメ、プラモデルにと広がりを見せ、SD戦国伝に登場した武者ガンダムはSDから元のサイズにブローアップされたし、最近では三国志をモチーフとした「三国伝」なんてシリーズまでアニメ化してたりする。「三国伝」はアニメで最後まで付き合ったが、どこかでガンダムを引きずっている不可思議さがそこかしこにあり、三国志の話に乗せられてるはずなのに、なぜかMSの開発秘話が気になり出すと、原典をひっくり返して見直したくなる強迫観念に駆られるという、忙しい社会人にはおよそお勧めできない作品となっている。

「銀河伝承 ギャラクシーオデッセイ」(1986)
 こちらもゲームからの引用だそうで、筆者にはよくわからないのですが、ゲーム「銀河伝承ギャラクシーオデッセイ」は1986年に発売されたディスクシステムのソフト。同年に発売された「スーパースターフォース」によく似たシューティング面とアクションロールプレイング面を交互にプレイする縦スクロールのゲームだそう。なんでも謎解きが不親切だったとかで売り上げ不振だったそうだが、ゲームに同梱されているカセットテープには、本動画で使用されている荻野目洋子が歌う主題歌「ロマンティックオデッセイ」や音声ドラマが収録されていたり、設定資料などが封入されており、現在の過剰なおまけの付くゲームを彷彿とさせる印象がある。それにしても主題歌に荻野目洋子を起用したり、キャラデザインを「ジャスティ」や「ラグナロック・ガイ」の岡崎つぐおが担当していたり、音声ドラマでは堀川亮(ラインハルト)、藩恵子(ララア)、ナレーションは城達也(ジェットストリーム)と、なかなかに豪華で興味深いキャスティングがなされている。
 動画はゲームのダンス画面を編集した、昭和メドレーの最初期(アイマス動画としてはもっと前)からあったスタイルの動画で、動画スタイルが百花繚乱となった今の目で見ると、現在進行形であるのにちょっと懐かしい感じがするのは面白い。

「キテレツ大百科」(1988)
 そもそも漫画「キテレツ大百科」は、農協系の雑誌に1974年から77年にかけて連載さ入れていた作品。メジャーな雑誌で連載されていた「ドラえもん」や「パーマン」などと違って、藤子作品としてはマイナーな作品だったのだが、連載終了後の77年に小学館てんとう虫コミックスで出版された。その後1988年よりアニメ化され、8年にもわたるロングランの作品となった。なお連載時には40本分の物語しかないため、アニメのほとんどは原作がないオリジナルの作品となっている。
 物語は発明好きの小学生・木手英一(あだ名はキテレツ)がたまさか見つけた発明家であるご先祖のキテレツ斎の残したキテレツ大百科に掲載されている発明品を作り、それを利用することで物語を解決に導いたり、時には騒動の発端になったりするというもの。最初の話で作り上げたロボット・コロ助を相棒に、みよちゃん、トンガリ、ブタゴリラといった友達たちと物語を繰り広げることになる。
 キテレツ君が作る発明品の数々は、一見すると「ドラえもん」のひみつ道具のごとき活躍をするのかと思いきや、わりと地に足がついた感じの機能制限があるから、道具使用の無制限状態で、のび太がごとき愚か者が暴走する話とはとんと縁がない。さて漫画版ではご先祖の残した大百科が燃やされてしまうことで、キテレツくんが自分の手による発明を目指して勉強を始めるところで最終回となるが、アニメの方はタイムスリップした先の時代で、時の政府に追われる身となったキテレツ斎を逃亡させ、コロ助はキテレツ斎を守るためにその時代に残り、キテレツ君と別れるという最終回となっている。どちらも心に残る最終回である。同作者の「T.Pぼん」の主人公たちが見たら卒倒しそうな歴史改変である。
 さて動画で使われているのはEDで使用された「コロ助ROCK」だが、本作のOP,ED曲は傑作の宝庫なだけに、どれも選び難い。様々にカバーされた「はじめてのチュウ」も素晴らしいが、「お料理行進曲」の牧歌的な感じや「スイミン不足」も捨てがたい。個人的にはアメリカ60年代っぽい衣装で登場するキャラクターが印象的な「メリーはただのトモダチ」も大好きだ。それとね、森恵(ブルードルフィンでわかってください!)の歌う「夢見る時間」「フェルトのペンケース」のリリカルコンボもグッとくる。ちなみに「レースのカーディガン」を歌った坂上香織は「ウルトラマンコスモス」のミズキ・シノブ副隊長役のあの人だ(特撮つながり)。んで、これらの楽曲を真面目にすべて集めるためにはTOKIOの「うわさのキッス」を手に入れるために、TOKIOのCDを買わないといけない。けっしてハードルは高くないけど、「宙船」と一緒になってるベスト盤なら買ってもいいかなw

「2001年宇宙の旅」(1968)
 千早イヂメ3番槍ィ。しかもモノリス扱いって、もはや人ですらない。ここは素直に泣くべきなんだろうけど、笑っちゃったからなあ。なんてイヂメ甲斐のある娘なんだろう。ええっと、彼女の担当声優誰だったっけ……。ああ、ミンゴス(今井麻美)か。こりゃもういぢってあげないのは逆に失礼だわ。いたしかたなし。
 えーっと、一応解説すると奇才スタンリー・キューブリック監督によるSF映画。物語を説明すると、謎の石版モノリスの発見と、その探査によって、宇宙人とのファーストコンタクトを経て、人間は更なる進化を遂げる話なのですが、何よりもキューブリックによるこだわりの映像美こそがこの作品の本質といっていい。未来感あふれる宇宙船の内部セット、猿が放り投げる骨が宇宙船に変わるインパクトに、いくつものエポックを秘めた宇宙船ディスカバリー号のデザインなど、見どころいっぱいの映像にくぎ付けになっていると、話の本質が全く伝わってこないという皮肉。筆者がこれを完走するまでに何度寝たことか。とはいえ、SF者を自認するなら、何はさておいて一度は見ておいて損はない作品であり、バカなコメディから真面目なオマージュまで、この作品に材を求める派生作品は枚挙にいとまがない。必見!

「幻魔大戦」(1983)
 1976年「犬神家の一族」からスタートした角川映画。角川映画はこの国のメディアミックスの先駆けであり、映画を売り、原作を売るというわかりやすいタイアップをワンパッケージにして商売にしてしまった角川春樹の見事な着眼点は、現在の製作員会システムの先駆けであり、製作会社と配給会社の枠組みを取っ払った功績は、割と閉鎖的だった日本映画界にとっては革命だったんですよ。これも昭和の話としては覚えておいて損はない話。
 さて1983年にアニメ業界に登壇した角川映画。その第1弾として送り出したのが、平井和正原作・石ノ森章太郎作画による難解SF「幻魔大戦」のアニメ化だった。内容につきましては当ブログでも1度取り上げているのでどうぞご覧ください(http://naminomanima2.blog78.fc2.com/blog-entry-95.html)。
 「角川映画」(中川右介 角川文庫)によれば、前年の1982年に角川映画が満を持して送り出した「汚れた英雄」がヒットしたにも関わらず映画関係者からは評価されず、角川三姉妹の秘蔵っ子であった渡辺典子のデビュー作「伊賀忍法帖」が大当たりし、角川春樹は「当たるのはアイドル映画とアニメだけだ」と言わしめたという。それぐらい一山当てたはずの角川画がですらも、参入して10年もたたずして袋小路に入り込んでいたのだ。時折しも1983年の春は「宇宙戦艦ヤマト完結編」によってアニメブームを牽引していた作品が終わりをつげ、「機動戦士ガンダム」で新しいアニメムーブメントを作り、ガンプラブームを起こしたサンライズは、ガンダムのキャラクターデザインを担当した安彦良和を監督に起用して「クラッシャージョウ」を送り出す。つい先日手に入れたクラッシャージョウの資料本に掲載されていた安彦良和インタビューによれば、本作のキャラデザインに起用された大友克洋が「絵コンテんってどうやって書くの?」とジョウの仕事中の安彦に会いに来たという。「幻魔大戦」といえば、やはり「地球を護る者」をはじめとするキース・エマーソンの楽曲群。作品中では「銀河鉄道999」や「北斗の拳」などの楽曲で知られる青木望の楽曲も同時に使用されていて、CDでは両巨匠の楽曲が普通に聞ける。キース・エマーソンは自殺されてしまったが、素晴らしい彼の楽曲はこうして残っていく、と思いたい。

「火の鳥 鳳凰編」(1986)
 去年もこの動画の絵に泣かせてもらった記憶があるが、バックにかかる曲が違うと、また違った感慨がわいてくるのが面白いなあ。苦しみの中に見える希望があって、歌うことアイドルとして進むことに希望を見出していく感じかなあ。なんかイイんだわ、じわっと。
 「火の鳥」は手塚治虫原作の作品で、最初の連載が1954年の「黎明編」で、その後様々な雑誌を舞台にいくつもの物語が紡がれた。TVアニメとしてNHKで放送されているし、1978年には市川崑監督により「黎明編」が実写映画化されている。また1980年に公開された「火の鳥2772 愛のコスモゾーン」という劇場用アニメ作品は、手塚自身が直接関与して製作されている長編アニメであるが、これはまあおいておこう。他に舞台もあればミュージカルもある。なお手塚が手掛けた遺作として、「火の鳥」の舞台版の脚本があるという。
 1986年に公開された本作。TVでは「ヤマト編」と一緒に放送されていたため、筆者は割と長いこと「鳳凰編」と「ヤマト編」が同時上映されていたと勘違いしていたが、実際に同時上映されていたのは眉村卓原作のSF小説のアニメ化作品「時空の旅人」である。動画で使用されている楽曲「火の鳥」は、角川三姉妹の秘蔵っ子・渡辺典子が歌っている。

「メガゾーン23」(1985)
 1983年に発売された「ダロス」から始まったOVAというアニメのワンジャンル。その黎明期にOVAの販売を一気に押し広げた作品。石黒昇、美樹本晴彦、平野俊弘、板野一郎など、「超時空要塞マクロス」のスタッフによる作品で、アイドル、歌、変形マシン、巨大な戦艦の内部に町があるなど、故意にマクロスに似たシチュエーションで作られている。ところがマクロスとは真逆な使われ方が大きなインパクトを呼び、その後2作の続編が作られている。劇中で歌を歌う「時祭イブ」は管理コンピューターが作り出したバーチャルアイドルであり、もはや初音ミクの原型というべきだろう。
 当時友人から借りたビデオはコピーしたものだったが、シャワーシーンやベッドシーンのなまめかしさは、直接的な描写はないものの、現在の目で見ても深夜枠行き決定な雰囲気を持っていた。当時両親が寝静まった深夜に起き出して、深夜に見ていたことを思い出す。

「サイボーグ009 超銀河伝説」(1980)
 1979年にTV放送された「サイボーグ009」、いわゆる「新ゼロ」の放送を受けて製作された劇場用長編アニメ作品。個人的には初めて一人で見に行ったアニメ映画で、思い出深いのだが、なんというか先に解説したように「STAR WARS」で花開いた本邦のSFシーンに連なる1本なんだけど、ああ、やっちゃいけないことってあるんだなって、子供心にも感じた1本です。地球上が舞台であれば無尽蔵ともいえる強さを発揮できる00ナンバーサイボーグが、なんでまた宇宙に出ていかにゃならんのだと、正座で説教した気分だ。いわんこっちゃない、中盤の戦闘シーンなんか、銃座に座ってレーザー砲を打つだけで、その持てる性能を全く発揮しない戦闘シーンのどこに009の面白さがあるのか! しかもドラマツルギーを優先して004ことアルベルト・ハインリッヒを自爆させてしまうお涙ちょうだいの展開も腹立たしい。結局戻ってくるくせに。と、あんまり腹を立てても仕方がない。詳しくは当ブログのこちらの記事をどうぞ(http://naminomanima2.blog78.fc2.com/blog-entry-30.html)。ちなみに動画で使用されている楽曲は「さらばとは言わない」という曲で、劇中地球を飛び立ったサイボーグたちが、地球を振り返りながら戦う決意を固めるシーンで流れる名曲で、こんな時でもギャグを振舞う006こと張々湖もいい。

「ビデオ戦士レザリオン」(1984)
 いち早くコンピューターの犯罪に警鈴をならした映画「ウォーゲーム」。この作品に影響を受けて作られた本作は、月で組織された反乱軍が一斉蜂起。偶然主人公の少年・敬がパソコン上でプログラミングしていたレザリオンが物質伝送装置によって実体化し、この戦闘に巻き込まれるという話でスタート。その後反乱が沈静化すると、新たに地球外に侵略者が現れ、レザリオンは戦い続けるという展開。スタッフ的には「光速電神アルベガス」からスライドしてきたメンツで作られている作品で、東映ロボットアニメとしては充実した作品だと思っている。だが時代はやはりロボットアニメと玩具のマーチャンに終わりを告げていたことを思い出させる作品でもある。ロボットのデザインは野心的過ぎで、当時ですらこのロボットのおもちゃ売れるかなあ、と心配したことをよく覚えている。その後のロボットアニメの終焉を見れば、サンライズがガンダムで解き放った「モビルスーツ」というロボットの概念とカテゴライズの手法が、良い意味での牧歌的なロボットの存在に引導を渡してしまったような気がしてならない。
 動画はOP主題歌に合わせて作られている力作で、筆者的には今回の傑作の一つだと思っている。

劇場版「銀河鉄道999」(1979)
 言わずと知れた日本アニメ映画に燦然と輝く傑作。母親を失った少年・星野鉄郎が機械の体をタダで手に入るという星を目指し、謎の美女メーテルの導きによって銀河超特急999号に乗って旅をする物語。長大な原作やそのTV版の人気を受けて、物語の最終回を明かすようにコンパクトな作品として製作され、大ヒットを飛ばす。もちろんコンパクトさゆえに多くの謎は解明されないままとなったが、それは81年に公開された「さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅」に持ち越しとなった。
本作の主題歌を歌ったのは日テレの「西遊記」の主題歌「モンキーマジック」や「ガンダーラ」をヒットさせたゴダイゴだ。動画で使われているのはその英語詞バージョンで、現在でもゴダイゴのベストアルバムのCDを買うと、案外おまけで収録されていることがある。
 これこれ、誰がミッキー吉野だとか特定してはいかんぞ。おぢさんとのお約束だよ。

 さて、これで今年の不完全解説も終わりとなる。なかなか執筆が進まず、更新が遅れたことに関しては、大変遺憾に思っております。それでも今年もこうして完走できてよかったと、胸をなでおろしている次第。願わくば、来年もまた傑作・快作の動画にお目にかかりたい。ええと、昭和生まれもどんなに若くても30歳を超えてきます。Pさまがた、どうかお体ご自愛ください。男40歳を過ぎると、自分の気づかぬうちに様々な痛みと戦うことになりますからね。右手首が痛む、あなたの同士より、愛をこめて。
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コメント

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いつもありがとうございます。

こんばんは。いつも記事を楽しく読ませてもらっております。
動画制作側としては、何かしらの反応があってこそ、次への活力となりますので、こうして参加作品ひとつひとつに触れてもらえる事は、本当に次へ繋がる1歩だと思います。

さて、今回自分は、SW、サジタリウス、銀英伝、エイトマン、パタリロ、グーニーズ、キテレツ、幻魔、火の鳥、と9作品で参加させてもらっておりました。
解説してくれていた部分での補足説明をw

当初は、記事に書かれてる予測通り、OPはエイトマンで行く予定で主催者の紅狸さんにお願いしていたのですが、参加作品が集まりつつある時「SFならスターウォーズいれたいですよね」という話になり、急遽制作→じゃそれがOPで という形になりましたw

キテレツも記事の通り、名曲揃いなのですが、昭和にかかっている曲は1代目のOPとEDだけなんです(´・ω・`)という事で、コロスケロックでした。

銀英伝は、現在単品動画を投稿しており、それにはオマケ+比較動画も入れておりますので、よければまた、それで楽しんでもらえますと、嬉しい限りです。

さて、来年に向けて、現在はテーマを協議中だったりします。
もし、よろしければ希望するテーマ等ありましたら、お言葉もらえますと、今後の参加にさせてもらいます。

それでは、記事楽しかったです!ありがとうでした!




今年も解説、ありがとうございました。
無事今回も通常運転できましたw。

当初の予定ではフューチャーだけの予定だったのですが、日中突然お歌詞が降ってきてしまい、紅狸さんが募集CMで使っていたにも関わらず、気づけばさきにボンバーが出来上がっておりました。
(紅狸さんには大変ご迷惑を…え?猫ジならちかたないとおもってました?ありがとうございますw(^-^;)

さて、フューチャーのほうは最初タイトル部分そのままだったのでオットー役は真でつくっていたのですが(イメージ的に)、タイトル部分差し替えた結果あずささんに変更になりました。巻き込まれないですんでよかったね真。ちなみにタイトル候補は他に「ゆれへん・ちーちゃー」でしたw

8ということで8ちゃんEDをメドレーのcmに使わせていただきましたが、自分の単品まとめの方に千早バージョンーを収録させていただいたので、よければご覧くださいm(__)m

今回も解説たのしませていただきました。
それでは自分は今から千早のお仕置きフルコースを受けてきますのでこれにてさばら!

ありがとうございます!

ニセPさま
 コメントいただきまして、誠にありがとうございます。
 それにしてもずいぶんと多くの動画にかかわられたのですね。もうそれだけでもびっくりです。

 エイトマンとSWの事情、キテレツの選曲理由など、なるほどと膝を打ちました。

 来年のテーマについて、私などが提案するのもおこがましいですが、「アイドル映画」ってのはいかがかなと。アイドルと映画ってのは美空ひばりの時代から中三トリオや角川三姉妹を経て、今なおジャンルとしては永続的な分野であり、アイマスとの相性もいいんじゃないかと思われます。ご参考になれば幸いです。

ちーちゃん無双!

猫ジーナPさま
 コメントありがとうございました。見事なまでのちーちゃん無双、とくと拝見いたしました。
その後、千早さんのお仕置きフルコースは、楽しまれたのでしょうか。
 なんだ、どっちに転んでも楽しいじゃないのさwww
 
 毎回の力作の動画に、研ぎ澄まされた歌詞、本当におそれいります。今後もこのシリーズを続けられるとは思いますが、そのいぢめっこ感性はどこで育まれたのでしょうか? 個人的に気になりますw

No title

西暦2525年がない、残念
プロフィール

波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
43歳になりました 
妻一人

戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
特撮は主食、
アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
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