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機動刑事ジバン~その3・バイオノイドの可能性~

承前
 18話にて消息を絶ったまゆみ。19話ではまゆみへの想いが強すぎたために、せっかく手に入れたバイオノイドの怪物の元を、わざわざ警察の研究所に忍び込んで奪い返すほどの狼狽っぷりを見せるジバンであるが、その狼狽を微塵も感じさせることなく、ジバンの行動をとがめる柳田に向かって、これまでジバンが語ってこなかった対バイオロン法第3条に示されている「人命の尊重」を持ち出してくる。怪物の元の分析によってバイオノイドの弱点が解れば、ジバンにとって有利に戦えるはずだが、第3条を追加項目としたのは柳田自身であり、柳田は自身の信念をジバンという他人から教えられることになる。戦いの帰趨よりも人命の尊重。これが欠けてしまった戦いは、どこまでも転がり続け、やがて取り返しのつかないことになる。柳田の生まれがいつなのかは劇中判別できないが、少なくても日本がかつて経験した悲惨な戦争の経験が、こういうところで顔を出してくる。こんな形でしか戦争を伝えられないのかもしれないが、こんなやり方もないよりははるかにましだろう。

 19話でキーとなる少女・まなみは、たまさかバイオロンの運び屋にぶつかりそうになり、その時の落し物が「怪物の元」だったわけだが、この「怪物の元」がまなみの言葉通りに変態していく。ギバの言葉によれば「怪物の元」にギバ自身がなんらかの手を加えることにより、バイオノイドが誕生するのだが、この「怪物の元」が海底工場によって生産されていることも明かされた。これを先のジバンの示す「人命の尊重」との対比と考えると、バイオロンの研究やその成果とは、地球上の動植物の生命の神秘という方面ではなく、いたずらに他者の命を弄び、ギバの思い通りにその命を利用する方面となり、明らかな「人命軽視」なのではないかと思われる。

<順調の2クール目>
 バイオノイドのデザインの面白さについては、折に触れて語ってきたが、19話20話に登場するバイオノイドがまた面白い。19話に登場するチュウシャノイド。デザインラインはカマキリにもにているのだが、右手に巨大な注射器がデザインされている。このチュウシャノイド、あらゆる毒を使いこなすのだが、いっそ右手の注射器を使えばいいのに、なぜか毒の種類ごとに本物の小型の注射器を持ち出し、左手で人間に注射するのである。右手の注射器が完全に飾り物なのであるwww また20話に登場するカネノイドのモチーフは「紙幣」。襟のように見えるのは背中にデザインされた紙幣、そして胸に大きく書かれた「壱万円」の文字。この2つのポイントがなければ、この怪物のモチーフなんかわかりっこないという、まこと大胆なデザインなのである。

 そんなカネノイドが登場する20話では、カネノイドがばら撒く偽札によって、社会を大混乱させる作戦だ。どうにも愉快犯的な作戦かと思いきや、ギバやマッドガルボの弁によれば、人間たちのモラル破壊こそが最大の目的だとのこと(ホンマカイナ)。さてこの話から明確にもう一つの重要な物語が幕を開ける。滝壺にまゆみが落ちて行方不明になった後、まゆみは記憶喪失になってしまい、一人の青年に拾われていた。青年の名を早川良。記憶喪失のまゆみは良に「みどり」と呼ばれていた。この早川良が、たまさかカネノイドが直人たちから逃げるために化けた札束を拾ってしまったことで、直人は良をカネノイドと勘違いする。一方で良は警察を極端に嫌う青年で、どう見ても訳ありなのだ。直人は良を追うし、追われる良は直人から逃げる。一度はまゆみ=みどりに命じて札束を警察に返却させて、みどりと別れようとする良だが、優しい良は幼い少女を放っては置けない。一方のまゆみ=みどりはほとんどの記憶を失っているにもかかわらず、直人あるいはジバンを見ると、指輪爆弾の記憶がよみがえり、直人=ジバンから離れようとする。この行動を見て良もまた勘違いをしてしまい、良はジバンをみどりの敵であると認識する。こうして良とみどりは何度も直人=ジバンとのニアミスをしながら、互いの勘違いによってまゆみと直人は再会することができないまま、物語が進み続けるのである。

 続く21話では病気の母親を心配する心優しい少女の心のよりどころだった鈴虫が、実はギバが開発したバイオ昆虫であり、バイオ昆虫の出す毒素によって植物を枯らそうとするバイオロンの作戦をジバンが挫く話。第6条「子供の夢を奪い、その心を傷つけた罪は特に重い」が登場しつつも、毒虫となった鈴虫を苦渋の決断で処分するジバンは、新しい鈴虫の卵を少女に渡してエンドとなる。

22話ではまゆみ発見の報から物語が始まる。一報を受けて直人が現場に直行し、盗聴していたマーシャとカーシャも動き出す。だがそれは殉職した警察官だった父の思い出の場所を離れたくないための、少年のささやかな嘘であった。そして直人と共にいなくなった飼い犬のゴローを探すことになる。だがジバンを付け狙うハンターノイドによって直人は狙撃されてしまう。さらわれた少年を取り戻すため、ジバンはハンターノイドと戦う。まゆみは見つからなかったが、一人の少年を未来の警察官へと背中を押してやることになる。

23話の冒頭で、本屋や図書館から本が根こそぎ消えてしまう事件が発生する。今回のバイオロンさんは、人間たちの文明を崩壊させるために、文明の根幹たる本を奪う作戦に出る。どうみても愉快犯である。本が電子化している今なら、下手したら物語にならないかもしれない。面白いのはここで登場するバイオノイドである。紙を食べる動物といえば「ヤギ」であるが、本話に登場するヤギノイドは、食べつくした本の中に自分が登場する物語がないことに憤慨し、なんと新人漫画家に自分がジバンを圧倒する話を書かせて、漫画の通りにジバンを叩きのめそうとするのである。大体にして侵入するヤギノイドが紙のように薄っぺらくなるのもおふざけが過ぎているが、新人漫画家の住む住居が「ときわ荘」だったり、新人漫画家役が石ノ森章太郎の実子だったりと、やけに関連性がすさまじい。しかもヤギノイドの作戦はギバの命令に背いて戦闘用に改造されてのお仕置きなのだから、なんかもういろいろ面倒な話である。最後はヤギノイドもろともジバンを抹殺するギバのミサイルまでついてくる。それでもバイカンやスパイラスが活躍する、メカ好きにはいい話です。

24話では直人の先輩刑事である松村清志郎が狙われる。物語冒頭で足に怪我をして気を失ってしまう。ジバンがこれを助けて処置するのだが、清志郎自身は記憶が消されている。ところがマーシャとカーシャによって清志郎がジバン基地の場所を記憶している可能性が指摘され、バイオロンに清志郎が狙われる。拉致された清志郎はジバンに助け出されるだが、ここでも面白いのはジサツノイドだ。大霊界を見て自殺したくなったといい、ジバンを道ずれに自殺したがるという、大幅にいろいろ振り切った性格設定が苦笑を誘うw なぜかいまさらのように3大メカの解説が入ったりする不思議回。

25話は芸術を爆破するバクハノイドが登場するが、まゆみ=みどりと早川良が再登場する。バクハノイドによれば半年前にも良によって爆破を止められたという。こいつ、役立たずじゃんw その事件によって良は爆破犯として間違われて、事情聴取の最中に逃亡したため、警察から逃げ回りながら真犯人を捜す旅を強いられたという。バイオロンは良に目をつけて、良に化けたバクハノイドを押し立てて、美術館爆破を繰り返す。名画「モナリザ」の破壊を予告し、本物の早川良とジバンをおびき出す作戦に出るバクハノイド。まゆみ=みどりは良の無実を証明しようとセントラルシティ署へ電話を掛ける。電話を取った直人は真実を悟り、名画の元へと走る。良が襲われた時、銅像の中から登場するジバンw だがバクハノイドを倒したと思った時、バクハノイドの頭部だけがジバンにとりついて共に自爆する。スパイラスとの連携で事なきを得る。だが良はジバンをまゆみの敵と認識し、まゆみを連れてさらに遠くへと逃げていく。この話から以降、まゆみはしばらく登場しない。

26話は浜名湖畔で行われる美人コンテストを狙うリュウノイドの作戦を挫く話であるが、その作戦が美女のエキスを取り込んだリュウノイドが酸の雨を降らせて文明破壊を企むというもので、バイオノイド1体に地球規模のことがどこまでできるか怪しいのであるが、「酸性雨」という環境破壊がもたらしたタームを取り込んで現実味を持たせている。一方で片桐洋子パイセンおよびゲストの国実百合(この名前を聞いてピンとくるのは、昭和アイドルオタクだけw)の水着回でもある。二人してなかなかに可愛らしい活躍なので、楽しんでほしい。

こうして「機動刑事ジバン」は2クール目で大きく展開を始めたのであるが、バイオロンの犯罪思想はあくまで社会混乱や文明破壊であり、人類の作り出したものを忌み嫌うという彼らの特性が如実に表れている。まゆみと直人の物語ばかりが幅を利かせるわけでもなく、主たる物語はあくまでジバン対バイオロンであることにはまったく変更はなく、ともすればまゆみの存在を忘れがちになる傾向は、その後の第3クールでも顕著であり、ゲスト回も多く野外ロケも多いため、画面上では大変にぎやかな夏の撮影だったことが伺える。

<悪夢の第3クール>
 第3クールの最初の27話は著名な大人たちの有名人の実子が、バイオロンとすり替わってしまったことで、子供のたちの奇行に悩まされた親たちが活動自粛を余儀なくされる話で、大人たちが十全に活躍できない社会は、正常な活動がままならないことを示してもいるのだが、表面上はただの愉快犯にしか見えない。なおこの回のムカデノイドはその関節一つ一つが子供に擬態し、体が分割できたり、巨大なムカデに変身したりと、なかなかに気持ちが悪い。

 28話は一見するとドクター・ギバのそっくりさんが登場するというバカ回なのだが、例によってマーシャカーシャの失敗によって月の石から発見された生命体の争奪戦に発展する話。舞台の半分が当時の東京都大泉学園にあった東映の撮影所での撮影のため、現在では拝めない懐かしい撮影所の雰囲気が楽しめる作品でもある。そしてなにより、この回でクイーンコスモが登場し、ジバンやマッドガルボを退けて、最後の最後で月の石を横取りしていく。こうして月や宇宙というタームが絡んでくると、クイーンコスモは登場しては漁夫の利をかっさらっていく役割であり、この時点では何が目的なのかがはっきりしない。ただ明らかにジバンやバイオロンとは異なる倫理で動いており、本話から第3勢力として活動を始めたことになる。

 29話はねるとんパーティの参加者を骨抜きにする話だし、30話は大衆演劇に著名人親子の人情話であり、29話には今は懐かしすぎて涙も出ないブッチャーズが、30話にはかつて「バトルフィーバーJ」で倉間鉄山将軍演じた大御所・東千代之介さんと、当時大衆演劇で大人気だった竜小太郎さんが親子役で登場する。どちらも当時の流行に乗じたネタであり、80年代末の世相を垣間見ることができるお話となっている。また続く31話ではジバンの前作である「世界忍者戦ジライヤ」に登場した山地学が登場し、バイオノイドと忍術合戦を披露する。こうした華やかなゲストは第3クールの特徴の一つであるが、「機動刑事ジバン」の物語の縦筋には絡んでこない。

<バイオノイドの可能性?>
 ここでちょっと不思議な物語が挿入される。32話「パールの涙は金色の海に」では、バイオロンの廃棄物処理場から誕生した生命体が脱走するところからスタートする。人間の女性の姿をした生命体は、クイーンコスモの催眠で怒気を放って暴れようとする若者たちを鎮静化したり、バイオノイドを無力化して見せる。その能力を危険視したドクター・ギバによって抹殺指令が下る。この生命体はギバがバイオノイドの成長段階で、不必要とされた愛や優しさといったものから誕生したという。デイストノイドに襲われている彼女を助けた直人は、彼女を「真珠」と名付ける。彼女は自身の余命いくばくもないことを知りながら、直人の部屋のポスターを見てあこがれた海を見ることを切望し、その海でデイストノイドを無力化するためにその命を散らせていくという話。続く33話はマッドガルボに千年ハスの花が咲いて苦しんでいるところから始まる話で、物語前半はマッドガルボに組み込まれた花の遺伝子が、マッドガルボに優しさや愛を芽生えさせたのかと思いきや、後半で思いっきり視聴者を裏切ってくれる好編である。

この萌芽はすでに7話に登場したカゼノイドにあった。カゼノイドは自分自身がばら撒くウィルスによって、自分の素体となった人形の持ち主が苦しむことを悲しんでいたし、23話に登場したヤギノイドは、ギバの命令で始末していた本の中に自分自身が出ないことに悲しみ、若き漫画家に自分の登場する漫画を描かせるという話だった。32話の真珠の誕生を見れば、まるで「サイボーグ009(新)」(1979)に登場したネオ・ブラックゴーストの首領であった三つ子と聖人ガンダールの秘密とよく似ているし、33話のマッドガルボの変節にしたところで、実際には作戦ではあったが、マッドガルボに花の遺伝子が組み込まれて、その中に優しさや愛が含まれていることに自覚的ですらあり、前話である32話の真珠に嫌悪感を覚えていた可能性もあるわけだ。少なくとも7話のカゼノイドや23話のヤギノイドが、誕生した上で感情を持ち合わせて誕生しているし、そのことで心かき乱されて命令以外の行動をとってしまったことは疑いえない事実である。もしこれがバイオロンの可能性、善性を取り戻すことができるバイオロンの可能性の一端だとしたら、その処罰に対してジバンは毎度心をかき乱される事態に陥ることになり、バイオノイドをジバン・エンドの一刀のもとに切り伏せることができなくなる可能性すらあるのだ。事実。36話に登場するチャンバラノイドは、侍の遺伝子情報の中に洋子そっくりのお姫様が登場し、卑劣な罠にかかってその姫を奪われたという過去の記憶が残っており、それゆえに勝つためには手段を選ばない卑劣漢となり果てていたのだが、洋子を介抱してみたり姫として洋子を愛してみたりと、その行動に感情が見え隠れしたことを理由に、ジバンはチャンバラノイドを切れないシーンが登場する。チャンバラノイドは自爆するのだが、チャンバラノイドの死に洋子は涙を流すのである。怪人にも一部の理がある。ギバの手で生み出された怪物であり、遺伝子操作やバイオテクノロジーが生み出したバイオノイドにも感情が芽生えれば、人間と心を通わせる可能性を見せるバイオノイドは、人間を改造したり人間が怪人化したりする、人間に内在する悪意の具現化としての怪人たちとは一線を画す存在であることになる。

<パーフェクトジバンへの道のり>
 ここまで読んでいただいてお分かりのように、衝撃の展開で行方不明になったまゆみの存在は、ほぼ忘れ去られたように物語が進行する。そのくせバイオロンはまゆみにはめた指輪爆弾はジバン抹殺の必須アイテムだと思い込んでいて、何度失敗してもこれに頼るあたりなんとも情けない限りだ。3クールの最後となる39話では、まゆみ=みどりと行動を共にしている良が交通事故に会うことでまゆみが孤立するエピソードだ。この話でやっとジバンはまゆみの持つ指輪爆弾の存在を知り、まゆみの行動の理由を知るのだが、この話のラストでもまゆみとすれ違ってしまう。

34話でのマッドガルボの猛攻やクイーンコスモの強襲で、窮地に追いつめられたジバン。辛くも撃退したが、続く35話「壮絶!ジバン死す」では、とある科学者が採取した宇宙生命体の争奪戦になるジバン、バイオロン、クイーンコスモの3勢力。強奪した宇宙生命体を使ってサイノイドとマッドガルボを強化したギバは、クイーンコスモと手を組むことになる。強化された皮膚を持つサイノイドと生命力にあふれたマッドガルボの猛攻に、さしものジバンも右腕を落とされ、マッドガルボには胸を貫かれて機能停止してしまう。ソードタイプのマクシミリアンがまるでジバンの墓標のようだ。その一部始終を見ていた洋子は悲しみに暮れる。だがその目の前でレゾンはジバンの亡骸を運び込み、いずこかへと去っていく(35話)。

36話「パーフェクトジバンだ!」冒頭、苦渋の表情を見せるジバン基地の柳田は、ジバンが機能停止した際の緊急のファイルを開こうとハリーボーイと共に必死になっていた。だがファイルの公開にはまゆみの承認がどうしても必要で、結局はまゆみの行方を追う必要に迫られる。一方のまゆみは良とともに孤独な逃亡生活を送っていたが、ジバンの危機に呼応するように不可思議な行動をとる。そしていつしか祖父・五十嵐博士の墓に来て、首にかけていた筒状のペンダントを墓石の一部に差し込むまゆみは、そこでこと切れる。同刻、ジバン基地では地震ともつかない大きな揺れの中、五十嵐博士が秘匿していた扉が開かれ、壮大な音楽と共にジバンは機能を回復するばかりか、新たなる装備を追加して生まれ変わるのだ。その名も「パーフェクトジバン」。左腕にマッドガルボの盾にも似た大型のマンリキ「パワーブレイカー」、右腕にドリル状の「ニードリッカー」を装着し、その手には大型火器「オートデリンガー」を携えて、洋子と清志郎の危機にバイオロンの前に敢然と立ちはだかるのだ。そしてサイノイドを倒し、マッドガルボを撃退することに成功する。

いまだ見つからぬまゆみとの不可思議な絆で復活を遂げたジバン。基本素体となるジバン自体はそのままに、3つのアイテムを装着したジバンを「パーフェクトジバン」と呼ぶ。DVD4巻に付属する解説書を見ると、さらなるジバン強化案として「ストロングジバン」というものがあったそうで、左手に盾を持ち、肩に4連装バルカン砲、右手には「特警ウィンスペクター」のマックスキャリバーのような剣がついている。これが現実となることを想像すると、マッドガルボの再改造案もあっただろうし、クイーンコスモの猛攻の可能性もあるし、双方が共闘してジバンを追い込むことも想定されるだろう。記憶喪失でさすらっているまゆみが、再度のジバンの危機に何をか行動する可能性は難しく、もしそれを映像化してしまえば空虚感漂うしらけたものになるだろう。何よりバイオロン側の強化策が「宇宙生命体」なる不確かなものを選択している辺り、これ以上のインパクトある合成素材がなければ、やはり盛り上がりに欠けるだろう。こうしてストロングジバンへの強化は現実には実現しなかった上、バイオロンとクイーンコスモの共闘だけはゆるやかだが行われてなお、ジバンは戦い続けていたことになる。この「パーフェクトジバン」誕生のエピソードは、残念ながら「機動刑事ジバン」という作品が、物語的にはこれ以上跳ねないことを証明して見せてしまったエピソードということになる。

<クイーンコスモのひそやかな願い>
 「機動刑事ジバン」という物語がイマイチ作品として盛り上がらなかった問題点の一つとしてあげられるクイーンコスモ。第3クールの頭で登場したクイーンコスモは34話で初めて名前を明かしてジバンに宣戦布告することになるが、初登場の28話から34話までの間、謎の美女としてジバンの阻害要因でしかなく、何を目的に行動をしているのかが全くわからない不確定要素として行動する。この潜伏期間がどうにも問題で、第3クールのカンフル剤として投入されたのはいいが、その設定も背景もあいまいなままで、それぞれの脚本家や監督から放っておかれたようにちょっと顔を見せては、話にほとんど絡まない。せいぜいバイオロンの作戦にちょっかいを出したり、ギバをけしかけてみたりと、第3勢力とは名ばかりの設定の薄い謎の美女となってしまった。

 その野望が初めて顕在化するのが37話「私は世界一の美女!?」である。人類の文明を否定し、人類を憎む彼女が、美しいとされる洋服や靴などを盗んで回る小悪党になり、果ては美しいものに囲まれた女性だけの国を作ると豪語する。彼女の吐露によれば、彼女の生まれた場所には何もない場所であったがために、人類の文明が生み出した美しいものすべてを独り占めしたいという願いだという。洋子と清志郎を人質にファッションショーをしてみたり、自分を美しいと認めない洋子をいじめて見せたりと、それまでの不思議な恐ろしさをたたえた謎の美女の姿は跡形もなく、ただひたすらに自分が一番に美しいことを喧伝するだけの矮小な存在となり果てる。後半では自分の分身を出してジバンを追いつめるも、ジバンの反撃に撤退するだけだ。

 こうして3クール目のカンフル剤となるべく登場したクイーンコスモは、3クールの終盤で本音を吐露しながら、小悪党めいた目標を掲げたところだ。バイオロンとしてはクイーンコスモの願いを聞き届けるわけにはいかないが、協力するという環境が整い、第3勢力とはなりえない存在に落ち込んでしまうのである。これではクイーンコスモはバイオロンの食客である。その潜在能力の高さがあるだけに、こんな位置に落とされてしまっては、活躍のしようもない。この件でも「機動刑事ジバン」という物語の問題点が顕在化してしまう、実にもったいない話である。

 さて3回目をもって3クールまで駆け足で追ってみた。残すは終盤第4クールと劇場版である。予想通りの大幅脱線で書くことが多すぎてまとまりきらない文章で、お読みになる方々には大変申し訳ないのだが、書いてるこっちは後悔したくないので、詰め込めるだけ詰め込んでおきたい。バイオロンとジバンの戦いはどうなるのか? まゆみは無事直人を再会できるのか? クイーンコスモの正体は? 物語の行方と謎の解明に向けて第4クールは過熱する(かな?) 以下、次回。
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波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
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