周回遅れの映画2題~ローグ・ワンとバイオハザード・ザ・ファイナル~

 前回の去年の更新からすでに1か月以上更新が滞っている。何をしていたかといえば、実母がまたも腰の圧迫骨折を再発し、入院と見舞いの生活でてんやわんや。装具を直したり、コルセットを新調したり、入院している親戚を見舞うために父を車で運んだりと、なんだかんだと日々を過ごして、あっという間の年末年始を含めた1か月を過ごしていた。その間、自宅のハードディスクレコーダーが変調をきたし、とにもかくにも動く間に中身をディスクに移動させ、年明けからの新番組はほぼ録画できていない。こうなるとなにも見ていない状況で、一体何を書けばいいのやら。以上、言い訳終わり。

 そうはいってもわずかばかりの隙間を縫って、行ってきました話題作。もはや完全に周回遅れで、話題にするのも申し訳ないけれど、なんせ見ちゃったので書き残しておこうかと。今後扱う作品も未定ではありますが、この1、3月は、待望の「ウルトラマンG」と「ウルトラマンパワード」がBD化するので、この2作品だけはとりあえず触っておきたい。記事の方針も決まってないのに告知するのもどうかと思うが、まあ一応自分にいろいろ課しておかないと。ってなわけで、ここから本編、始まります。

<ローグ・ワン スターウォーズ・ストーリー>
 1977年に公開された「STAR WARS エピソード4 新たなる希望」の前日談。驚異の破壊兵器デス・スターの設計図を奪取するために、設計者の娘が同盟軍の依頼を受けて、帝国軍に戦いを挑む物語。動機づけの前半は、主人公ジンの悲しい生い立ちからスタートし、その怨嗟関係をこれでもかと盛り込んでくる。しかも道中で仲間になるチーム「ローグ・ワン」のメンバーをなんとなく巻き込んでいく様が、実にさりげなく描かれていて、小気味いい反面、さりげなさすぎて、どうしてジンに協力するのかがわかりにくいため、後半の盛り上がりが心配な出だしであった。ところが後半、ジンたちローグ・ワンが敵地に潜入し、攪乱作戦を展開している間にジンとチーム・リーダーであるキャシアンが内部に潜入する。作戦自体は同盟軍の反抗作戦と同期しているため、適地の惑星にあるシールド発生装置の破壊が優先させるので、宇宙空間と地上戦がパラレルで展開する件は、あきらかに「~4」や「~6」の戦闘シーンが想起される。AT-ACTの登場で「~5」の序盤の戦いまで網羅するにおよび、オマージュもここに極まれりだ。

 今作ではフォースおよびジェダイは登場しない。つまり超常の力は存在しないのだが、同盟軍の精神的支柱であるがゆえに、「フォースと共にあらんことを」という合言葉は、繰り返し登場する。それだけでなく、フォースの体現者としてのチアルート・イムウェは、今作ではもっともジェダイに近い存在として登場する。この人の活躍と死というのが、この作品の象徴的な出来事であるばかりでなく、ヘイズとの友情やその死という流れのドラマ自体が現状の同盟軍を体現しているといっていい。つまりフォースもジェダイも、現状の同盟軍では有効に生かしきれないし、その一方でジェダイの存在に依存しきった同盟軍では、帝国軍の恐怖支配に太刀打ちできないことを物語っている。皇帝ダース・シディアスとダース・ベイダーの悪しきフォースを中心とし、強力すぎる機械とそれを操る人間の兵士という帝国軍の強大さの表現は、内部の競争原理によって強固になる一方で、瓦解する条件も兼ね備えている。同盟軍はそこに最大限付け入るしかない。同盟軍の中心にジェダイがいたことはほとんどなく、同盟軍は欲しても手に入らないジェダイの存在を願うだけだ。しかし帝国側には常に悪しきフォースに従う者がいる。エピソード7にて帝国側がルークを探しているのも、悪しきフォースに連なる者を欲しての行動だ。こうした同盟と帝国の両軍の内部構造は、今後のエピソード8にも通底することだろう。かくも悪しきフォースは容易いのであるって話。

 アンドロイドK-2のクールな対応と熱い同盟軍魂、モン・モスマにオーガナ議員、モン・カラマリの提督さん、デス・スターのオペレーションの人とか、発射時に腰をかがめる人とか、懐かしいシーンにも涙ちょちょ切れ。後半のバトルシーン、特に宇宙戦の多くは、エピソード6の戦闘シーンのオマージュであるようにも見え、ちょっと懐かしいやらうれしいやら。XウィングやYウィングの戦闘機類の正しい使い方を見せられては、脱帽するしかない。南国風景にこつ然と映える敵地のタワーとその攻略戦の、緻密で二転三転する展開は見どころ十分で、前半のもったいつけた展開を吹き飛ばす爽快さ。

いや面白いんだよ。面白いんだけど、どうしてこんなに物足りないんだろうと、ふと思う。先述の通りスターウォーズって物語はジェダイの物語ではなく、ジェダイを欲しても手が届かない人間たちの戦いの物語だと規定すれば、この物語は間違いなくスターウォーズ・サーガに違いない。それはおそらくスピンオフの小説やコミックなどを読んだ時にも同じ感慨だと思われる。そう、何が足りないのかは答えは出ているのだ。それもまた欲してももはや取り戻せないことなので。

<バイオハザード ザ・ファイナル>
 テレビ朝日の日曜洋画劇場枠でずっと見ていたシリーズであるが、筆者は劇場で1作も見たことがなかった。そもそもホラー系が苦手で、劇場でびっくりして体がびくっとなる瞬間が嫌いだし、そのあと心臓がいたくなるのがどうしても好きになれないからだ。けれどTVで見たこのシリーズは、確かにビックリドッキリはまんべんなくちりばめられてはいるが、そこそこ事前の心の準備ができる範疇なので、なんとかみられると判断し、シリーズ最終作ということも手伝って、この機会に劇場で鑑賞とあいなった。

 そも筆者はミラ・ジョボビッチという女優さんが大好きで、「フィフス・エレメント」や「ジャンヌ・ダルク」が好きだったし、「ウルトラヴァイオレット」も好きだ。なのでキャスティングに関しての文句などないし、その意味では映像ソフトを買わないまでも、好きなシリーズではあるのだ。おそらく6作1パックのBD-BOXが安価で発売されたところで買いそろえたい。まあアイアンマンとかアベンジャーズとかのシリーズもそうだけど。

 本作ではゲームにはいない映画オリジナルの主人公アリスの活躍を描く映画であるが、長らく秘密にされてきたアリスの出自と、すべての暗躍の主体であるアンブレラ社の実体が明らかにされる。これですべての謎は解けたことになるのかは、全てを見てない筆者にはよくわからないが、「エイリアン」シリーズのウェイランド湯谷といい、「ロボコップ」シリーズのオムニ社といい、どうしてこう映画に出てくる会社というのはこうもろくでもない倫理観しか持ち合わせてないのだろうかと、うんざりする。物語は始まりの地・ラクーンシティのハイブに戻って、世界を救うための抗ウイルスを手に入れるための戦いを繰り広げる。結局元の場所に戻ってくるという展開が、きっとシリーズのファンを泣かすこと請け合い。ハイブの地下に眠っていたのは、アンブレラ社の上層部の人間が冷凍保存されていて、事件後の世界を牛耳ろうってんだから、選民思想にも程がある。

 今作を見てて思ったのはクローンの自意識についてだ。アリスを追いつめるアイザックス博士のクローンが登場するが、アイザックス博士は、クローンたちに自分こそが本物であるという自意識をインストールされているという。だが最後の最後でその自意識が本体を脅かすという結末になっている。
 ロートルのアニメファンなので、クローンといって思い出すのはアニメ「ルパン三世」の劇場版第1作「ルパン対複製人間」におけるマモーの存在だ。マモーがルパンに追いつめられる終盤、マモーはルパンにブラフを仕掛けてくる。「君はクローンか、本物か?」と、ルパンの動揺を誘うのだが、ルパンは堂々とマモーを追いつめていく。そしてそんなルパンを撃退しておいて、優位に立ったかと思われたマモーは言葉を滑らせる。「君はオリジナルだ」と。実はこの時ルパンを追いつめているマモー自身も、クローンの1体であり、自覚としてはクローンなのであり、そのあとに登場する驚きの本体がそれを明かすのだ。ということは、アイザックス博士のように、クローンに自分が本体であるなどという情報処理などしておらず、あまつさえクローンにクローンであることを自覚させているのである。マモーとアイザックスのこの差はなんだろうか?

 マモーはクローンの技術的な見解から、クローンを従えることができた。クローンによる世代交代が技術的な限界があることを知って、クローンの限界を逆手にとって、クローンに序列を与えたのである。つまり不完全なクローン技術故に、クローンたちを従えることができた。ところがアイザックス博士の利用したクローン技術は、本体とクローンの見分けがつかないものとしてクローン技術が成功を見ているようなのだ。共にクローンに対して「個」を与えないことは同じだが、一方で技術的問題故に序列を与え、一方にプログラムとして個を与えながらも、同時に存在することを否定しているのだ。そしてクローンを完全否定して見せるアイザックス博士のやりようは、クローン技術の倫理観をはるかに上回る利己的な理由でクローンの個を切り捨てるのだ。ここには科学技術にまつわる倫理観の議論など何の役にも立たない。科学者になり損ねた筆者としては、この部分だけでもアイザックス博士は十分に許し難く、そして御しがたい愚か者だと唾棄したい気分に駆られる。もちろん物語的には、そんなアイザックスを利用されるだけ利用されたもう一人の自分に逆襲され、クローン技術のもう一つの結晶であるアリスに打倒されて終わるあたりは、腑に落ちるので見ていて心底スカッとするわけだが。ただこれだけは言えるのかな。企業を隠れ蓑にした個人の思惑は、本来あっていいことではないし、それを正当に淘汰してこそ企業倫理は存在を許されるのではないか。残業の過労を原因に自殺した女子社員によって交代を余儀なくされたどこぞの大会社の代表取締役は、首のすげ替えぐらいじゃこの事件の道義的責任は免れないとしたら、今後どうやって償っていくのだろうか。

 とりあえず、私は生きてます的に更新をしてみましたが、これ以降もそうそう頻繁には更新できそうもないのだけれど、それでも続けていく覚悟はありますので、たまには思い出して遊びに来てくださいませよ。こんな駄文でよければ。僻地のブログにてあなたをお待ち申し上げております。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

プロフィール

波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
43歳になりました 
妻一人

戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
特撮は主食、
アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
Twitter再開しました!

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
namima2のつぶやき
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

FC2カウンター
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
リンク(リンクフリーです)
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
FC2 Blog Ranking
フリーエリア
blogram投票ボタン
ブロとも一覧

あにめにゅ~す の あににゅ

分水嶺☆小澤征爾

素足のアイドル達

有名人の珍言・名言集

宮廷アリス

TOY BOX
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

[FC2 Analyzer] http://analyzer.fc2.com/ -->