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STAR WARS スカイウォーカーの夜明け~ジジィと若者の間には~


 年明けの一発目の更新はコレだと決めていました。あ、いまさらですがあけましておめでとうございます。今年も当ブログをよろしくお願いたします。
今をさかのぼる42年前に1作の映画からスタートした「STAR WARS」が、本作にてついに完結となりました。都合9作品にスピンオフ2作、その他もろもろありますが、とりあえずもろもろの方は置いておくとして、本伝となる9作は、生みの親である監督ジョージ・ルーカスによって、旧3部作と新3部作の全6作とも言われた時期がありましたが、商売の匂いをかぎ取ったディズニーによって拾われて、ルーカスが監督しない続3部作が完成し、めでたく9部作の完結となったわけで。その昔9作と言われていたのに、撤回して6部作と言い張ったルーカスに、「残りも作れや!」と息を巻いていたあのころが懐かしいです。10代の頃に旧3部作を見て、完全にこちら側に転んだ身としては、30代で新3部作を見て、50歳になった今続3部作が完結するというのは、もはや見ているこちらも一代記を書けるような気がしてしまうほどに感慨深く、まずはそのシリーズ完結がまことに喜ばしい限りであります。ところがディズニーの発表によれば、さらなるシリーズ続行を明言する情報もあり、筆者が生きている間にきちんと完結してほしいという願いのような感情も芽生えたりして、長寿シリーズの厄介さ加減も極まっております。

<なんとなく、あらすじ>
前作「最後のジェダイ」で完全に縮小傾向にあった同盟軍でしたが、本作までの間に着々と準備を進め、新たなる戦いに向けて動き出そうとしている。瓦解したのは同盟軍ばかりでなくファースト・オーダーもまた、最高指導者スノークがカイロ・レンとレイによって打倒された後、指揮をカイロ・レンが引き継いで入るものの、弱体化を余儀なくされている。そんな中、同盟側にもたらされた情報は、「あのパルパティーンが生きている」というものだ。事実、単独行動によってその居城を突き止めたカイロ・レンは、パルパティーンの口から、ファースト・オーダーを裏から操っていたのは自分だと聞かされ、再編されたファースト・オーダーはパルパティーンの擁するファイナル・オーダーへと引き継ぎ、秘密裏に建造されていた大艦隊の指揮権をカイロ・レンにゆだねると誘いをかけてくる。それすらも追い落とし、すべてを手にしようと企むカイロ・レンであったが、パルパティーンの突きつけた条件である「レイを殺す」ことで目的の一致を見たレンは、レイを仲間に引き入れるためにつけ狙うことになる。一方レイはレイアの指導の下でフォースの訓練に励んでいたが、数で劣勢の同盟軍にもたらされたパルパティーン生存の報を聞いて、敵軍の頭を押さえようと、パルパティーンの行方を追うために、同盟軍の実質的なトップとなったポー・ダメロンとフィンと一緒に冒険の旅に出ることになる。だがその道程の中でファースト・オーダーの手を逃れ、何度かレンと切り結ぶ中で、レイは自分の力を開花させてゆき、ついにはシスの力まで目覚めさせてしまう。揺れる二人の若者たち。冒険の果てにパルパティーンの居城の秘密にたどり着いたポーとフィンだったが、その結果として得られた情報は、ファイナル・オーダーの強大な大艦隊の存在であり、現在の同盟軍の戦力で真正面からぶつかりあえば敗北は必至。そこでいまだ進発まで整っていないファイナル・オーダー艦隊を、管制塔を破壊することで混乱させ、この混乱に乗じて同盟軍の全戦力で艦隊を壊滅させる作戦に打って出る。航空隊をポーが率い、管制塔を攻撃する地上部隊をフィンが率いて攻撃を開始する同盟軍。一方レイはジェダイとしてパルパティーンとの対決に挑むことになる。同盟軍は勝利を治められるのか? そしてレイとレンの運命は?

<呪われたパルパティーンの血筋>
 さて、続3部作の最終編にて、最後の敵もやっぱりパルパティーンのくそじじいであったわけで、どうにもスノークとかいうムーミン谷に生息してそうな名前で、でっち上げられた小気味悪いキャラクターが、真のボスキャラ認定しがたかった筆者にとっては、とても腑に落ちる話なのだが、この落としどころに対して批判の意見を聞いたことがないのは、予告編で声が入っていたからなのか、やっぱりスノークが受け入れられなかったからなのか、筆者には判別できない。けれどこうして全シリーズを俯瞰してみると、パルパティーンがこの話の悪の元凶であるということだけはよくわかるし、シリーズとしての収まりもいい。

そもスカイウォーカー家そのものが、エピソードIにおける話では、アナキンの母・シミが処女懐胎によってアナキンが生まれているという神秘的な話であったのだが、とあるアメコミによれば、それもパルパティーンの仕業であったことが描かれているという。しかもレイの出自がパルパティーンの孫であったという映画本編でのネタバレは、本質的にルークの父親がダース・ベイダーであったという告白よりも信じがたい話であるにも関わらず、前作におけるカイロ・レンによる「普通の家族から生まれた」というレイの出自を大きく変える出来事であるわけだから、もっとびっくりしていいはずなのに、どこか「やっぱりレイの出自も普通じゃないよね」と安堵する自分を発見して納得してみたり。

 んで、ここまできてようやく振り返ってみるに、「STAR WARS」って物語は、スカイウォーカーの一族の変遷を追いながらも、このジェダイとシスを同時に生み出した一族は、所詮パルパティーンの仕業によってあるべき人生をまっとうできなった一族の話である一方、パルパティーンの銀河征服一代記(失敗しちゃったけどね、テヘ)的なお話であるという見方もできるわけだ。

<クローン技術はどこいった?>
 さてここで思い返してほしいのだが、劇中に登場するスノークの画面から、彼がクローン技術で誕生したパルパティーンの傀儡だったわけで、パルパティーン自身もクローン技術によって長い時間を生きてきたことが伺える。もちろんこの技術は、エピソードIIにて登場したクローン大戦のもとになった、惑星カミーノのクローン技術が、なんらか転用されていると考えていいだろう。見ていないので未確認ではあるが、アニメ「クローン・ウォーズ」には、惑星カミーノ防衛戦が2度に渡って行われているらしい。もちろんクローン・トルーパーの製造拠点を破壊しようとするのは、シス側にとっても急務であっただろうが、シスが弟子をとるのに1対1である非効率な事情から考えるに、パルパティーンが権勢を維持するためには、このクローン技術が必要だと感じたからではないかと推察してみる。ならこのクローン技術でファースト・オーダーやファイナル・オーダーのトルーパーだって、クローン技術で生み出せばいいのではないか? ところが劇中の説明によれば、フィンを含めて作中時点でのトルーパーは、子供のころにさらわれた人材を育成しているという。クローン技術が使えないから銀河中から子供たちをかき集めて訓練し、トルーパーを育成する手段になり、フィンのような脱走兵をうみだすことになる。となれば、クローン技術は、本作の時代においては、失われたに等しいのか、あるいは禁忌の技術かのどちらかだろう。その技術をパルパティーンが用いていることを考慮すれば、どの時点かは定かではないが、クローン技術はパルパティーンによって禁忌の技術とされた可能性が高い。

 さてここで考えてみたいのだが、パルパティーンは、どうして自分の次世代の担い手を、クローン技術に頼らなかったのか? カミーノがクローン技術をもってクローン・トルーパーを生み出した時代であれば、アナキンをシミに生ませる必要などなく、自らのクローンを育てればいいし、レイを生ませる理由もない。シスにしてもジェダイにしても、その力の根源が「ミディ・クロリアン」によるものであると説明されたのはエピソードIであるが、この人間の細胞にもあるミトコンドリアのような「ミディ・クロリアン」値が高いものほど、強力なシスやジェダイになれるのであれば、そのような細胞をもってクローン技術によって培養し、それを育てることで次世代の担い手にすればよいのではないか?

 考えられることは、クローン技術によってミディ・クロリアンが遺伝しないことぐらいしか考えられない。とすれば、クローン大戦によるシス側の数的不利を経験しているパルパティーンは、クローン技術を禁忌として故意に失わせてしまってもいいわけだ。仮に共和国側がクローン技術によってジェダイを生み出してしまう可能性を排除した。そう考えれば辻褄は合う。私利私欲のためだけにクローン技術を使っているパルパティーンは、本作の時代においては、クローン技術を独占しているといっていい。もしこれで商売をするなら、独占禁止法に容易に抵触するだろう。アームにつながれた本作でのパルパティーンの姿を見て、「ビーストウォーズ リターンズ」のメガトロンみたいだと思って筆者は笑っちゃったが、STAR WARSシリーズにおけるお約束の一つである「メインシャフトに落ちたキャラは死んでない」という事実を踏まえても、自らの記憶を何らかの方法で移してなお、クローンに宿るパルパティーンの悪意は、あまりに長きにわたる銀河の歴史にあだなす、気の長~い銀河征服なんだと、いやはや恐れ入る。

<若い二人の話>
 くそじじいの話はこのくらいにして、レイとレンの、若い二人の話をしよう。この若い二人がどのような経歴を持っていたのかは、シリーズを見ていただければわかるし、改めて説明も必要ないだろう。レイアとハン・ソロの息子であり、次世代を担うジェダイとして、ルークの訓練を受けておきながら、スノークやパルパティーンの声に惹かれて、祖父であるダース・ベイダーを信奉し、シスの道へと落ちたカイロ・レン。そしてただただここから連れ出してくれるはずだった父母を思って下を見て暮らしていた少女は、パルパティーンの孫であるという出自ではあったが、その負の遺産を跳ね除けてジェダイへの道を進んだレイ。シリーズの第1作におけるルーク・スカイウォーカーは、惑星タトゥイーンで沈む二つの夕日を見つめるシーンで、自分がいつの日か宇宙へと旅立つ夢を見ながら、育ての親による束縛から逃れられない青年であることを表現したことは、70年代のアメリカを含む世界中の若者の心をつかんだわけで、この大人気シリーズでも世相や視聴対象者の視線を取り込むよう仕組まれていたわけだ。だとすれば、レンとレイにしても、視聴対象であるイマドキの若者をインターフェイスにするべく、キャラクターが描き込まれていると見るべきだろう。

自分の出自がはっきりとしているし、その筋道に沿って歩くことが、親兄弟でも当たり前だと思われたカイロ・レンことベン・ソロは、自分の内なる声に抗うことができなった青年だ。実際には、その内なる声がスノークやパルパティーンの甘い言葉だったわけだが、親や伯父さんの言葉に耳を傾けなくなっている様は、正月に親戚一同が集まった席で、年長者が若いものに説教垂れて、居心地が悪くなっている感じとよく似ているし、一族の期待を寄せているのが、銀河の英雄だってんだから、そのプレッシャーも人一倍だっただろう。親戚一同から一身に集めて膨らんだ期待に応えられなくなった時にドロップアウトしてく若い人たち、なんて話はどこにでもあるし、イマドキとは思えないほど普遍化した話だ。そんなカイロ・レンは、スノークの掌の上でファースト・オーダーを率いて同盟軍と戦い、しかも悪事をなしていくわけだが、その腹の底には、スノークすら追い落とし、自らの権勢をつかむことを欲して面従腹背していたのだが、それも言い訳だろう。流れに身を任せてやってきた結果、自分でもはっきりと悪事をなしてきた自覚があるだけに、それを正当化しようとするために、自分で銀河征服を成し遂げようとする。間違った道に進んでいることを別っていながら、別の道を模索し始めて更生しようとする話こそ、続3部作におけるカイロ・レンの物語であり、自身が成した悪事は自分の命であがなうしかなかったという結論は、更生の道が示され、もがき苦しみながらも、あともう少しでたどり着きそうだっただけに、彼の死はいっそ衝撃でもあった。

一方のレイは、レンとは逆に自分の出自がわからない。なぜ惑星ジャクーに捨てられたのかも、自分のファミリー・ネームまで知らずに生きてきたのである。「ローグ・ワン」ではデス・スターの設計開発者の娘・ジンが、負い目を感じつつもその汚名を晴らすためにデス・スターの設計図データの奪取に挑む話である。ジンは出自がはっきりしているし、自分が成すべき道も父親によって決定づけられているといっていい。父親が行動動機なのだ。だがレイには行動動機がない。エピソード7で、ファルコン号を見事に操って見せた後で、宇宙に出る誘いを断ってまで惑星ジャクーに残ると言い張るのは、迎えに来てくれる両親の到来を持つ、それだけがレイの行動動機であった。だが彼女はなし崩し的にフィンとポーによって宇宙へと引きずり出され、やがてカイロ・レンとの対立軸としてジェダイへの道を歩むようになる。このあたりの動機の部分がわかりにくいのは確かにあって、惑星タゴダナで酒場の主人であるマズ・カナタからライトセーバーを受け取ってなお、一度はジェダイとなる道を否定しようとするのだが、最初にBB-8と出会い、フィンと出会い、レイアと出会うことによって彼女は自分の進む道を切り開いていくことになる。

エピソード7のラストで自ら行方不明になっていたルークの元を訪れた彼女は、ルークの教えの下、ジェダイになるべく訓練に励むが、それとて一筋縄ではいかない(ここは老獪なルークが見もののシーンである)。本作における序盤の訓練シーンでは、フォースと一体化したジェダイの先人たちとの会話を試みるシーンもあるし、ルークが隠し持っていた書物を読んでおり、ジェダイとなる道を自ら歩んでいくのだが、彼女の前に待ち受けていたのは、自身の出自の秘密だったわけだ。この自らに流れる悪漢パルパティーンの血と戦うことこそが彼女に課せられた最後の試練だったのだろう。そしてついにレイはパルパティーンを打倒するに至るわけだが、この流れがルークの成長を繰り返している話でもあることは一面の事実である。家族を持たなかったレイが、家族ではない大切な仲間たちを得て成長し、親のくびきを逃れて成長していく話だと見ることもできれば、逆にアナキン・スカイウォーカーが、母親を失った後に愛するパドメを手に入れたことで、失ってはならない大切な人を手に入れた一方で、彼女を失う怖さゆえに悪落ちしてしまった彼の話とは、ネガポジの関係も垣間見える。

なんでもディズニーのお偉方は、まだこのドル箱シリーズを手放す気はないようで、ネット配信のドラマやら新たな3部作の構想があるようで楽しみではあるが、筆者としてはまずはジョージ・ルーカスが最初に想定していた9部作が完結したことに、まずは喝采の拍手を送りたい。しかもエピソード2から3に至るクローン大戦に関してはアニメ作品化されているし、他にもスピンオフの映像作品があるので、次なる3部作までの間にそうしたスピンオフ作品を見ながら、のんびり新作を待ちたいと思う。
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