fc2ブログ

最近見た映画の話~2023年 秋~

夏から秋にかけて、ずーっと「ビーストウォーズ」シリーズしか見てなかったので、執筆の合間には動画サイトをラジオ代わりにしながら執筆していた。その間、新たに購入したスターウォーズのBlu-rayボックスを格安で購入して、既発のDVD版との映像の比較で、愕然となったりw 
 この秋には「ゴジラ-1.0」と「マーベルズ」が公開。11月中にこの2本を鑑賞したので、感想を述べておきたい。日々積んでる漫画と小説の消費に追われており、ちょっとアメコミから離れていながらも、新刊や中古にも目配りし、あいかわらず細々と出費の日々だ。筆者の老後は、こうして買いためたすべてのアイテムを消費しては売却していく日々になるのだろうか。それもまたよきかなw

「マーベルズ」
 筆者は2019年に公開されたMCUの作品「キャプテン・マーベル」が大好きだ。これは何度も言うが、「アベンジャーズ/エンドゲーム」(2019)の後に公開されたMCUの作品の中では、「エターナルズ」(2021)と双璧で、繰り返し円盤で見直した作品でもある。なので「マーベルズ」に期待した。もちろんMCUドラマである「Mrs.マーベル」も「シークレット・インヴェージョン」も、果ては「ワンダ・ヴィジョン」も見ていないので、事前情報として多少の不安要素はあったのだが、いざ本作を観れば、それとなくわかるようにはなっていたことに、まずまず安堵した。

 物語はクリー人の指導者ダー・ベンが、カマラが持つバングル(腕につけている装具)と同じものを発見して見につけたところから始まる。光のエネルギーをあやつる3人のヒロイン、キャプテン・マーベルことキャロル・ダンバーズ、ミズ・マーベルことカマラ・カーン、ニック・フューリーの下で働くモニカ・ランボーの3人が、度々入れ替わる騒動が発生。3人はこの事件でチームを組み、ダー・ベンらが仕掛けるクリー人の侵略を防ぐための戦いに身を投じることになる。

 最初の入れ替わり事件がスピーディに展開しながら、事件の謎を解明する過程でダー・ベンらクリー人の侵略の企てを察知する流れが実に見事で、この導入には本当に見入ってしまう魅力がある。キャプテン・マーベルのその後の姿を映しながら、カマラの日常と彼女の性格設定を如実に見えるアニメ映像もいいし、SWORDの仲間たちやニックの信頼厚いモニカ・ランボーの背景までも垣間見せておいて、モニカとキャロルの関係の問題まで踏み込んでさらっと見せていく流れが、本当にわかりやすい。それと同じくらい舌を巻いたのは、クリーのデバイスを使って互いの記憶を共有しようとする3人が、互いの感情を見せ合うことで、キャロルとモニカの問題を見せてしまう手際の良さ。

 3人の合議制で作戦を進行し、滅びかけたクリーの首都星ハラを救うために、ダー・ベンが仕掛ける次なる侵略行為を推定。最初の侵略で空気を盗み、次の侵略で海の水を盗む。そのやり方の豪快さは、手際よりも無理やりさが残るものの、説得力はあるからここでは置いておく。問題はハラを窮地に陥れたのが、誰あろうキャロル自身なのだ。そう、この作品におけるMCUファンならびにマーベルコミックファンにとっての最大に喜びは、エンドゲーム後のキャロルが何をしていたか?ということをつまびらかにしたことだ。それも良かれと思って管理コンピュータを壊せば、それによって惑星ごと崩壊の危機に瀕してしまい、彼女はクリー人たちから「殺戮者」と呼ばれたり、とある星ではあろうことか国の王子と(形式上とはいえ)結婚しておりプリンセスの立場にあることなど、劇中ではなかなかに大冒険を繰り広げておかしなことになっている。プリンセスとして王子と踊るシーンは、さながらディスニー映画のヒロインがごとしだ。しかもその直前はマハラジャ映画もどきの大ぜいによるダンスシーンがあるので、「エターナルズ」のキンゴを探してしまったほど。

 カマラには1シーズン分のドラマがあるし、本作で明かされたようにキャロルにも大冒険があった。モニカにも「ワンダ・ヴィジョン」に出ていたドラマがある上、サノスの指パッチンによって当の本人が消えていた間に母親を失って、寄る辺なき身となっていて、キャロルおばさんの存在を大切に思いこそすれ、その不在がモニカを悲しみと失望においやったのがよくわかる。とはいえモニカが少女のころの心のままでいるというのも引っ張りすぎだからこそ、本作でのチームアップが二人のわだかまりを溶かしていくのが、またよきかな。

 筆者はコミック「シヴィルウォーII」でのキャロルやコミックのMrs.マーベルの1巻も読んでいたので、ちょっと考えなしで無理やりなキャプテン・マーベルの人となりも、カマラのやんちゃな可愛らしさも知ってはいたので、この話の流れに納得もするし、脚本や物語がコミックスの原作をよくよく読み込んでいる感覚があるので、さして疑問も感じなかった。その実モニカ・ランボーにはちょっと前情報がなくて戸惑いはあったのだが、これがポストクレジットでひっくりかえるとは思いもしなかった。モニカが閉じたゲートの先にあった世界には、なんとX-MENたちがいて、モニカの母はバイナリーとして存在し、モニカのような子供はいないよう。しかもハンク・マッコイことビーストが登場し、俄然MCUでのX-MENの存在が浮き彫りになってくると、この二つの世界のキーは、モニカとバイナリーになる予想が誰にでも浮かんでくるだろう。

 とりあえず、徹頭徹尾楽しくて、シリーズが前作「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3」が今年の5月だったので、それからだいぶ経過して久しぶりのMCUだったので、それだけで気持ちよい映画体験でした。あまりにコミックの情報とかけ離れても脳がバグるのだけど、そこまでかけ離れておらず、コミック準拠のキャラクターも好印象なので、本当に見てよかった作品だ。さてアメリカの映画業界のストライキも収束したようで、今後は作品数も減って作品が作られる模様。とはいえスーパーヒーロー映画にも暗雲はあるが、ドラマだけに執着せずに映画を続けてくれる分には、まだまだ楽しみがあるというものだ。ファンにとっても雌伏の時を経て、広がるユニバースを楽しむことができる。長生きしないとね。

「ゴジラ-1.0」
 「ALWAYS 三丁目の夕日」「ジュブナイル」「リターナー」「永遠の0」「SPACE BATTLESHIP YAMATO」などの監督で知られる山崎貴氏による新作ゴジラ映画。前作「シン・ゴジラ」の庵野秀明監督作品から久しぶりのゴジラ映画は、物語の舞台を第二次政界大戦直後の日本に設定し、戦争によってこれまでの発展が「0」となった日本が、ゴジラ襲来を機に「マイナス1」になるという触れ込みだった。
 物語は特攻崩れの敷島が、大戸島で襲われた伝説の怪獣ゴジラ。アメリカ軍の原爆によって巨大化し、のちに東京に襲来。甚大な被害を出しながら、東京を蹂躙するゴジラを、仲間たちと撃退するために、敷島が奮闘する物語だ。

 主人公の特攻崩れの敷島と典子のカップルが、朝ドラ「らんまん」の主人公夫婦と同じ俳優だったため、これといって目新しさはなく、しかもほぼ同じ時代を描いているだけに、ここのダブり具合はドラマを見ていた向きには奇妙な合致に不思議な思いをしたことだろう。戦後の東京の舞台設定といい、ゴジラと対決する旧日本軍の兵器といい、山崎監督の趣味全開といった感じではあるが、どっこい物語は意外なほど重厚であり、特攻を逃げ、大戸島での惨劇も逃げた敷島という人物のキャラクター造形が、どこまでも物語を引っ張るのは見事だと言わざるを得ない。筆者は第二次大戦にもさほど詳しくないし、「艦これ」や「ストライクウィチーズ」などの大戦中のメカニックのマニアでもないので、そのあたりの細かいツッコミもできない。だが筆者の知りうる限り、当時のGHQに接収されていた艦船類や、戦闘機「震電」が対ゴジラ戦に投入されることに、やはり興奮したことは否めない。

 対ゴジラの作戦に関しても、その実効性や効果のほどは正直測りかねるが、ゴジラにワイヤーを巻き付けるにあたり、2つの艦船が同じ軌道を回る理由はないのかな?と思わないでもない。だがワイヤーをくくるために接触しながら移動する艦船を見ると、ついその危険性を見逃して納得してしまいそうになるから、絵が強いと言わざるを得ない。急激な水圧の変化によってゴジラを押しつぶす作戦はいいのだが、そも海中生物として海を移動してきたゴジラの経緯を考えると、水圧による圧殺だけではだめで、海底から急激な水圧を開放させる動きがダメ押しの作戦として加わるわけだが、その結果として敷島が震電による特攻が、ゴジラの頭部を破壊するに、それを水圧変化によって事前にゴジラの体組織が軟化していることが大事だろうから、やはり敷島の特攻ありきの作戦というのが、この作戦の実効性を高めていたとしか言えないだろう。どれだけ建前をいったところで、敷島の特攻が最後の頼みの綱となっている以上、一瞬最初のゴジラのオキシジェンデストロイヤーの悲劇を思い起こしそうになるのだが、まあそこは最後まで本作をご覧になっていただきたい。

 本作は敷島の帰趨を見せながら、第二次大戦を生き残って日本へといみじくも帰還した元日本兵が、勝てなかった太平洋戦争の鬱憤を、ゴジラを打倒することで憂さ晴らしする話にも見えてしまい、帰還兵による戦争のやり直しがテーマではないのだが、構造だけ見るとどうしてもそういうことになってしまう。つまり「宇宙戦艦ヤマト」の構造と大して変わらないのだ。するとゴジラが太平洋戦争におけるアメリカという立ち位置になってしまう。敷島は典子たちと生きることを選択するために、自らの忸怩たる戦争体験にケリをつける必要があった。もしゴジラが現れなかったら、敷島はずーっと特攻を逃げたこと、大戸島の惨劇を逃げたことを悔いながら生きるしかない。彼にとってのゴジラは敷島自身にけじめをつけるための方便となる。そうなると敷島の目に映るゴジラとは、やはりアメリカの身代わりなわけで、ずっと死にたがっている面倒くさい奴に映りかねない。それを救っているのが、典子や仲間たちとなり、敷島が死にたがっているのを見抜いて「生きろ」と言い続けているわけだ。キャラクターの構造論はあくまで敷島一人を生かさんためのゆりかごなのだということになる。結構シンプルな構造なのがお分かりいただけるだろう。この作品が見やすい事情はこのあたりにあるだろう。

 さて本作に登場するゴジラは、実にカッコいい。脅威の再生能力といい、熱線を吐くための段取りとしてのしっぽの先から背びれが拳銃の撃鉄のように打ち込まれていく過程の見せ方、容赦なく牙で砕きに行く最恐の表情といい、マッシブな下半身といい。ハリウッド版の腰高な印象はないゴジラのデザイン上のまとまりの良さが印象的で、これはトイが欲しくなる。これだけ魅力的なゴジラを見せられては、他に別の怪獣が出てきたら、その存在は霞むに違いない。「シン・ゴジラ」はポリティカル・フィクションを見せながらコピー通り「日本対ゴジラ」を真正面から描いた傑作ではあるが、本作もまたゴジラと人間たちの真剣勝負が描かれたことで、はからずも同じ構造になっていることが面白い。おそらく山崎監督の中で、ゴジラを悪役として魅力的に描くにあたり、対戦怪獣を描く必要性を感じていないことは明白で、日本政府やアメリカの協力を一切拒否した状況下で、敗残の帰還兵がゴジラを敵に回して戦争のやり直しをすることに集中した作りが、怪獣王ゴジラをより魅力的に描くことに成功したといっていいだろう。

 「ゴジラ」なんて長期にわたりファンに愛されたコンテンツだから、何をどう作ったって文句を言われるに決まっているし、どんなアプローチがあってもどこからか非難が聞こえてくることはわかりきっている。それでも作品として出来上がった作品と、それを見た人の評価、そしてリピーターを増やして観客を動員し続けている事実が、この作品の面白さを雄弁に物語っている。ラストに登場する再生するゴジラも、典子の首筋に潜む黒いアザといい、続編を作る種は、すでにまかれているし、山崎監督もその気だと伝え聞く。だが平成VSシリーズやミレニアムシリーズのようなゴジラ作品や、新たな設定の新怪獣の姿も観てみたい。年齢が過ぎた特撮ファンにとっては、まだまだ望みを捨てきれないから、残る余生にも新作ゴジラを期待したい。
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

プロフィール

波のまにまに☆

Author:波のまにまに☆
東京都出身
50歳になりました 
妻一人

戦隊シリーズをこよなく
愛する、男オタ。
特撮は主食、
アニメは副菜。
後期必殺を好み、
スタートレックは
ピカード艦長が大好物。
Twitterやってます!

カレンダー
01 | 2024/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 - -
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

FC2カウンター
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
リンク(リンクフリーです)
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
FC2 Blog Ranking
フリーエリア
blogram投票ボタン
ブロとも一覧

あにめにゅ~す の あににゅ

分水嶺★辰年

素足のアイドル達

有名人の珍言・名言集

宮廷アリス

ソレラ の業務報告書。
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

[FC2 Analyzer] http://analyzer.fc2.com/ -->